ほぼ全頭未勝利で移籍初戦多数な混戦も、ポイントはダッシュ力!?/佐賀競馬・大恵総合研究所佐賀支部

佐賀県競馬組合
チーム・協会

大恵総合研究所 【佐賀支部】

基本的に土日に開催される佐賀競馬。しかし、今週は月曜日の今日も開催があります。
最終レースに組まれたのは最下級C2クラスの一戦。一見、他のレースと変わらないように見えますが、全馬が佐賀初勝利を目指しており、さらに移籍初戦は12頭中5頭を占めています。
そうなれば、人気通りなのか波乱なのか、またデータからの傾向はあるのかが気になるところ。

今夜も競馬リポーターの大恵陽子氏が所長を務める大恵総合研究所のデータから最終レースを攻略しましょう。

2夜連続で7番人気の推奨馬が馬券圏内に!

スポーツナビをご覧の皆さん、こんにちは。
競馬リポーターの大恵陽子です。

勝手に設立した大恵総合研究所が佐賀競馬と好相性のようです。今夏の最終レースコラムが好評で、先週14日から定期連載がスタートしたのですが、土曜日は推奨馬4頭が1着、2着、4着、5着。日曜日は2着(3番人気)、3着(7番人気)で、推奨馬同士のワイドは1090円という高配当でした。
本人は買い方が下手で馬券は外し続けているのですが、コラムを参考に当たった方もいるようで、予想の参考にしていただければと思います。

さて、今夜の最終レースは2つの条件が組み合わさったちょっと複雑な一戦。

①ほぼ全馬が未勝利
 (移籍初戦の⑤アオイツキのみ門別1勝)
②移籍初戦馬が12頭中5頭

となっています。
まずは①からデータを見てみましょう。

佐賀の最終レースでは「ドリーム」と銘打たれる一戦があり、賞金下位から順に出走馬が選ばれるため、未勝利馬ばかりのレースとなりやすくなっています。そのため、当レースの①に近い状態。
そこで、ドリーム戦の直近1年の結果をまとめたのが表1。
(1300m以上に限る)

3回すべてで1コーナーを5番手以内で回った馬で1~3着を独占しています。
クラスが上がると後方で脚を溜めた方がいい馬などそれぞれに個性が出てきますが、ほぼ全馬が未勝利という状況では「能力の高い馬=前付けできる」ということになります。それゆえ、コースが小回りか広いかにかかわらず前残りになりやすいと言えるでしょう。

また、3回すべてで1番人気が2着以内に入っていました。

3歳ドリーム戦の成績 【直近1年】

未勝利馬同士の戦いは持ちタイムに注目

ドリーム戦で上位入着する馬はどういった馬が多いのでしょうか。
表2は持ち時計から比較したもので、出走馬中一番時計を持つ馬は3着内率75.0%と高い確率で上位入着していました。
(佐賀ダート1300m以上に限る)

なお、表2は当該レースと同距離での持ちタイムのみを抽出。
(7月13日は一番時計が2頭)

地方競馬情報サイトの出馬表では馬名と前走欄の間に持ち時計が記載されていますし、佐賀競馬公式HPの無料予想「うまかつ.net」で公開されている新聞では右端に1300m、1400mそれぞれの持ち時計が載っているため、簡単に比較することができます。

3歳ドリーム戦での持ち時計 【表2】

移籍初戦同士でも、基本は前有利

続いて、②の移籍初戦馬が多いパターンのデータを見てみましょう。

表3は出走全頭が移籍初戦だった最終レースのデータ。
(1300m以上に限る)
基本的には3歳限定戦が多いのですが、今回と同じC2クラスで馬齢限定戦ではないこともありました。

ここでも1コーナーを5番手以内で回った馬たちだけで1~3着が決まったのが6回中3回。
(黄色マーカー)

少し条件を緩めて「1コーナー4番手以内で回った馬のうち2頭以上が3着以内に入る」としてみると、6回すべてが当てはまりました。

つまり、移籍初戦馬同士のレースでも前残りと言えます。

また、単勝1番人気が6回中4回で3着以内に入ってはいますが、3連単万馬券も4回あり、荒れやすい条件でした。

全頭移籍初戦の成績 【表3】

先行歴のある馬が結果を残しやすい

今夜の最終レースはJRA、門別、兵庫から移籍初戦を迎える馬が5頭。
移籍初戦の馬は力比較が難しいのですが、どういった成績を残した馬だと佐賀でも結果を出せるのでしょうか。

直近1年では「全頭JRAから移籍初戦」ということが多かったのですが、先週8日の最終レース(2歳限定)は門別からの移籍初戦が10頭中5頭いました。
前述のように前有利という傾向を考えて、「3番手以内に先行できた経験のある馬(直近5走、門別ダート1000m)」を探すと、3頭が該当。
その中で、最も走破タイムが速かった馬が1着でした。

では、気になる予想と買い目は?

1番人気の3着内率が非常に高いと予想される条件なだけに、まずはそこから狙っていきましょう。
今夜は唯一、勝利経験のある⑤アオイツキがおそらく1番人気。
佐賀競馬公式HPの無料予想「うまかつ.net」でも本命◎がずらりと並びます。
門別からの移籍初戦で、前走の門別ダート1000mは3~4番手で先行して2着。走破タイムも門別移籍組の中では最も速かったです。

近走で5番手以内に先行経験があり、かつ佐賀ダート1400mの持ち時計が最速なのは⑥メイショウマダケ
前走は2番手に先行し、3コーナーから徐々に置かれはじめたものの、直線入り口まで3番手を死守しました。その時の走破時計が今回の出走馬の中では速く、粘り込みに期待します。

①ソワンドレイラインは前走、軽快に逃げていましたが、向正面で不意に2番手外の馬に交わされると、頭を上げて一気にやめてしまいました。それまでのレースでも交わされると急激に位置取りを下げていっていて、どこまで粘れるかがポイントでしょう。

④ルーンサフィールは既走馬相手のデビュー戦だった前走、スタートの一歩目こそ戸惑った感じでしたが、そこからダッシュをつけると3番手から最後まで脚が上がらずに走り切って3着。勝ったハコダテノハナは昨夜の最終レースを勝っており、同馬にも期待が寄せられます。

また、佐賀ダート1300mで一番時計を持つのは⑧ルクスクロワールも期待。

今回は推奨馬に人気薄になりそうな馬が多いため、2連系でも好配当が期待できます。

馬連・ワイドで⑤-①④⑥⑧ 各4点

YouTube生配信中! SAGAリベンジャーズC2-24組 【出馬表】


文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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著者プロフィール

佐賀競馬は九州唯一の地方競馬場として主に土日に競馬を開催しています。注目の重賞情報やイベント情報など、佐賀競馬のニュースを日々お届けいたします。

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