東都大学野球秋季リーグ戦、谷端将伍が2季連続で首位打者。「チームが負けるのは、4番である自分の責任。来年は、自分が優勝させる」

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東都大学野球秋季リーグ戦の個人タイトル表彰式が8日東京都内で行われた。日大は4位で終わったシーズンだったが、谷端将伍内野手(経済3年・星稜)が2度目の首位打者、3度目のベストナインを受賞。その他にも、川崎大也外野手(生産工・3年―佐野日大)と米津煌太外野手(スポーツ1年・大垣日大)が、外野手部門・ベストナインを初受賞した。着実に力を付けている選手たち。来年こそ
悲願の優勝へ。新チームは南條碧斗捕手(危機管理3年・報徳学園)を新主将に、力強く走り出した。

東都大学野球秋季リーグ戦個人タイトル表彰式 【前列左から2人目:谷端 後列左から2人目・3人目:米津・川崎】

片岡監督からのアドバイスで目覚めた主砲・谷端。1試合ごとに、細かい調整。

――首位打者にベストナインの2冠、おめでとうございます。
 ありがとうございます。首位打者獲得を今年の目標に掲げていました。春も獲得できたんですが、その時は中大の繁永晟選手と同率で2人の受賞でした。悔しい気持ちがあって…。秋は絶対に単独で獲るという気持ちで挑みました。4割も達成できて自信になりましたし、嬉しかったです。
――1番の要因は何でしょう?
 正直、秋は自分の中で調子がいいと思えなくて、随分、悩みました。その日によって感覚が違ったので、1試合1試合、細かいところを変えて対応していったのが数字に出たと思います。
――微調整がよかった。
 春は自分の打ち方を固めることができました。ただ、首位打者を獲れたことで、他大学からのマークが厳しくなり、それに対応するのが大変でした。
――春、打撃を固めることができたというのは?
 球を引き付けて打つんですが、ポイントを前にもって、ボールの内側を強く叩くことを意識するようにしました。僕の中では、1番は最短でバット出すことが大事だと思っているので、その中でトップの作り方だったり。バットを短く持つとか。練習で体で覚えていきました。速球にも対応できて、長打力があがりました。
――フォームを固めた夏の練習は?
 ティーバッティングよりも前から来るボールを多く打ちました。日によってバットの出方が違えて毎日、自分の動画を確認して、どういうスイングをすればヘッドが走るかを分析しました。その結果、リーグ戦でも練習通り、対応できたんだと思います。
――リーグ戦ではどのように試合に臨みました?
 試合の朝の打撃練習で自分のコンディションを見て、1番ヘッドスピードが走る構えに変えたり、持ち方を変えたり、歩幅、体重の比率を変えたりと、細かいところを変えて、その日1番打ちやすい形で戦っていきました。調子が悪くなったときには、片岡監督に、下半身の使い方を指導してもらいました。1年からずっと見てくださって、悪いときもよく知っています。その違いを指摘してもらい、上半身も調整できました。監督の指導がなければ、悪いときはずっと打てていなかったと思います。
――きっかけになる試合はありましたか?
 青学大戦の1戦目(9月25日)までは調子が上がらなくて、僕自身、どうスイングしていいかわからなかったんです。1戦目で2―8で負け、4番を打たせてもらっている自分が打てないと2戦目も負けてしまうと思ったので、グラウンドに戻って練習しました。翌朝、試合前に監督にバッティングを見てもらい、下半身の使い方や肩の入り方などを指摘してもらいました。そこから調整した結果、タイミングがしっくりくるようになりました。
――2戦目で、見事に2ラン本塁打を含む3安打!
 はい!気持ちも楽になり、結果につながりました。
――しかし、チーム5―6で敗戦。その後もなかなか波にのれずに4位という結果でした。
 負ける試合はすべて自分の責任だと思って戦っています。だから、優勝できなかったのも自分の責任です。メンバーに入っていない選手には申し訳ないですし。来年は自分が優勝させる、という思いで今は練習に取り組んでいます。
――最終戦の試合後、橘田主将が涙を流していましたね。
 はい。橘田さんからは『下級生がいなかったらここまで来られなかった』と言われました。今年のチームは4年生が少なく、下級生が多く試合に出ていたんですが、その中で、メンバー外の先輩たちがバッティングピッチャーなど、練習の手伝いをしてくださいました。本当に嬉しかったですし、個人的にも『来年頼むぞ』と言っていただきました。自分が引っ張らないといけない、来年は恩返しを、優勝した姿を見せたい、と思いました。

日本大学 【谷端将伍内野手(経済3年・星稜)】

まだまだ上がある。ラストシーズンは悲願の優勝へ―

――新チームはもうスタートしているかと思います。何か取り組み方に変化はありますか?
 はい。チーム全体で練習の中で1日1日テーマを作っています。例えば『今日のバッティングでは遠くに飛ばすことを意識する』や、ノックだったら『スローイングの精度を高める』など。チーム全員で取り組むようにしています。
――個人としては、大学日本代表の松山合宿にも参加しました。何か成果はありましたか?
 周りの選手のレベルが高く、個人としては悔しい合宿になりました。自信をなくしたわけではないんですが、もっとやらないといけない、と刺激になりました。打撃で言うと、創価大の立石正広選手が同部屋で、打撃のこともたくさん聞きました。飛距離が全然違う。自分も負けないように練習していきたいと思いました。
――来年はどんな1年にしたいですか?
 2季連続首位打者に満足せず,まだ足りないところはたくさんあります。来年はチームが優勝するためにバットを振った結果、首位打者、タイトルを取りたい。数字としては春、秋で4割を超える結果を残したいです。
――ラストシーズンは、優勝ですね。
 はい、日本一になれるチームを作っていきたいです。
◇受賞コメント◇
外野手部門・ベストナイン【初受賞】
川崎大也外野手(生産工・3年―佐野日大)
 素直にうれしいです。昨年のオフシーズンから、細かいプレーにこだわり課題を1つずつつぶして地道に取り組んできたことが結果につながりました。バッティングで言うと、タイミングの取り方をかえ、振り込む時間を増やしました。守備も練習前に特守に取り組んだり。でもまだ練習は足りません。リーグ戦中は守備走塁にミスがありました。来年はスキのないプレーでレベルアップを、個人のタイトルよりも、チームの優勝を最優先に考えてプレーしたいです。


◇受賞コメント◇
外野手部門・ベストナイン【初受賞】
米津煌太外野手(スポーツ1年・大垣日大)
 選ばれると思っていなかったので、最初、聞いたときはビックリしました。嬉しいという思いと、結果はまだまだだな,と。初めてのリーグ戦で大学野球、リーグ戦の厳しさを痛感しました。その中で、今以上に勝負強い打者にならないとチームの勝利には貢献できないと感じました。自分はまだ先輩たちに比べて力がないので、たくさん振り込み、ご飯を食べて体を大きくして、強い打球を打てるように,春に向けてレベルアップしたいです。
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著者プロフィール

日本大学は「日本大学競技スポーツ宣言」を競技部活動の根幹に据え,競技部に関わる者が行動規範を遵守し,活動を通じた人間形成の場を提供してきました。 今後も引き続き,日本オリンピック委員会を始めとする各中央競技団体と連携を図り,学生アスリートとともに本学の競技スポーツの発展に向けて積極的なコミュニケーションおよび情報共有,指導体制の見直しおよび向上を目的とした研修会の実施,学生の生活・健康・就学面のサポート強化,地域やスポーツ界等の社会への貢献を行っていきます

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