現状打破は、100%を尽くした先に。リーグワンを知る男が、ブレずにけん引していく

ヤクルトレビンズ戸田 占部航典選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

トップイーストリーグ時代からの長年のライバル対決は狭山セコムラガッツ(以下、狭山RG)に軍配が上がった。狭山RGのスコット・ピアス ヘッドコーチは「後半にだんだんと(フィジカル面で)ドミネート(支配)できた」と振り返った。これで狭山RGは3連勝。首位のマツダスカイアクティブズ広島を猛追する。

一方、ヤクルトレビンズ戸田(以下、L戸田)は3連敗となった。河野嵩史ヘッドコーチは「セットピースであれだけマイボールをキープできないと勝ちにつながらない」と指摘。相手の外国籍選手たちのサイズに圧倒された部分もあり、今後の工夫が求められる状況だ。

「セットピースでプレッシャーを掛けられ、そのままずるずるといってしまった。チームに迷惑を掛けたし、僕たちフォワードの責任です」

L戸田のフランカー、占部航典は3連敗という結果を受け、「先のことは考えずに目の前の一つひとつの試合に集中することが大事。自分たちは一番下から上がってきたチームなのだから」と言葉に力を込めた。

占部はかつて20代前半から中盤にかけて横浜キヤノンイーグルスに所属した時期があり、リーグワンのタフで長いシーズンを経験している。一方で今季、リーグワンに初参戦したL戸田はこれからさまざまなことを経験していく立場にある。

「長いシーズンにはいろいろあるし、だからこそ、目の前の結果に一喜一憂せず、チームがやってきたことを信じて遂行すること、日々の練習から今までやってきたプレーの精度や質によりこだわりをもって取り組むことが大事だと思います。当時のイーグルスのベテランの選手たちはやることに一貫性があってまったくブレなかった。そしてあるべきチームの雰囲気づくりに力を注いでいたんです。今度はここで僕がそういう立ち回り方ができればいい。僕ももう若くはないので」

L戸田の主軸である占部はすでに覚悟が決まっている。この試合でも前半に強烈なタックルを見舞ったり、インターセプトからチャンスを構築したり、何度も見せ場を作った。自分がやるべきプレーに迷いがなかった。

「僕ができるプレーを100%で表現すること。それでチームにいい影響を与えることができるであればそれが最高ですから」

これからもL戸田をピッチ内外で力強くけん引していく。

(鈴木康浩)
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