本領発揮のアタッキングラグビー。苦境を経て、つかんだ連勝
東京サントリーサンゴリアス 髙本幹也選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】
そんなチームを勢いづける1勝で、半分以上の18得点を稼ぎ出したのが、23歳の髙本幹也だった。正確な左足のキックでペナルティゴール3本、コンバージョンゴール2本、そして自らトライも1本決めた大活躍だったが、本人は決して驕ることはない。
「チームとしても個人としても1週間やってきたことを出せた部分が多かったんですが、課題が少し残る試合だったと思います。レヴズがボールをキープすると分かった中で、自分たちがタッチ(キック)をしっかり蹴り出す精度は少し低かったので、次に生かしていきたいと思います」
とはいえ、苦しかった時期と比べてチームとして自分たちのラグビーを取り戻しつつあることは実感できている。
「一人ひとりに勝ちたい気持ちがあって、それがだんだんコミュニケーションにつながって、フィールドレベルでもオフフィールドでもしっかりコミュニケーションを取って試合ができていると感じます。だから今日は、ほとんどの時間で自分たちが望んでいたラグビーができたと思います。精度はまだ低い部分があるんですが、遂行力は今日は良かったかなと感じます」
キャプテンの堀越康介も「結果が出ないときも一喜一憂せずやっていこうとみんなで言っていて、今週はもう一度自分たちのラグビーは何なのかを一番のテーマとしてやってきました。僕たちはやっぱりアタッキングラグビーですし、自分たちのテンポでラグビーをしたいチームなので、そのために何が必要なのかというところが今日はできたと思います」と振り返る。
その上で堀越は「今後もやり続けることが必要だと思うし、それができれば勝ち続けられる自信もあるので、みんなで方向性を間違わずに、全員で同じ絵を見ながらやっていきたいと思います」と付け加えた。
現在リーグの得点ランキングトップで、チームの未来を背負うべき存在である髙本は、「少しずつではありますが全体の精度、個人の精度は上がってきていると思います。自分のパフォーマンスに対してどうあるべきかを常に考えているので、そこをもっともっと上げていきたいです」と冷静に語る。
東京SGが今後も安定して自分たちのラグビーを表現していくという予感は、試合内容からも彼らの言葉からも十分に感じとることができた。
(前島芳雄)
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