ウナイ・エメリ監督は、エミ・ブエンディアに待望のチャンピオンズリーグ初先発を与えると同時に、ディニュとレオン・ベイリーをスターティングメンバーに復帰させた。

試合開始早々、ベイリーがヘディングシュートで相手GKマイェツキを脅かすも、先制したのはホームのモナコだった。8分、ティロ・ケーラーがコーナーキックから力強いヘディングを放つと、エミ・マルティネスが驚異的な反応でこれをセーブ。しかし、弾いたボールをウィルフリード・シンゴが見逃さず、頭で押し込んで先制点を奪った。

ヴィラも反撃の兆しを見せた。ディニュが放った美しいカーブを描くフリーキックは、マイェツキのファインセーブに阻まれたものの、ゴールに迫る場面を作り出した。さらに前半終了間際には、ワトキンスの鋭い低弾道シュートをマイェツキが指先で辛うじて弾き出し、スタジアムは息を呑む展開となった。

後半が始まると、ヴィラが攻撃のギアを一段上げた。ワトキンスとブエンディアが鮮やかなワンツーでモナコ守備を切り裂き、ワトキンスがモーガン・ロジャーズへパスを供給。ロジャーズが放ったシュートはわずかにゴール右へそれたが、ヴィラの攻勢を象徴するシーンとなった。

56分、エメリ監督はジョン・デュランを投入。ベイリーに代わって前線に新たな攻撃オプションを加えたが、次の決定機はキャッシュの右足に訪れた。ロジャースの巧みなスルーパスに反応したキャッシュは、ゴール前で鋭くシュートを放つも、惜しくも枠を捉えることはできなかった。

試合終了間際、デュランがシュートを試みるも、ボールは枠の外へ。最後まで懸命に攻め続けたヴィラだったが、ゴールネットを揺らすことは叶わず、悔しい敗戦を喫した。