チームを支えるロッテ角中 19年目の来シーズンに向けて強い決意。「優勝するというのは当たり前の目標。言い訳が出来ないような準備をして試合に挑む」。
千葉ロッテマリーンズ角中勝也外野手 【千葉ロッテマリーンズ提供】
今シーズンを振り返る時の忘れられない名シーンの一つだ。チームが5連敗で迎えた8月24日のバファローズ戦(京セラドーム大阪)。試合前に行われる恒例のベンチ前円陣の真ん中に角中勝也外野手の姿があった。首位打者を2度、獲得するなど豊富なキャリアを持つベテランは野太い声で仲間たちに檄を送った。
「チャンスはピンチじゃないよ。チャンスはチャンスだから」
好機でどこか消極的な姿勢が垣間見える若手選手たちへのメッセージのように聞こえた。そしてその場にいた誰もが、その言葉にハッとさせられ、心を燃やしスイッチが入ったように見えた。
のちに角中はこの言葉を次のように補足し説明をしてくれた。
「例えばですけど、ウチのチャンスはウチのチャンスであって、点はウチにしか入りませんから。相手に点が入ることは絶対にありませんから。だからチャンスはチャンスなんです」。
さらに「グラウンドは戦場。生きるか、死ぬかぐらいのギリギリの気持ちで臨む場なんです。だからそういう強い気持ちを持ってボクはいつも臨んでいます」と語気を強めて話をしてくれた。打席に立つ姿はまるで侍。決して口数は多くはないが、ボソッと核心を突くような言葉を発するのが角中の魅力の一つでもある。
この日、ゲームは0対1で敗れた前夜と同様、息の詰まる投手戦となった。八回を終えて0対0。勝利の行方は行ったり来たりしていた。そして九回の攻撃。二死満塁のチャンスで打席に角中が向かった。その佇まいは威圧感に溢れていた。ストライクゾーンに来たら絶対に打つ。どんな事があってもヒットゾーンにボールを飛ばす。そんなオーラ―が全身から漂っているように感じた。マウンドの投手、そしてリードする捕手もなにかを感じていたのではないだろうか。3ボール、1ストライクとカウントを悪くすると続く投球も大きく外れた。その瞬間、角中はガッツポーズを作り、一塁ベースに力強く歩いて行った。絶対に勝つ。漢の強い気持ちが相手に打ち勝ち、奪い取った押し出し四球に見えた。ゲームはこの1点を守り切り、勝利した。その裏、一死満塁の大ピンチを迎えたが、全員の絶対に勝つという気持ちが相手を上回った。最後の打球が内野の頭上にポンと打ち上がり、遊撃手のグラブに収まった瞬間、マリーンズ戦士たちの歓喜がドームに響き渡った。
11月28日に契約更改を終えた角中は会見で「来年、優勝は当たり前の目標。そして後悔がないようにしたいです。結果が出なかった時に後悔が出ないような準備をしていきたい。言い訳が出来ない準備をする。それが来年のテーマ。そして優勝がしたいです」と力強く、口にした。来年は38歳の年を迎えるマリーンズの頼れるベテラン。勝負強い打撃だけではなく、精神的支柱としてもマリーンズにとって頼れる存在だ。悲願のリーグ優勝へ。背番号「3」が新たな一年を強い決意で挑む。
千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原紀章
「チャンスはピンチじゃないよ。チャンスはチャンスだから」
好機でどこか消極的な姿勢が垣間見える若手選手たちへのメッセージのように聞こえた。そしてその場にいた誰もが、その言葉にハッとさせられ、心を燃やしスイッチが入ったように見えた。
のちに角中はこの言葉を次のように補足し説明をしてくれた。
「例えばですけど、ウチのチャンスはウチのチャンスであって、点はウチにしか入りませんから。相手に点が入ることは絶対にありませんから。だからチャンスはチャンスなんです」。
さらに「グラウンドは戦場。生きるか、死ぬかぐらいのギリギリの気持ちで臨む場なんです。だからそういう強い気持ちを持ってボクはいつも臨んでいます」と語気を強めて話をしてくれた。打席に立つ姿はまるで侍。決して口数は多くはないが、ボソッと核心を突くような言葉を発するのが角中の魅力の一つでもある。
この日、ゲームは0対1で敗れた前夜と同様、息の詰まる投手戦となった。八回を終えて0対0。勝利の行方は行ったり来たりしていた。そして九回の攻撃。二死満塁のチャンスで打席に角中が向かった。その佇まいは威圧感に溢れていた。ストライクゾーンに来たら絶対に打つ。どんな事があってもヒットゾーンにボールを飛ばす。そんなオーラ―が全身から漂っているように感じた。マウンドの投手、そしてリードする捕手もなにかを感じていたのではないだろうか。3ボール、1ストライクとカウントを悪くすると続く投球も大きく外れた。その瞬間、角中はガッツポーズを作り、一塁ベースに力強く歩いて行った。絶対に勝つ。漢の強い気持ちが相手に打ち勝ち、奪い取った押し出し四球に見えた。ゲームはこの1点を守り切り、勝利した。その裏、一死満塁の大ピンチを迎えたが、全員の絶対に勝つという気持ちが相手を上回った。最後の打球が内野の頭上にポンと打ち上がり、遊撃手のグラブに収まった瞬間、マリーンズ戦士たちの歓喜がドームに響き渡った。
11月28日に契約更改を終えた角中は会見で「来年、優勝は当たり前の目標。そして後悔がないようにしたいです。結果が出なかった時に後悔が出ないような準備をしていきたい。言い訳が出来ない準備をする。それが来年のテーマ。そして優勝がしたいです」と力強く、口にした。来年は38歳の年を迎えるマリーンズの頼れるベテラン。勝負強い打撃だけではなく、精神的支柱としてもマリーンズにとって頼れる存在だ。悲願のリーグ優勝へ。背番号「3」が新たな一年を強い決意で挑む。
千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原紀章
契約更改を終えた千葉ロッテマリーンズ角中勝也外野手 【千葉ロッテマリーンズ提供】
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