1.17への思いをつなぎ、語り継ぐ。神戸の街、人々に届けた感謝の勝利
【©ジャパンラグビーリーグワン】
トップリーグ及びリーグワン通算150キャップを達成した日和佐篤が、晴れわたる爽快な空の下、ファンに言葉を届けた。トップリーグ2021リーグ戦第4節以来となるフル出場も果たし、ますます元気な37歳は心に留めていた強い気持ちを伝えた。
「30年。長い月日が経ちましたが、心の癒えない方もたくさんおられると思います。ただ、この試合、勝つことで何かメッセージを伝えられるかなと、僕を含めた選手たちは頑張ってきました。勝利を届けられて本当にうれしいです」
阪神・淡路大震災から30年。神戸Sは街や人々とともに幾多の困難を乗り越えてきた。今節は「1.17を忘れずに、記憶を語り継いでいく」ことを直視し、特別仕様のメモリアルジャージーを着用。16日や震災当日の17日には全選手やスタッフが『阪神淡路大震災1.17のつどい』に参加した。チーム最年長、山下裕史は言う。
「行かないと分からないことがある。現地の温度、人々の気持ち、そういう思いプラス、街が被災して、会社も被災した中、ラグビー部が残れて、自由にラグビーをできている環境があります。やっぱりそこに感謝する1週間、そして、この週末でしたね」
‟語り継ぐ”使命を神戸Sは受け止める。それは若手も同じだ。ハットトリックで勝利に大きく貢献した松永貫汰は「この試合に懸ける思いは強かった」と話し、デビュー戦だった船曳涼太も「来年も、これからも忘れずに頑張っていきたい」と心を強くする。共同キャプテンを務める李承信も言葉をつむいだ。
「試合前にレンズ(デイブ・レニー ヘッドコーチ)も話していました。『今日ここで結果を残さないと、 自分たちは何も街の人のためにしたことにはならない』。ラグビーをとおして結果を残すことによって、みなさんにしっかり恩返ししようという思いを強く持っていました」
思いは決して途切れない。神戸Sはつないでいく。
(小野慶太)
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