【ライフスキルトレーニング】第1回全体講義「トップアスリートの『目標の使い方』」事後グループコーチングレポート
【JAAF】
今回も、3月までに集合研修も含めた全4回の全体講義のほか、グループや個別で複数回のコーチングが予定されており、昨年12月8日に第1回全体講義が、12月23~25日には、5期生全10名(https://www.jaaf.or.jp/lst/#student)を3つに分けてのグループコーチングが行われました。
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グループコーチングレポート
全4回で実施される全体講義では、スポーツ心理学博士の布施努特別講師が、基礎中の基礎といえる知識をレクチャーするとともに、さまざまな事例を示しつつ実践のためのノウハウや考え方のコツやヒントを紹介。受講者たちは、全体講義で学んだ事柄を、アスリートとしての日常のなかで、自身の行動に落とし込み、実際に取り組んでいくことで、その能力に磨きをかけ、使いこなせるようにしていきます。
グループコーチングは、全体講義の間に、受講生たちをいくつかのグループに分けて、行っていくものです。3~4名という小グループで実施することによって、全体講義で説明された考え方や実践方法が、より深く、より詳しく、よりパーソナルな形で示されていきます。また、同時に、参加した受講生同士が自身の考えや疑問を話し合い、コミュニケーションを深めることによって、それぞれが持つ異なる考え方を共有したり、今までになかった新たな価値観に触れたりできる機会にもなっています。
5期生に向けた最初のグループコーチングは、12月23、24、25日の3日間に分けて行われました。ここでは原口颯太(順天堂大学2年、走高跳)、樋口隼人(筑波大学3年、110mハードル)、松岡萌絵(中央大学4年、400mハードル)、山本釉未(立命館大学1年、5000m)の4選手が受けたグループコーチングのケースをご紹介します。
【JAAF】
後半になると、基本的には受講生4人で対話を行い、時折、布施特別講師が解説やアドバイスを挟んでいく形での展開に。今回は、原口選手がファシリテーター役を務め、意見交換が行われました。そして「今回の講義を受けて、自分の役割性格にどんな変化があったか?」というテーマで、各選手が自身の考えを言葉にしていくうちに、
・受講生4人の間でも、価値観はそれぞれで異なり、考え方も違っている、
・自分の言葉を持っているか。わからないときにも「自分はこう考える」と深めていこうとすることが大切、
・まずは、自分をよく知る。自分の感情や行動のクセをコントロールできるようになる(成熟する)ことが大切、
など、思考を深めていくときに重要なポイントとなる事柄が、浮き上がってくる形となりました。
最後に、布施特別講師は、「役割性格は、単純な“いい人像”でもないし、“役職”でもない。自分がアスリートとして勝つために、戦っていくために必要な“こういう人”を演じることだと理解してほしい」とコメント。
さらに「ライフスキルトレーニングにおいて、役割性格というのは、都度都度考えてほしいこと。これからも、バージョンアップしていくイメージで、“これは入れておこう”“これも入れてみたらどうだろう”と加えていってほしい」と呼びかけました。また、そのときのコツとして、「気づくこと」「それに伴う行動、つまり演技の部分まで考えること」を挙げ、「行動を考えると、その行動に対する自分の考えもセットも見えてくる。考えて行動し、うまくいかないときは俯瞰したり人に聞いたりして、さらにやっていくことで、またいろいろなことが見えてくる」と、第2回全体講義で学んでいくことになる「仮説思考」の考え方にも少し触れ、2時間にわたったグループコーチングを終えました。
文・構成:児玉育美(JAAFメディアチーム)
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