【九州電力キューデンヴォルテクス・猿レポ】選手がレポート!NTTリーグワン2024-25 D2 第2節 対江東BS戦

チーム・協会
皆さま、明けましておめでとうございます!

初めましての人もこんにちは。
試合後レポートを担当させていただきますプロップの猿渡です。

12月28日(土)、NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 ディビジョン2第2節目、清水建設江東ブルーシャークス(以下、江東BS)との試合が、東京都江東区にある“江東区夢の島競技場”で行われました。

【©九州電力キューデンヴォルテクス】

NTTジャパンラグビーリーグワンがついに開幕し、第1節の勝利から早くも1週間。開幕戦で掴んだ勢いをそのままに、連勝へ向けて、全ての接点での激しい争いに勝利し、試合を制したいところです。
そして今回の試合は、2024年の年内最終戦。年明けから最高のスタートを切るためにも、ここでしっかり勝利を掴み、最高の形で今年を締めくくります!
まずはこの一戦に全力を注ぎ、勝利に向け戦い抜きます。


江東BS戦の試合メンバーはこちら
https://www.kyudenvoltex.com/game/p131



《試合内容・結果》

2024年最後の週末。舞台は江東区・夢の島競技場。天気は快晴。
12月末とは思えないほど、力強い太陽の光が降り注ぎ、会場は季節外れの暖かさに包まれていました。江東BSのホーム開幕戦であり、ヴォルテクスにとってビジターゲームとなったこの試合は、「海幕戦」と称される通り、海沿い特有の荒々しい風が吹き抜ける場所ですが、この日は一転、穏やかなそよ風が会場を優しく撫でていました。
選手たちは試合開始を待ちきれない様子で、観客の熱気も相まって、会場全体のボルテージはどんどん高まっていきます。そして、2024年を締めくくる一戦の幕開けを告げる笛の音が、静寂を破り響き渡りました。


試合開始は14時30分、江東BSのキックオフで幕を開けました。ヴォルテクスは蹴られたボールをキャッチし、攻撃の態勢に入ろうとしたものの、自陣深くでの連携ミスからボールを奪われ、そのままトライを許してしまいます。試合開始直後、前半2分の出来事でした。


さらに、悪い流れを断ち切れないまま、前半8分、12分にも立て続けにトライを奪われ、スコアは0-21。
想定していた試合展開とは程遠い立ち上がりとなり、ペースを掴めないまま進んでいきます。

しかし、前半15分、敵陣深くで相手のミスを誘いヴォルテクスのスクラムで再開。
このチャンスを活かし、安定したスクラムからの展開でゴール前まで攻め込むと、最後は2番・王鏡聞選手の力強い突進でトライを奪いスコアを7-21とし、反撃の狼煙を上げました。

ラインアウトモールの最後尾でボールを持ちトライを狙う王 鏡聞(ワン キョンムン)選手【2番 フッカー】 【©九州電力キューデンヴォルテクス】

その後もヴォルテクスは続けて得点を狙いますが、均衡が続いた中で前半26分にペナルティゴールを許しスコアは7-24に。
それでも前半31分には、ヴォルテクスの強みであるモールを活かし、再び2番・王鏡聞選手がトライを決め、スコアを14-24と追い上げます。
しかし、前半終了間際の35分に江東BSに追加トライを許し、前半は14-31で終了。

ハーフタイムでは、前半の反省と後半で逆転するための課題をチーム全体で共有します。
私はリザーブメンバーとして、いつでも出番が来る準備を整え、グラウンドで何を成すべきかを考えながら後半開始を待ちます。

裏のスペースに落とすキックを狙うスペンサー・ジーンズ選手【9番 スクラムハーフ】 【©九州電力キューデンヴォルテクス】

後半はヴォルテクスのキックオフでスタート。しかし、後半最初に得点を挙げたのは江東BS。
後半3分、キックでスペースを突かれ、バウンドの不運も重なりトライを奪われます。
しかしやられっぱなしでは終わらないのがヴォルテクス。開いてしまったスコアの逆転に向けてさらにギアを上げ猛攻を仕掛け反撃が始まります。
後半9分、7番・コルビー・ファインガア選手が自ら攻め込みトライを決め、スコアを19-38。続く23分にもコルビー選手が2本目のトライ、そして32分にはモールから2番・王鏡聞選手が本日3本目となるハットトリックのトライを決め、スコアを33-38と一気に5点差に詰め寄ります。
残り時間は約8分。

オフロードパスを狙うトム・テイラー選手【22番 スタンドオフ】 【©九州電力キューデンヴォルテクス】

この勢いのまま逆転!
といきたいところでしたが、ここから相手の守備に阻まれ得点を奪えない時間が続き、逆に江東BSにペナルティゴールを許し、スコアは33-41。

そのまま試合終了を迎え、惜しくも敗戦となりました。


《個人的見解と次戦に向けて》

序盤の立ち上がりで連携ミスが重なり、相手に主導権を渡してしまったこと、さらにペナルティを重ねてしまい相手に攻め込むチャンスを与えすぎたことが、敗戦の大きな要因だったと感じます。
立て直しが難しい中でも前半に得点を奪った場面もありましたが、序盤での流れの悪さが試合全体に影響していた部分もあると思います。

一方で、後半に見せた追い上げる姿勢や、強みであるモールアタック、連続アタックがしっかりと通用した点もありました。
その中で、開いていたスコアをあと1トライで逆転というところまで追い詰めた展開は、次に繋がる大きな収穫だったと思います。

力強い突破をするキャプテンのアレックス・ウォーカー選手【8番 ナンバーエイト】 【©九州電力キューデンヴォルテクス】

次戦に向けては、試合の入りで集中力を高め、基礎的な連携の精度をさらに向上させることが何よりも重要だと考えます。
また、試合を通じて自分たちのプレーを継続できる体力、そして緊迫した場面での冷静な判断力を磨き、最後まで勝利を狙えるチームになりたいと思います。
この悔しさを全員で糧とし、次こそは勝利を掴むために全力で挑みます。


《今週の個人的Pick up Player》

今回私が選ぶPick up Playerは、力強く激しいコンタクトプレーが印象的。
だけどラグビーから離れると常に笑顔溢れとても優しく仲間思いなレイ・タタフ選手(以下、レイ選手)と、
切り込み鋭いステップと力強い馬力で、厚いディフェンスの壁もぶち破る突破力が魅力、こちらもラグビーから離れるととても優しく仲間思いなシオネ・リクアタ・テアウパ選手(以下、シオネ選手)の、トンガ出身2人を紹介します。

まず最初に紹介するのはレイ選手。
プロフィールはこちら
https://www.kyudenvoltex.com/player/309


トンガ王国出身、ヴォルテクスへ加入して4シーズン目を迎えるレイ選手。


身長195センチ、体重120キロの巨体から繰り出されるコンタクトプレーは、まさに目が覚めるような迫力。普段はニコニコと優しい「癒し系」のレイ選手ですが、いざラグビーが始まるとその面影はどこへやら。
「こんなに激しい人だった?」と思わせるようなプレーを連発し、思わず「味方で良かった……!」と胸をなでおろすことも多々。。
特に彼のタックルは威力抜群。
それは「痛い」というよりも「重い」。
その衝撃はまるで小型トラックに正面からぶつかったような感覚です。
タイミング、コース、すべてが完璧に決まった彼のタックルを受けたら、どんなに強靭な足腰を持つ選手でもひとたまりもないでしょう。
それくらいのインパクトがあるんです。

そんなレイ選手の好きなことは「食べること」。特に福岡の糸島で食べる牡蠣は大好物だそうで、今のシーズンはまさに牡蠣の黄金期。
「これ以上の幸せはない!」と語るほどお気に入りなんだとか。
また、コーヒーを飲むことも趣味の一つ。
毎週のオフの日には、奥さんと一緒にまだ行ったことのないコーヒー屋さんを巡るのが定番コースだそうです。
この激しさと穏やかさのギャップが、彼のプレーのインパクトを支えている秘訣かもしれませんね。ラグビーのピッチで暴れ回る姿と、オフのほっこりエピソードのギャップが魅力的なレイ選手。
今後も目が離せません!


次に紹介するのはシオネ選手。

【©九州電力キューデンヴォルテクス】

プロフィールはこちら
https://www.kyudenvoltex.com/player/332

トンガ王国出身、地元の高校から流通経済大学へ進学し、その後ヴォルテクスに加入したシオネ選手。

彼の特徴は、力強いプレーや切れ味鋭いステップはもちろんのこと、相手ディフェンスを豪快に突破するその勢い。
正直、「あんな風に突破できたらな……」と、こちらが羨ましくなるほどです。
まさに“馬力”が違う。
なんなら、「これ、エンジン積んでるのかな?」と思うレベルです。

そんな彼の好きなものは「焼き肉」。
お肉愛が強すぎて、食べ始めると止まらないんだとか。
焼き網の上でジュージュー音を立てるお肉を見つめる彼の目は、試合中のボールを狙う視線に負けない鋭さ?かもしれません。

オフの日には子どもたちといろんな場所へ遊びに行くのが定番コース。
天気が良ければ公園へ、悪ければ室内の遊び場へと、とにかく体を動かすことが好きなんだとか。そのアクティブなライフスタイルが、彼の体を普段のトレーニング以上に鍛え上げているのかもしれません。
ラグビーの激しい試合の翌日も、子どもたちと全力で遊ぶ彼。
そのおかげで逆に体がほぐれて、いいリカバリーになっているのかも?
さらに、週末には教会でお祈りをすることを欠かさず、その後は家族みんなで外食を楽しむ時間を大切にしているとのこと。
家族のため、チームのため、優しいパパは走り続け、その大きな背中でみんなに頼もしさを見せてくれます。
そんな彼のプレー、これからも注目です!


《最後に》

次戦、リーグワン第3節は、1月11日(土)に福岡県北九州市にある「ミクニワールドスタジアム北九州」で豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)と対戦予定です。

S愛知は、体格を活かしたフィジカルの強さ、それを基盤としたセットプレー、そして多彩なアタックオプションを武器とするチームだと考えています。
昨シーズン、ヴォルテクスはS愛知との2試合で惜しくも敗れましたが、その2戦を通じて着実に差を縮めてきました。
現在では、その差はほとんど無くなり、むしろヴォルテクスが勝利を掴む準備を整えてきています。
直近の江東BS戦では敗戦を喫しましたが、その試合で得た多くの反省を活かし、S愛知戦に向けた改善を進めています。
そして、約10日後の1月11日、ホストゲームで新年のご挨拶として、皆さまに勝利をお届けできるよう全力を尽くします。

【©九州電力キューデンヴォルテクス】



皆さま、2024年も1年を通してヴォルテクスへの熱い応援を本当にありがとうございました。そして、「猿レポ」をご愛読いただき感謝の気持ちでいっぱいです。
猿レポを書き始めてからまだ日は浅いですが、「レポート読んでるよ!」と直接声をかけていただくことがあり、そのたびにとても嬉しく思います。
また、ラグビー以外の部分でも多くの方に認知していただける機会をいただけたことを、本当にありがたく感じています。

ラグビーにおいても、皆さまの日頃からの温かい応援のおかげで、「BE TOUGHER」というチームスローガンのもと、チームとしても個人としても大きく成長できた1年になったと感じています。
2025年、新たな年号に変わる中でもシーズンはまだ序盤。来年も引き続き、皆さまの熱い応援を背に受けながらさらなる高みを目指していきます!
どうか2025年も変わらぬ応援をよろしくお願いいたします。




『猿渡 康雄ってどんな人?』
と思われる方もいらっしゃるかと思いますのでこの場を借りて私のInstagramのURLを貼らせて頂きたいと思います。
興味のある方はぜひチェック&フォローをお願いします!




  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

国内最高峰のラグビーリーグ「リーグワン」に所属するラグビーチーム。九州全域(全県)をフレンドリーエリアとし活動しています。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント