<国内男子ゴルフ>平均パットとバーディ率1位の清水大成「負けたくない」涙を拭いて立ち上がる
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8日に行われた男女シニアの対抗戦「「Hitachi 3Tours Championship(日立3ツアーズチャンピオンシップ)」のプレー後、ペアを組んだ先輩プロの岩田寛(いわた・ひろし)が、なぜか拗ねていた。
清水に「無視された」というのだ。
「機会があればまた組もう、と言ったのに」と言われたが、清水に記憶はなかった。
喧騒に紛れて聞こえなかったのか。
「ぜひまたお願いします!」。
慌てて頷いた。
【またぜひご一緒に】
「普段から尊敬する先輩なので」。
特に今年はシーズン中も同じ組になることが多く、いつも寡黙な岩田がときどきボソっというシュールなギャグも好きで「一緒に楽しくできればいいな」。
仲良く席を並べた前夜の決起集会では、笑いすぎで涙が出そうになったくらいだ。
でも、悔し泣きしながら岩田と握手をしたのは先月。
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最終日は前後で別れたが、前日3日目は最終組で一緒だった。
その日は7番のパー5で「10」を叩きながら「73」で踏みとどまり、3位にカムバックしてきた清水を、岩田も目の前で見ている。
後日、最終日の報道記事を読み、自分も泣きそうだったから、清水に声をかけられなかった…云々と岩田がコメントしていたことを知った。
「あの時は、悔しかったですけど、ヒロシさんとのチームなら心強い」。
男女シニアの対抗戦「日立3ツアーズチャンピオンシップ」は、その年、もっとも顕著な成績を残した選手だけが踏める年に一度の風物詩だ。
きのうの“敵”と、今年最後の公式プレーで今度は力を合わせて優勝を目指せた。
清水も初出場を果たして、チーム戦のだいご味も味わえた。
先々週には、賞金上位しか出場できないシーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」にも、2年ぶり2度目の出場を果たせた。
2日に都内で行われた部門別表彰「ジャパンゴルフツアー表彰式」では「平均パット」と「バーディ率」1位で表彰された。
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部門別の初受賞は、自己ベストの賞金8位につけた今季の大成長を語る上でも何よりの材料にはなる。
「でも、やっぱり勝てなかった、という」。
どの年末行事にも、未勝利のまま入るしかなかった自分。
逆転の賞金王に就いた同学年の金谷拓実(かなや・たくみ)は、先週6日に終了した米二部ツアーの2次予選を突破し、12日から始まる最終予選に進出した。
清水もおのずと燃える。
「本当に来年は後を追う、じゃないですけど。負けたくないな、と思っている。まずは初優勝して、賞金1位を目指して、海外にも挑戦したい」。
何度でも、涙を拭いて立ち上がる。
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