【U18日清食品トップリーグ2024 (女子) 大会レポート】憧れる大先輩のようなオールラウンダーに 昭和学院 #7 石井杏奈
【©U18日清食品リーグ】
先行したのは昭和学院で、#4 月松蒼選手(3年/167cm)や#9 藤松柚乃選手(2年/159c)の3ポイントシュート、#7 石井杏奈選手(2年/175cm)のインサイドの合わせやドライブといった堅実なプレーで得点を積み上げていきます。対する京都精華学園は#4 林咲良選手(3年/165cm)のドライブや#18ユサフ ボランレ アイシャット選手(3年/191cm)の高さを生かしたプレーで反撃。アウトサイドの昭和学院とインサイドの京都精華学園という、インターハイと似た試合展開となります。
互いに持ち味を発揮する中でも、徐々に流れは京都精華学園に傾きます。オフェンスがうまく回らない昭和学院の隙を突き、堅いディフェンスから林選手が瞬く間にコートを駆け抜けアップテンポな展開を演出。ボランレ選手も味方のミスショットを献身的にカバーし、第2クォーターは21-10の大差を付けました(前半で41-25)。
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追う昭和学院と逃げる京都精華学園──接戦の勝負どころで力を発揮したのは京都精華学園でした。林選手が3ポイントシュートや速攻のワンマンレイアップなど、重要な局面で次々にスコア。昭和学院も藤松選手の1対1や石井選手のカッティングなどで追いすがりますが、最終スコアは73-66で試合終了のブザーが鳴りました。
ただ、20点ビハインドからの昭和学院の追い上げは見事の一言に尽きます。中でもチーム最多17得点を記録した石井選手のプレーには光るものがありました。175cmとスモールフォワードとしては長身でフィジカルもある石井選手。サイズのミスマッチを生かしてインサイドで体を張ることもできれば、リングに正体してピックを使い、ドライブでリングにアタックすることもできます。
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付属校の昭和学院中出身の石井選手は、鈴木親光コーチがミニバス時代から見てきた選手。「小学生の頃はガードをしていて、身長が伸びてインサイドになった選手なので、高校に入ってきた頃からボールさばきはできていました。ですが、器用なためにすぐにドリブルをして自分でどうにかしようとしてしまうところが、彼女が直面している壁だと思います。状況判断の整理ができてくればもっとプレーが変わってくると思います。中も外も両方こなせるオールラウンドな選手に育てていきたいです」と鈴木コーチ。赤穂ひまわり選手をはじめ、長身オールラウンダーを何人も育ててきた鈴木コーチにとって、石井選手は育てがいのある選手なのかもしれません。
石井選手は現在2年生。理想の選手は昭和学院のOGでもある星杏璃選手だそう。これからチーム内でより大きな役割を担うことで、鈴木コーチの目指すオールラウンダーに、そして本人が憧れる星選手のような存在に近付けるはずです。「U18日清食品トップリーグ2024」最終戦の相手は桜花学園(愛知県)。石井選手の、特にオフボールムーブに注目です。
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