【週刊グランドスラム280】三菱重工Eastが第95回都市対抗野球大会の優勝祝賀会を開催

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三菱重工Eastの『第95回都市対抗野球大会』優勝祝賀会は、12月2日に横浜市内で催された。 【写真=岩崎実幸】

 第95回都市対抗野球大会で初優勝した三菱重工Eastの優勝祝賀会が、12月2日に横浜市内で行なわれた。多くのチーム関係者が祝福に訪れた会場に、都市対抗で幾度となく耳にしたチャンステーマが流れると選手たちが入場。東芝から補強された笹森公輔、齊藤大輝、下山悠介も登壇し、華やかに開宴した。
 日本野球連盟の清野 智会長は祝辞で、チームの再編・統合により三菱重工Eastとして活動するようになってから4年目での優勝を讃え、全5試合を振り返る中で防御率0.80という好成績を残した投手陣と、決勝で先頭打者本塁打を含む全3得点を叩き出した矢野幸耶の活躍に触れた。都市対抗で強烈なインパクトを残し、また主将としてチームをまとめてきた矢野は、会場を見渡しながら「ここまで大規模な会をやってもらえるとは思わなかったので、優勝の重みを実感した。こんなにお祝いされたら、今後も優勝を目指してやるしかない」と決意を述べた。
 インタビューと映像で都市対抗の戦いぶりを振り返る時間には、選手たちが登壇した。二回戦を除く4試合に登板し、防御率0.60の活躍で橋戸賞を受賞した本間大暉は「決勝では身体がしんどかった」と吐露。その疲労度は、左肩が上がらないほどだったという。しかし、いざマウンドに立って大声援を聞くと肩は上がり、魂のこもった投球を見せることができた。そうして声援の力をあらためて実感した本間は、力強い応援にも深く感謝するとともに、「今年の決勝を超える大声援を」とリクエストした。

矢野幸耶、本間大暉、対馬和樹(左から)へのインタビューでは、とっておきの優勝秘話も明かされた。 【写真=岩崎実幸】

 また、5試合を通してマスクを被った対馬和樹は11年目のベテランで、2017年の三菱重工長崎との統合と、2021年のチーム再編を経験。そんな激動の時期と、ベンチを温め続けた日々を思い出しながら、「この光景がずっと見たかった。32歳になっても、正捕手として信じて使ってもらっているのは感謝しかない。その恩返しができたのかな」と感慨深げな表情を見せた。

「ありがとう」の言葉を胸に歩み始めた常勝チームへの道

 2012年から8年間は三菱重工名古屋で監督を務め、2021年の三菱重工East誕生から指揮を執る佐伯 功監督は、優勝の喜びを噛み締めながら「選手、コーチ、マネージャー、スタッフを誇りに思う」と語った。また、補強の3人には「“East野球”にどっぷり浸かって戦ってくれた」と感謝。そして、最後に「常勝チームを目指していきたい」と力を込めて宣言した。
 2014年からチームを支えている森脇慶太マネージャーは、優勝を決めたあと、関係者から「おめでとう」ではなく、「ありがとう」と言われる機会が多かったのが印象的だったという。そんな「ありがとう」の言葉を胸に、常勝チームへの道を歩み始めた三菱重工Eastが、2025年シーズンにどんな野球を見せてくれるのか楽しみだ。
【取材・文=岩崎実幸】

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著者プロフィール

1949年に設立した社会人野球を統轄する(公財)日本野球連盟の公式アカウントです。全国の企業、クラブチームが所属し、中学硬式や女子野球の団体も加盟しています。1993年から刊行している社会人野球オフィシャル・ガイド『グランドスラム』の編集部と連携し、都市対抗野球大会をはじめ、社会人野球の魅力や様々な情報を、毎週金曜日に更新する『週刊グランドスラム』などでお届けします。

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