チームのアタックを進化させるラグビーIQの高い“二刀流プレーヤー”
ハーフ団のリザーブにはジャック・ストラトンが入る。昨季はリーグ戦6試合の出場にとどまったが、カテゴリAに移行した今季は先発3試合を含む全試合に出場している。
前節はスクラムハーフで先発し、選手の入替後はスタンドオフを担った。一つの試合の中で9番と10番の役割を遂行できる、岩村昂太キャプテンいわく「ラグビーIQの高さ」も強みのプレーヤーだ。
二つのポジションを掛け持ちするようになったのは現在の東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)に所属していた時期からだという。そこには、ストラトンがクルセイダーズなどでプレーしたニュージーランド時代から付き合いのあるジョー・マドック(当時、BL東京アシスタントコーチ)の存在があった。
「ジョー(マドック)は私のことをよく知っていたので、このような起用を考えたのかもしれません。BL東京のスクラムハーフ、小川高廣選手から多くのことを学びました。自分は体が大きいので、その強みも生かすようにしています」
そんなマドックは昨季、アシスタントコーチとして相模原DBに加入し、ストラトンもマドックと同じタイミングで相模原DBに加入、チームは攻撃面での進化を見せた。ストラトンの出場機会が増えることによるチームの変化にも注目したい。
「ジョーのコーチングのやり方やどんなふうにプレーしてほしいのかを分かっているつもりなので、自分も自然に(周囲を)サポートできているかもしれません」と明かし、二つのポジションを担うメリットをこう説明する。
「9番が10番に何を求めているのか、10番は9番に何を求めているのかが分かります。自分が(岩村)昂太の外側でプレーしているとき、ジミー(ジェームス・グレイソンの愛称)の内側でプレーしているとき、それぞれ逆の選手がもっとラクにプレーできるように意識しています」
高校時代に勉強を始めたという日本語も上達している。「カテゴリAになるためにすごく努力をしました。カテゴリBの間はさまざまな良い選手がたくさんいたので、(外国人選手枠の問題で)プレーしたくてもできないときがありました。今シーズンはチャンスが増えてうれしいです。チームのために全力を尽くします」
来日6シーズン目、真価を発揮するときがやってきた。
(宮本隆介)
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