早大ラグビー蹴球部 全国大学選手権 近大戦展望(12/21)

チーム・協会

全国大学選手権 近大戦展望

【早稲田スポーツ新聞会】記事 西川龍佑、写真 安藤香穂、植村皓大

 いよいよ大学ラグビーもシーズンの佳境を迎える。関東大学対抗戦(対抗戦)で全勝優勝を果たし、シード権を獲得した早大は、12月21日に全国大学選手権(選手権)の準々決勝へ臨む。対戦相手は近大。波乱の関西大学ラグビーAリーグ(関西リーグ)を3位で勝ち抜いた西の強豪だ。負けたら終わりのノックアウト方式。悲願の日本一奪還へ、勢いのあるスタートダッシュを切れるか、注目の一戦だ。

対抗戦・明大戦で内側からディフェンスラインを上げるPR杉本 【早稲田スポーツ新聞会】

 早大の前節は12月1日の早明戦。100回目を迎えた伝統の一戦は、対抗戦の優勝をかけた屈指の好カードとなった。試合は一進一退の攻防を見せる。前半はお互いに2トライを取り合い12ー10で前半を折り返す。後半先制を許しリードを奪われるも、その後は連続得点で再逆転に成功し、27ー17と点差を一気に10点まで広げた。後半30分に反撃のトライを奪われ、その後も猛攻を受け続けた早大。しかし、シーズンを通して磨いてきたディフェンスで最後までインゴールを守り抜いた。因縁の相手との熱戦を見事に制すと共に、17年ぶりとなる対抗戦全勝優勝を果たした。

 対する近大は関西リーグを3位で通過した強者。リーグ戦では1位通過の天理大に競り勝つなど、接戦を勝ち切る力を持った熱いチームだ。前節の選手権・3回戦では福工大と対戦。平均体重が100kgに迫る重量FWと、機動力のあるBKで九州の強豪から7トライを奪い圧倒した。注目選手はWTB植田和磨。今年のパリオリンピックでは7人制の日本代表に選出された、大学ラグビーでも屈指の決定力を誇る実力者だ。またCTB嶋竜輝にも要注意。力強いボールキャリーに加え、関西リーグで得点王を獲得した決定力の高いキックが武器だ。

対抗戦・明大戦でラインブレイクするWTB池本 【早稲田スポーツ新聞会】

 早大のキーマンはPR杉本安伊朗(スポ2=東京・国学院久我山)。スクラムの要として確実に仕事をこなしながら、フィールドプレーでもフィジカルの強さを発揮し、対抗戦ではトライを奪う活躍も見せた。近大の重量FWに対して、セットプレーと力強いラインブレイクでチームに勢いをもたらすだろう。近大自慢のBKラインを相手に、WTB池本晴人(社2=東京・早実)のプレーにも注目したい。対抗戦では全試合でスタメン。恵まれた体格とスキルの高さを生かし、着実なボールキャリーとディフェンス力でチームの躍進を支えてきた。赤黒の11番を背負う仕事人の活躍を見逃すな。さらに今試合の目玉となるのはFB植木太一(人1=神奈川・関東学院六浦)だ。早大のエース・矢崎由高(スポ2=神奈川・桐蔭学園)に代わり、今試合で初めて赤黒のスタメンを獲得した注目のルーキー。鍛え上げられた鋼の肉体から繰り出されるフィジカルとスピードが自慢の大型バックスリーだ。タレント揃いの早大BK陣の中でも、一際異彩を放つ魅惑のトライゲッター。秩父宮の大舞台で躍動してくれるに違いない。

対抗戦・日体大戦で自慢のフィジカルを見せるFB植木 【早稲田スポーツ新聞会】

 「勝負に貪欲になって勝ちだけを目指してきた」(佐藤健次、スポ4=神奈川・桐蔭学園)早大の選手たちが、いよいよ集大成となる選手権の初戦に臨む。昨年果たすことができなかった『年越し』に向けて、まずは目の前の一戦を着実にものにしていきたい。『荒ぶる』への道のりも終盤に差し掛かり、緊張感が一層高まる中、止まることを知らない早大の選手たちは、さらなる高みを目指して走り続ける。

早大メンバー

【早稲田スポーツ新聞会】

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント