好調の要因は「みんなのおかげ」。ラグビーへの無垢な情熱を、上位決戦に注ぐ
ヴァイレアが母国トンガを離れて日本体育大学柏高校に入学したのは15歳のとき。当時のポジションは主にセンターとフルバック。日本体育大学ではさらにスタンドオフ、ウイング、ナンバーエイトなどでも活躍。2022年のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ入団後はセンターで多く起用された。
「一つのことだけにフォーカスするのではなく、いろいろなことにチャレンジしたいです。まずは自分で練習して、それでどこまでできるのか。分からないことがあってもすぐに誰かに聞くのではなく、自分でやってみて、そこで壁に当たったら教えてもらうようにしています」
「ラグビーが大好き」と彼は目を輝かせた。リーグワンはもちろん、海外リーグの試合映像も欠かさずチェックし、スキルを吸収するために日々の研究も怠らない。しかし、昨季は13試合に出場したものの、そのほとんどがベンチスタート。不本意なシーズンとなった。
「悔しかったです。だから、次のシーズンではスタートから出られるように頑張ろうと」
オフシーズンに特に取り組んだのはフィットネス(心肺機能)の向上。そして、「これは僕が入団したころからなのですが」と前置きした上で、こうも語った。
「試合中に自分では気づけなかった問題点をナード(バーナード・フォーリー)やコーチたちがオフフィールドでも教えてくれるんです。教えてもらったことは試合で生かせるよう、練習していました。だから、(いまの活躍があるのは)みんなのおかげ」
今季は開幕からウイングで連続出場。「どのポジションでも試合に出られるように準備しています」というヴァイレア。今節は東芝ブレイブルーパス東京と対戦。シーズン中盤の重要な一戦に臨む。
「アタックでもディフェンスでも負けません。アタックではトライを取りにいきます。今年の目標は優勝。そのためにも、次の試合は絶対に勝ちます」
先発出場のポジションを勝ち取るために苦労したことを尋ねると、「ありません」と一言。なぜなら、ラグビーと仲間たちが好きだから。その無垢な情熱が、勝利の原動力となる。
(藤本かずまさ)
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