早大競走部 総合3位以内へ「チームは非常にいい状態」(花田駅伝監督)/箱根駅伝直前公開取材

チーム・協会
箱根駅伝直前公開取材 12月14日 埼玉・織田幹雄記念陸上競技場ほか
【早稲田スポーツ新聞会】記事 飯田諒、写真 會川実佑、佐藤結、髙杉菜々子

 東京箱根間往復大学駅伝(箱根)まで残すところ3週間を切ったこの日、箱根前合同取材が行われた。早大の注目度の高まりを象徴するかのように、所沢キャンパスには多くの報道陣が集結。選手たちは、写真撮影や個別取材に応じた。

 最初にフォトセッションが行われた。集合写真やランニング風景を撮影したのちに、学年ごとや出身校ごとに分かれて記念撮影。選手たちからは、笑顔があふれる場面も見られた。

ランニングをするエントリーメンバー 【早稲田スポーツ新聞会】

 続いて行われた記者会見では、監督とエントリーメンバーが箱根に向けた意気込みを高らかに宣言。「今年はどの選手が、特殊区間以外のどの区間を走っても十分に戦える」(花田勝彦駅伝監督、平6人卒=滋賀・彦根東)と、チーム状態の良さがうかがえた。最後に選手と監督は個別取材に応じ、合同取材は幕を閉じた。

記者会見で話す花田駅伝監督 【早稲田スポーツ新聞会】

 3大駅伝総合3位以内を掲げて迎えた今季だったが、出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)は6位、全日本大学駅伝対校選手権(全日本)は5位と目標達成には至らず。しかし本取材では、選手や監督が発する言葉の節々から、チームの充実具合が垣間見えることとなった。「3強の大学に食ってかかりたい」(伊藤大志駅伝主将、スポ4=長野・佐久長聖)との言葉通り、正月の大一番で早大が表彰台戦線に殴り込みをかけることができるか。まずは、16人全員が万全の状態でスタートラインに立つのが最低条件だ。

監督・選手コメント(記者会見から一部抜粋)

花田勝彦駅伝監督(平6人卒=滋賀・彦根東)

 チームは非常にいい状態でここまで来ています。昨年度は箱根の直前で、チームの足並みがなかなかそろわず、少し苦しい戦いになりました。ですので今年は夏から個人の遠征等は少し控えながら、チーム全体で強化合宿を進めてきました。その中でレベルの高い練習をやってきて、選手たちがそれをさらにクリアをしてきたというところで、非常にいい夏が過ごせたと思います。  

 その後10月、11月に関しては、 出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)、全日本(全日本大学駅伝対校選手権)がありました。当初の目的としては、先頭を走ることを掲げていました。将来的には優勝を目指しているチームでありますので、それを経験するために、10月、11月に関してはレースに集中するということで取り組みました。けれども、他大学が非常に強く、チームとしてもなかなか噛み合わないところがありました。出雲は6番、全日本は5番ということで、目標の3番には届かず、先頭も走れませんでした。その中で色々と課題が見つかったのかなと思っています。  

 それが終わって、11月の中旬からは箱根駅伝に向けて練習をやってきました。 昨年までの練習は、まだチームの足並みがそろっていなかったので、 底上げをすることが練習の中心でした。ですが今年に関しては、先ほどお話しました通り、夏が非常に良かったので、「少しレベルの高い練習をしよう」と選手達にも話をしてきました。具体的には私自身が学生の時に経験した、箱根で戦える、そして将来的にはマラソンにもつながるようなトレーニングのエッセンスを入れながら行いました。もちろん、現在も練習は進化していますので、その辺りも絡めてやってきましたけれども、その中で非常にいい形で練習メニューが消化できたと思います。  

 エントリーは16名でしたけれども、それに向けてのチームのトライアルで18番ぐらいまでは本当に変わらない、昨年であれば、その18番目の選手でも16人とか、ひょっとしたら10人に入れるほどの走りができていたのかなと思います。ここからまだチームは成長を続けています。チームとしては年度初めに総合3位という目標を掲げていましたので、ブレずに上の3校と、創価大の4つの大学にチャレンジをしていきたいなと思っております。具体的には、往路から攻めていきたいなと思っております。 昨年経験した選手もさらに力をつけていますし、新戦力の台頭も順調に来ていますので、上級生もまだまだ油断ができません。普段の練習でも、緊張感のある雰囲気が出てきましたので、 本当にいいチームになってきたかなと思っております。

 よく原さん(原晋、青学大陸上競技部長距離ブロック監督)が、10区間の配置を毎日考えているという話をされていますが、12月に入ってから、私自身も誰がどこを走れば良いかというようなことを考える機会が増えてきています。この2年間はそれがなかなかできないような状況でしたが、今年はどの選手が、特殊区間以外のどの区間を走っても十分に戦えるという感じになってきています。もちろん他大学は強いとは思いますけれども、チームの力を出し切って、相対的な順位が3番以上であれば1番うれしいです。

【早稲田スポーツ新聞会】

石塚陽士(教4=東京・早実)

 今年はなかなか足並みがそろわず、出雲・全日本は出走しないかたちでした。箱根駅伝に関しては、段々と調子を上げてきましたので本来の走りを取り戻すべく、しっかりと有終の美を飾ってチームに貢献して終わりたいと思います。

【早稲田スポーツ新聞会】

伊藤大志駅伝主将(スポ4=長野・佐久長聖)

 この16名で今回の箱根駅伝に挑みます。3強の大学に食ってかかる、また臙脂(えんじ)のWに似合う16名を選ぶことができました。110代目長距離ブロックが発足した当初から私は、このチームで勝ちたいとチーム全員が思える、そんなチームを目指したいと思い、1月からそれを掲げて活動を進めてまいりました。

 早大は自主性を重んじるチームカラーでありますので、トラックシーズンはどうしても出る試合によってモチベーションや目標が変わってしまう選手も多くいます。ですがその中でも「駅伝につながるトラックシーズンに」ということを本当に口を酸っぱくこのチームに言ってきました。それが、駅伝シーズンに入るにつれて、このチームの層の厚さにつながってきたと思っています。 出雲、全日本と3位以内という目標は達成できていませんが、 6位、5位といった順位の中で勝ち得たものを、最後の箱根駅伝でまっすぐぶつけて3強に食ってかかりたいと思っております。

 駅伝主将として、1人の選手として、最後の箱根駅伝でしっかりと有終の美を飾れるようにしたいです。4年間継続して思っている、チームに貢献する駅伝というのはもちろんですが、今年はラストイヤーとして、他大のエースもそうですし、自校のエースとも対等に渡り合う駅伝を見せたいと思います。

【早稲田スポーツ新聞会】

伊福陽太(政経4=京都・洛南)

 もう気づけば最後の駅伝になりました。今年は本当に色々な方々に応援していただきましたので、そういった応援に応えられるように、最後の箱根も楽しんで駆け抜けたいと思います。

【早稲田スポーツ新聞会】

菅野雄太(教4=埼玉・西武学園文理)

 今年の前半はかなり苦しんだのですが、ここ最近はしっかり練習を続けられています。なのでこの不安要素を取り払って昨年よりもいい区間順位で走り、チームの総合3位以内という目標達成を手繰り寄せる走りができればと思っています。

【早稲田スポーツ新聞会】

草野洸正(商4=埼玉・浦和)

 ラストイヤー、最後の箱根駅伝です。最高学年、そして早大の一員として自分に与えられた役割はしっかりつなぐことだと思っております。その中でどんなにきつくてもどんなに苦しくても最後まで粘りきってタスキをつなぐ、 そういったところを意識して全力で箱根駅伝を駆け抜けたいと思います。

【早稲田スポーツ新聞会】

和田悠都(先理4=東京・早実)

 僕自身最初で最後の箱根駅伝となります。4年間秘密兵器として準備してきましたので、当日は爆走できるように頑張りたいと思います。

【早稲田スポーツ新聞会】

藤本進次郎(教3=大阪・清風)

 チームに貢献できるように頑張ります。

【早稲田スポーツ新聞会】

間瀬田純平(スポ3=佐賀・鳥栖工)

 今年はなかなか調子が上がってこなかったのですが、ここ最近はかなり順調に練習できているので、自分の役割を果たしてチームに貢献できるように頑張ります。

【早稲田スポーツ新聞会】

宮岡凜太(商3=神奈川・鎌倉学園)

 一年間通して、本当に順調に練習を積むことができたと思います。今年は任された区間を区間5位で走る自信はついているので、しっかり監督に任された区間を走れるように、そしてチームの総合3位に貢献できるように頑張りたいと思います。

【早稲田スポーツ新聞会】

山口智規(スポ3=福島・学法石川)

 任された区間で自分の役割をしっかり果たして、みんなが喜んでくれる結果につながるような走りをしたいと思います。

【早稲田スポーツ新聞会】

工藤慎作(スポ2=千葉・八千代松陰)

 昨年度は『山の名探偵』という名称でかなり取り上げていただきました。今年度は夏以降の出雲駅伝、全日本大学駅伝で学生トップの選手たちと肩を並べて戦うことができているので、その勢いのまま箱根駅伝も戦っていけたらと思います。

【早稲田スポーツ新聞会】

長屋匡起(スポ2=長野・佐久長聖)

 自分の持ち味は粘り強さだと思うので、箱根駅伝でも自分の強さを見せられたらと思います。

【早稲田スポーツ新聞会】

山﨑一吹(スポ2=福島・学法石川)

  初めての大学駅伝、全力で楽しんでいきたいと思います。

【早稲田スポーツ新聞会】

瀬間元輔(スポ1=群馬・東農大二)

 お世話になった家族や応援してくれる方々のために恩返しの走りをしたいです。

【早稲田スポーツ新聞会】

山口竣平(スポ1=長野・佐久長聖)

 今年は4年生にたくさんかわいがってもらって、お世話になりました。なので、4年生に最後いいかたちで卒業してもらうためにも、チームの目標である総合3番以内を目指して、自分の役割を果たせるように頑張りたいと思います。

【早稲田スポーツ新聞会】

吉倉ナヤブ直希(社1=東京・早実)

 1年生だからといって物怖じせず、積極的なレースをしてチームに勢いをつけられるように、頑張りたいと思います。

【早稲田スポーツ新聞会】

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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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