「走るしかねえだろ」。残り4分、絶体絶命の場面でのビッグタックル
【©ジャパンラグビーリーグワン】
2024-25シーズンのディビジョン2開幕戦。ホストゲームに日本製鉄釜石シーウェイブスを迎えた九州電力キューデンヴォルテクス(以下、九州KV)は27対23で接戦を制し、リーグワンになって初めての開幕戦白星スタートを切った(22シーズンは開幕戦が中止)。
「走るしかねえだろ」
それから約10秒後、殊勲のヒーローになる男は迷いなく走り出していた。
後半36分、ラインアウトから相手に守備網を打ち破られると、釜石SWのサム・ヘンウッドが抜け出した。得点差は4点。トライを決められれば逆転を許してしまう。昨季、一昨季と開幕戦でラストプレーでの逆転負けを2季連続で味わってきたチーム、ファンにとって“悪夢”がよぎる光景だった。
そんな窮地を救ったのが加藤誠央だった。
「ゴールまで50mくらい距離があったと思うんですけど、とにかく走らないといけないと思いました。それで追い付くことができたので、ここは止めるしかないなと。相手のハンドオフをうまくかわして良いタックルができました」
見事なタックルでサム・ヘンウッドを止めた加藤は、そのあとに相手のノックオンを確認すると、右手を突き上げて渾身のガッツポーズを見せた。
「個人的にミスが続いていたので、それを取り返せたという思いがありました。あの時間帯にピンチを防ぐことができたので、本当にうれしかったです」
加藤は勝利に貢献できた喜びを感じつつも、「僕がああいうプレーをできたのはたまたま」だと謙遜する。
「後半はほとんどの時間でディフェンスだったと思いますが、それまでフォワードのみんなが頑張って、体を張ってバチバチやってくれたおかげ。本当にみんなでつかみ取った勝利だと思います」
チームメートの頑張りを結果に結びつけられたことが加藤にとっては何よりの喜びだった。
今季、チームが掲げた『BE TOUGHER』のシーズンスローガン。それが問われる一戦となった開幕戦で、選手たちは見事に体現した。
「苦しい時間帯でもみんながすぐに立ち上がってタックルし続けていました。この『DNA』はもっと続けていける」
九州KVにとって守備は伝統であり、DNAだ。加藤が見せた姿はまさにチームを映す“鑑”だった。
(杉山文宣)
「走るしかねえだろ」
それから約10秒後、殊勲のヒーローになる男は迷いなく走り出していた。
後半36分、ラインアウトから相手に守備網を打ち破られると、釜石SWのサム・ヘンウッドが抜け出した。得点差は4点。トライを決められれば逆転を許してしまう。昨季、一昨季と開幕戦でラストプレーでの逆転負けを2季連続で味わってきたチーム、ファンにとって“悪夢”がよぎる光景だった。
そんな窮地を救ったのが加藤誠央だった。
「ゴールまで50mくらい距離があったと思うんですけど、とにかく走らないといけないと思いました。それで追い付くことができたので、ここは止めるしかないなと。相手のハンドオフをうまくかわして良いタックルができました」
見事なタックルでサム・ヘンウッドを止めた加藤は、そのあとに相手のノックオンを確認すると、右手を突き上げて渾身のガッツポーズを見せた。
「個人的にミスが続いていたので、それを取り返せたという思いがありました。あの時間帯にピンチを防ぐことができたので、本当にうれしかったです」
加藤は勝利に貢献できた喜びを感じつつも、「僕がああいうプレーをできたのはたまたま」だと謙遜する。
「後半はほとんどの時間でディフェンスだったと思いますが、それまでフォワードのみんなが頑張って、体を張ってバチバチやってくれたおかげ。本当にみんなでつかみ取った勝利だと思います」
チームメートの頑張りを結果に結びつけられたことが加藤にとっては何よりの喜びだった。
今季、チームが掲げた『BE TOUGHER』のシーズンスローガン。それが問われる一戦となった開幕戦で、選手たちは見事に体現した。
「苦しい時間帯でもみんながすぐに立ち上がってタックルし続けていました。この『DNA』はもっと続けていける」
九州KVにとって守備は伝統であり、DNAだ。加藤が見せた姿はまさにチームを映す“鑑”だった。
(杉山文宣)
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