1番人気が勝っても6万馬券！佐賀初勝利をかけた牝馬たちの一発逆転／佐賀競馬・大恵総合研究所佐賀支部
賞金下位から順に選ばれた牝馬たち(移籍初戦の馬は除く)が出走する「夜のウーマんチャンス」が最終レースに行われる。昨秋は3連単12万馬券も飛び出した「夜のウーマんチャンス」。今夏、期間限定コラムが大好評だった大恵総合研究所でおなじみの競馬リポーターの大恵陽子が的中目指してデータを元に予想する。
最終レースに特化したデータ分析で夏の勢い継続なるか！？
競馬リポーターの大恵陽子です。
西日本を拠点に、地方競馬に特化したデータ分析機関「大恵総合研究所」なるものを勝手に設立して、日々のレースを楽しんでいます。
その一環で今夏、期間限定で佐賀最終レースのデータ分析コラムを書かせていただいたところ、ほぼ毎回推奨馬が上位入着しました。中には穴馬もいて、ありがたいことに好評だったと聞いています。個人的な馬券はと言うと、軸馬を間違えたり式別の選択ミスで不的中なこともあったのですが、みなさんの予想のお役に少しでも立てていたら嬉しいです。
そして、このたび定期連載として大恵総合研究所が帰ってきました！
これからレース当日朝にコラムが掲載予定ですので、どうぞよろしくお願いします。
万馬券も期待できる“未勝利馬”たちの牝馬限定戦
佐賀の最終レースには何種類かあるのですが、「夜のウーマんチャンス」は賞金下位から順に選ばれた牝馬たち(移籍初戦の馬は除く)の一戦。生涯未勝利という馬ばかりが集まるレースにもなりやすく、今夜も全馬「佐賀で未勝利」という顔ぶれです。
（笠松から移籍の⑧トヨリュウオーのみ笠松・名古屋で3勝）
一度も勝ったことがない馬たちの戦いなので力比較も難しく、3連単は万馬券が出やすいレースです。
下表は直近1年の「夜のウーマんチャンス」（ワンターン900m戦を除く）。
5回中3回で万馬券で、表外ながら昨年9月には9番人気→4番人気→1番人気の順で3連単12万円超えという一戦もありました。
夜のウーマんチャンスの傾向は？
上表でまず注目したいのは1番人気の好走率。
5回中4回で1番人気が3着以内に入っており、信頼度はかなり高いです。ただ、1番人気が勝ったとしても今年4月のように3連単万馬券となることもあるため、「1番人気の信頼度は高いけど、相手次第で万馬券もありうる」という、やや矛盾した傾向になっています。
そしてもう一つは逃げ馬の好走率。
こちらも5回中4回で逃げ馬が3着以内に粘りました。
一方で差し・追込みも1頭以上は3着以内に入っており、基本的には「逃げ+差し・追込み1頭以上」で上位が決まる一戦と言えます。
逃げ、差しそれぞれを狙うポイントは？
下表は「夜のウーマんチャンス」の逃げ馬の上がり3ハロン。ペースや馬場状態によっても変化しますが、41.0秒以下が一つの目安となりそうです。
同じく差し・追込馬はどのくらいの末脚を使えばいいかを見てみると、こちらも41.0秒以下が基準となりそうです。
よく逃げる枠は大外
内枠か外枠か、どちらがハナを奪える可能性が高いのでしょうか。
下表は馬番別に逃げる頻度をグラフ化したもの。
大外12番に入った馬のうち20％が逃げの手に出ました。最内の1番枠から逃げる頻度は10.1％ですから、最内よりは大外の方が逃げやすいと言えるでしょう。
馬番別の成績が下記グラフ。
大外枠は逃げる頻度が高いですが、上位入着の率は最内枠とそう大きな差がありませんでした。
また、枠による成績の大きな変化は見られませんでした。
気になる予想と買い目は？
まず逃げそうなのは①メイショウポワロか⑩マリノボリー、あるいは逃げ頻度の高い大外枠の⑪チャーモニウム。
この中では⑩マリノボリーのダッシュが速そうですが、直線で脚が上がるレースが多く見られます。
⑪チャーモニウムは超短距離の900mで3番手につけるスピードの持ち主ですが、他にも逃げ・先行馬がいることを考えると行けるかどうか。
一方で①メイショウポワロは前走、軽く出して行って逃げ馬の後ろから運び、直線も脚が上がることなく走り切って5着。
この相手関係で逃げを選択するのか、同じく最内枠から3番手に収まった前走のような競馬を選択するのかは一つのポイントですが、前に行きそうな馬からは①メイショウポワロを選びたいと思います。
信頼度の高い1番人気からは⑤セプテンバーソング。
佐賀競馬公式HPに掲載の無料予想「うまかつ.net」では同馬と⑥ピコリーナに本命・対抗の印が分散しています。
そのうち⑤セプテンバーソングは2走前、中団から脚を伸ばして3着。着差が3秒0差あり大きく負けているようにも見えますが、これは勝ち馬が大差勝ちしたからで、2着とはハナ差。⑥ピコリーナに0秒8差で先着してます。
前走は出走取消となったが、その影響はなさそうです。
また、差し馬からは⑨ウインダンスタイム。
2走前には馬群の後ろから上がり3ハロン40秒0で差して5着でした。
3連単ボックス①⑤⑥⑨ 24点で。
文・大恵陽子（おおえ ようこ）
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック！地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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