酒井千絵V『純粋にプレーを楽しんだ』

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【Photo:Toru Hanai/Getty Images】

 JLPGAレジェンズツアー2024シーズン第5戦『Obbliカップ』(シニアの部:賞金総額2,000万円、優勝賞金300万円、グランドシニアの部:賞金総額200万円、優勝賞金40万円)大会最終日が11月1日、高知県香南市・土佐カントリークラブ(シニアの部:5,969ヤード/パー72、グランドシニアの部:4,814ヤード/パー72)で行われ、酒井千絵が通算8アンダーで優勝。23年に続き、2年連続レジェンズ通算2勝目を飾った。1打差の通算7アンダー、2位は内田琴子。通算3アンダーの佐藤靖子が3位に入った。

 また、満60歳以上のグランドシニアの部は、島袋美幸が通算5アンダーで圧勝。2週連続優勝を飾った。6打差の通算1オーバー、2位タイは二階堂美加、乃村三枝子。
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 ザ・マッチレース。酒井千絵は、内田琴子の追撃を1打差でかわした。1打のビハインドで迎えたパー5・15番。ここが勝負-とばかりにエンジンをフル回転させた。残り70ヤードの第3打をピン2.3メートルに運ぶ。

 バーディーパットは、ちょっと弱い、と映ったが、最後のひと転がりでカップイン。流れを引き寄せた。とはいえ、内田もバーディー。ファンからしてみれば、ますます、おもしろい展開である。

 続く16番。酒井は第2打をピン1メートルにつけた。「今度はしっかりストロークしないといけない。集中して、いいパッティングだったと思います」。連続バーディーで内田に並んだ。

 3連続を狙った、17番はパーセーブだったものの、内田がボギーを叩く。首位で最終ホールへ。「第2打は残り132ヤードです。9Iで2.5メートルにオン。バーディーフィニッシュで、最後は格好良く決めたかったけど、そうはいかなかった」とひと息ついて、「内田さんが序盤から、すごくいいプレーでした。だから、優勝できるなんて、少しも思わない。ただ、ワンプレーごとに集中しただけでした。結果は優勝できたけど、最後まで本当にいい優勝争いができたと思います。ありがとうございます」と、感謝のメッセージを伝えた。

【Photo:Toru Hanai/Getty Images】

 今季はJLPGAツアー、ステップ・アップ・ツアーに出場。3つのツアーを転戦している。「成績がどうだとかということではなく、純粋な気持ちでゴルフを楽しんでいます。目指すのは、きょうよりあす、少しでも上手になれたら-」と人生を謳歌中。というのは、「17年6月、頚椎ヘルニアの手術を受けたことがきっかけ。それまでは何シーズンか出て、1年間はサッパリとか、継続することができなかった。おかげさまで、手術後にはいいスコアが出るようになり、もっともっと、という感じです」といい、「ただし、プライベートでプレーすると私は、それほど楽しいなぁとは感じません。やはり試合が好き。根っからのギャンブラー、ハスラー、とでもいうのでしょうか…」と笑顔で語っている。

 07年最終プロテストに合格。23年、レジェンズツアーのボンドカップでプロ初優勝を果たした。次週は大会連覇の大仕事が待っている。達成すれば、レジェンズでは07、08年ふくやカップマダムオープンの大城あかね以来の快挙だ。

 「2週連続優勝と、ディフェンディングチャンピオンですか。結構、緊張しますね。今、私は47歳。年齢というアドバンテージがあります。よく考えるのは、果たして50歳になっても、優勝できるか-ということ。もっと、もっと努力を積みかねます」と、控えめに締めくくった。生涯スポーツを見据えた、心に響くひとことである。
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