アイスホッケー、3チームによる全国クラブ選手権は長野サンダーバーズが連覇!
【photo by Takamitsu Mifune】
昨年は4チーム出場だったが、今年は3チームに減り、総当たりで優勝を争った。
第33回全国クラブ選手権大会で優勝した長野サンダーバーズ 【photo by Takamitsu Mifune】
日本代表の石川率いる東京・関西連合は初戦を落とす
東京・関西連合は東京アイスバーンズとロスパーダ関西による合同チーム。前回大会でチームの中心にいたフォワード伊藤樹、日本代表のGKである堀江航を欠く東京・関西連合は、キャプテンの石川雄大が安定したプレーで東海アイスアークスのゴールを脅かしたものの、固い守備に阻まれた。
試合は3対2で東海アイスアークスの勝利。前回大会(4位)は味わえなかった勝利に「やったー!という気持ち」と正橋幸夫キャプテン。初めて公式戦を戦うスタッフも多かったといい、意味のある1勝に笑顔を見せた。
一方、正橋は「フォワード陣が攻撃的にプレーできず、守りの時間が増えてしまった」「交代の練習をしていなかったため、タイミングが遅くなった」などの課題を挙げ、次戦に備えた。
成長著しい若手を擁する東海アイスアークス
東海アイスアークスと長野サンダーバーズの一戦 【photo by Takamitsu Mifune】
「決める人が決め、演出する人が演出した」と試合を振り返った熊谷。一方、鵜飼祥生や河原優星ら伸び盛りの選手を擁する東海アイスアークスに対し、「僕(49歳)らは年をとるが、彼らは伸びていく一方」と敬意を忘れなかった。
森崎ら若手の成長が期待されている 【photo by Takamitsu Mifune】
「スピードが武器なので、それを見せられたのはよかった」と森崎。前回の大会では試合中にバテていた、と語るが、月に2度の強化合宿で効率のいい漕ぎ方を習得したという。今大会で1年間の成長を実感し、胸を張った。
東海アイスアークスは鵜飼ら3人が個人賞を受賞した 【photo by Takamitsu Mifune】
王者・長野サンダーバーズの苦悩
試合後、笑顔を見せる熊谷 【photo by Takamitsu Mifune】
それでも、「1試合目よりコミュニケーションもよかったし、点に対する意欲も増えたのかなと思う」と前を向いた。
冷静にゲームメイクする石川 【photo by Takamitsu Mifune】
「(合同で出場した)関西は、3~5年後には若手が育ち、恐ろしい成長を見せると思う。東京も頑張ってメンバー勧誘して増やし、来年は単独で出られたら」と語った。
存在感を見せた金子(左) 【photo by Takamitsu Mifune】
「クラブチームは人数も限られて人が増えない問題がある。ずっと同じようなメンバーでやっているというのが課題。女子選手や小学生が興味を持ってくれているが、後輩の育成をしていかなきゃいけないと思っている」と熊谷は語る。
さらに熊谷は今大会を振り返り、「一人の選手が強いチームじゃダメだと思う。(日本代表の)新津(和良)などには、もっと得点に絡んでもらい、ゲームを作るということをしてほしい。敵に対しても、強くなってほしい思いがある。クラブ選手権でもっと接戦の試合ができれば」と高みを見据えて語った。
今大会は出場チーム数も、3チームと少なかった。
「クラブチームは日本代表メンバーが中心なので、全体のレベルは着実に上がっている」と熊谷。
華のあるプレーで大会の象徴となった熊谷 【photo by Takamitsu Mifune】
日本代表はミラノ・コルティナに向けて強化中
クラブチーム選手権で活躍した熊谷、石川のほか、若手の伊藤、ベテランの須藤悟らが出場予定。現在、世界ランキング10位の日本代表は、ミラノ・コルティナ大会の最終予選で上位に食い込むべく、貴重な国際大会で経験を積む。
text by Asuka Senaga
photo by Takamitsu Mifune
※本記事はパラサポWEBに2024年12月に掲載されたものです。
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