新しいヒロイン2025《97期生・寺岡 沙弥香》
てらおか・さやか=2002年9月14日生まれ
もうすぐ春が来る。初対面にもかかわらず、飛び切りの笑顔を浮かべながら、あいさつを。聞き手のこちらを、すごくいい気分にしてくれた。なるほど、自己PRに記した『笑顔で一生懸命、ゴルフをしています』にうそはない。今季はファンが応援したくなる選手のひとりになる。そんなムードが漂っていた。
思い立ったが吉日-を実践中。トークもおもしろい。想定していないエピソードが飛び出す。「このオフ、ゴルフの練習は当然だけど、ボウリングに夢中。小学校の時、やったことがあったけど、去年の12月、誘われて家族で出かけました。2ゲームでしたけど、オフには友だちと一緒に、と思って…。最高スコアは89だったことが、火をつけてしまったと思います」。
ただし、野球、ソフトボールなどの経験は皆無。「興味がありました。バッティングセンターに。ということで、ネット検索をしたら、宿舎の水戸近郊にはたくさんありました。プロテスト直前だけど、ひとりで。ビギナーにとって、マシンから繰り出されるボールをバットで打ち返すことはとても新鮮です。ゴルフは静止しているボールを打つでしょう」とひと区切りして、「球速は70キロぐらいでしたけど、打てるボールと打てないボールが半々ぐらい。1回で25球。空振りをして悔しい。それでも、次はタイミングが合って、すごくボールが飛んだりして、気分爽快。あのパーンとボールが飛ぶ感触はすごくいい。まさか、1Wを振り回すわけにはいきません。悪いイメージが残るし、出かけて良かった。テストに臨む心構えができた」と話した。
22年日本女子アマ選手権、同・関西女子アマチュアなどのタイトルホルダー。キャリアは4歳からとなかなかのものだ。「母から、アンパンマンがプリントされたゴルフクラブのおもちゃをプレゼントされたことがきっかけ。クラブを握って転がしたら、すごくおもしろかった」。その日を忘れずに、ルーキーシーズンへ挑む。ステディーなプレースタイルを目標に、これからが正念場。(青木 政司)
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