「バランス力」で手繰り寄せた初勝利。逆襲の口火を切る冷静と情熱の頼もしき男

【©ジャパンラグビーリーグワン】

ここまでの3試合とはまったく違うチームのようだった――。クリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)は、東京都調布市のAGFフィールドでのホストゲームに臨み、スクラム、ラインアウト、ブレイクダウン、どの局面の攻防でもルリーロ福岡を圧倒して、ようやく今季の初勝利をもぎ取った。

この試合、チームに勢いをもたらしたのは、攻守にわたって全体のバランスを見ながら舵を取り、自分でも先制トライを決めてプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出されたWG昭島の松島聡だ。

「今日は勝たないといけない試合でしたが、個人としてはボールを動かすことに焦点を当てていました。ボールを動かすことに関してはうまくいったと思います。ただ、アタックのオプションのチョイスはほかにもあったと思いますし、ディフェンスもウイングとのつながりは良くなかったかなと。そのあたりが改善できれば、チーム全体としてさらに良くなると思います」

負けが続いている間は、簡単にディフェンスラインを突破されて、トライを与えてしまう。同じ場面を繰り返し見せられているかのような試合内容が多かった。ディフェンスに関しては、オフシーズンの間に男子セブンズTID(7人制日本代表の育成・強化を目的に編成されたチーム)に参加した経験も生きていると松島は言う。

「自分の(ディフェンスの)レンジ(範囲)は広いほうだと思っていましたが、セブンズをやってみて、相手の追い方などはあらためて意識するようになりました。でもディフェンスで一番大事なのはコミュニケーションです。(ディフェンダーの)枚数がそろえば、簡単に抜かれることはないですから。あとは自分のサイドに余裕があるときは、反対サイドが厳しい状況になっていることが多い。そういうふうに、グラウンド全体の様子を意識しています」

熱いハートと冷静なアタマを持った頼もしい男が勝利を手繰り寄せた。いよいよWG昭島の逆襲がはじまる。

(匂坂俊之/Rugby Cafe)
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