昨季の最優秀中継ぎ投手も。パ・リーグ6球団の「左のリリーフ」の顔ぶれは?
左打者が多いNPBでは、左投手の需要も相応に大きなものに
今回は、2024年にパ・リーグ各球団において10試合以上に登板した左のリリーフ投手のうち、2025年も同じチームに在籍している投手たちを紹介。今季もチームを支える働きが期待される左のリリーバーの活躍ぶりを、開幕前にあらためて振り返っていきたい。
北海道日本ハム
プロ18年目のシーズンを迎えるベテランの宮西尚生投手は、昨季も30試合で19ホールドを記録し、防御率2.10と安定した投球を披露。8月4日には前人未到のNPB通算400ホールドを達成した鉄腕には、今季もブルペンの精神的支柱としての働きに期待したいところだ。
投打二刀流の矢澤宏太投手は、投手として起用される際には左の中継ぎを務め、17試合で3ホールド、防御率4.05という数字を記録。北浦竜次投手は12試合で2勝4ホールド、防御率3.18を記録したが、今季は育成選手として契約。10試合で防御率8.64と苦しんだ堀瑞輝投手とともに、新シーズンにおける復活を期している。
東北楽天
ターリー投手は広島時代の2023年に44試合で防御率1.74を記録したが、移籍1年目の昨季は17試合の登板にとどまっており、今季は本領発揮に期待したいところだ。弓削隼人投手は自己最多の34試合に登板し、防御率5.94ながら与四球率2.43、K/BB3.11という数字を記録。新シーズンでは制球の良さを活かし、安定感を向上させて登板機会を増やしたい。
埼玉西武
千葉ロッテ
坂本光士郎投手は8月12日の時点で11ホールドを挙げて防御率3.24を記録していたが、8月15日に6失点、9月1日に5失点と終盤戦で崩れ、最終的な防御率は5.73と大きく悪化。奪三振率9.27と持ち味は大いに発揮していただけに、今季は年間を通じて安定感を示したいところだ。
中村稔弥投手は17試合で34投球回という数字が示す通りにロングリリーフを担う機会が多く、3イニング以上を投じた試合も5度にわたって存在。幅広い起用に応えながら防御率3.71と一定の数字を記録し、万能左腕としてチームに少なからず貢献を果たしている。
オリックス
富山凌雅投手は故障の影響で育成選手として年明けを迎えたが、開幕前の3月に支配下登録へ移行。4月28日には約2年ぶりの一軍登板を果たし、通年では16試合に登板して3ホールド、防御率3.27を記録。2021年には51試合で22ホールドポイント、防御率2.72と大活躍を見せて優勝に貢献した左腕は、2025年に待望の完全復活を果たすことができるか。
福岡ソフトバンク
長谷川威展投手は2023年度の現役ドラフトで北海道日本ハムから福岡ソフトバンクに移籍し、新天地で1年目から32試合に登板。10ホールドポイントを挙げて防御率2.49と左の中継ぎとして好投を見せ、チームのリーグ優勝にも貢献した。25歳と年齢的にもまだ若いだけに、新シーズンはさらなる躍進を果たせるかに注目だ。
さまざまな役割を担う左のリリーフ投手たちに今季も期待
文・望月遼太
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