ラグビー早明戦。名勝負を繰り広げて100回目。今年は早大が守り勝った。「負けるが勝ち」?大学選手権では明大が雪辱の可能性も

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チーム・協会
【これはnoteに投稿されたセイノさんによる記事です。】
関東大学ラグビーの対抗戦。毎年最後を締めくくるのは早稲田大と明治大による「早明戦」だ。強力フォワード陣を中心に「前へ」突き進む明治。一方、バックス陣の華麗なパス回しで「横へ」展開する早稲田。戦い方も正反対だけに、2校の戦いは見ていて楽しい。試合中に、それぞれの哲学が見えてくるからだ。今年も名勝負にふさわしい戦いとなった。

両校が初めて対戦したのは1923年。第2次世界大戦による中断があり、1946年に再開された。今年は4万544人がスタンドに駆け付けて、両校の熱戦を見守った。

1982年には6万6999人が押し寄せたこともある。古い国立競技場での試合。スタンドはギューギュー詰めだっただろう。

1987年には「雪の早明戦」と言われる伝説の試合が繰り広げられた。降り積もった雪はピットの外にのけられ、試合中の選手は泥まみれ。スクラムを組んでいると、そこから湯気が立ち現れたほどだった。

100回目の今年は晴れ空の下で行われた。まさにラグビー日和。そして、両チームともにトライの応酬によるシーソーゲームに。どちらが勝ってもおかしくなかった。

早稲田にとっては守備がポイント。これまでもゴールライン付近まで攻め込まれながら、そこから粘りのディフェンスを見せた時が強かった。

それが今年の試合の最終盤に見られた。早稲田が27-24とリード。後半の追加時間は4分。ここで明治が怒涛の攻撃で前進する。10回を超す連続攻撃。トライを許せば逆転負けとなりそうな最終盤。しかし早稲田が持ちこたえて、勝利をつかんだ。

これで早稲田7戦全勝。6年ぶりの対抗戦優勝とともに17年ぶりの全勝優勝を手にした。

あと一歩のところで逆転勝利を逃した明治。ただ「負けるが勝ち」ともいえるのだ。

ラグビーは対抗戦などの上位チームが大学選手権に駒を進める。そのため、早明の2校は対抗戦の後に、大学選手権でも対戦することがある。

伝統的に、対抗戦を勝利した側が大学選手権でも勝つというケースがあまりないように思えるのだ。

だから対抗戦で負けた明治が大学選手権でリベンジを果たすことは十分にありえる。

大学選手権で両校の再戦は起こるだろうか。明治がリベンジするのか。早稲田が返り討ちを果たすのか。

対抗戦の早明戦がこれからも名勝負を繰り広げることを願っている。そして大学選手権に向けて、両校がさらにしのぎを削ってほしい。がんばれ、早稲田!がんばれ、明治!
見出し画像:小平健太郎
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