外国籍のプロ選手が語る社員選手との絆。“社員ではない選手”として、チームにエナジーを
レッドハリケーンズ大阪 ブレイク・ギブソン選手 【©ジャパンラグビー リーグワン】
ギブソンは、ニュージーランドのオークランド出身。セントケンティガーンカレッジ(この“カレッジ”は、日本での高校に相当)を卒業後、州代表のオークランド、スーパーラグビー・パシフィックのブルーズ、ハリケーンズでプレー。U20ニュージーランド代表でも活躍したバックサードローの選手だ。10年近くなったキャリアに「新たな変化をもたらそうと思い」、2022-23シーズンに東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)に加入した。昨季RH大阪に移籍し、開幕戦で日本でのファーストキャップを獲得。以後、「日本のスピードのあるラグビーは自分にも合うと思っていた」とおり、出場を重ねている。
過去にひざのけがもあったようで、来日した際のコンディションは万全ではなかったのかもしれない。RH大阪加入2年目の今季は、チーム内での絆も深まったことや「チームとして昨季よりもボールを保持する時間が長くなった」ことも相まって、本来もっていたワークレートの高さやコリジョンでの強さを遺憾なく発揮している。
現在はカテゴリBの外国籍選手であるギブソンは、ラグビーと仕事の両立が必要な“社員選手”たちをどう見ているのだろうか。
「以前所属していた東京SGはD1なので、プロ選手も多かった。本当にラグビーにフォーカスしています。でも、RH大阪の選手たちは仕事もしなければいけない。メンタル的にも非常に難しいでしょう。けれど、彼らはみんな最大限に努力している。それは東京SGの選手たちと同じだと思う」
加えて、「若手には本当に良い選手も多く、実際にプレイヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれることもあります。よく頑張っていて、チームにエナジーを与えてくれています」とも話した。社員選手の最大限の努力と若手のエナジーをリスペクトする“社員ではない選手”。その絆もまた、連勝を重ねている要因の一つなのかもしれない。
「たくさん話すタイプではないので」と苦笑いしながら、少数派の“社員ではない選手”として「行動で示していきたい」と語ったギブソン。5試合連続トライにも期待が懸かるが、それは「できたらいいなと思う」と人差し指に中指を絡めるジェスチャー(英語圏では幸運を祈る際に使う)。今節も「ポジションとしての役割」に注力し、ボールキャリーやドミナント・タックルなど、チームのエナジーとなるプレーを見せる。
(前田カオリ)
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