U18日清食品 関東ブロックリーグ2024 女子 大会レポート 菊地志歩「チームを救える選手になりたい」前橋市立前橋(群馬県)

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【©U18日清食品リーグ】

今夏のインターハイに2年連続20回目の出場を果たした前橋市立前橋は、群馬県を代表する強豪チームです。インターハイでは2回戦で敗れましたが、鉄壁のディフェンス力を武器に日本一となった京都精華学園(京都府)を相手に74得点を奪っています。京都精華学園からこれ以上の得点を挙げたのは聖和学園(宮城県)の76得点だけ。前橋市立前橋のスピードに乗ったオフェンスは、全国レベルでも通用する強力な武器です。

そのオフェンスの中心となる戸塚妃莉選手は8月下旬に行われた「日・韓・中ジュニア交流競技会」にも出場した世代屈指のスコアリングガードで、前橋市立前橋においても絶対的なエースです。しかし、「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」はホーム&アウェーのリーグ戦による長丁場の戦いで、ベストメンバーで戦えない試合が出てきます。実際、昌平(埼玉県)との試合で前橋市立前橋は戸塚選手を欠いて戦うこととなり、得点力不足が響いて47-88で敗れました。

チーム状態がどんなものであれ試合に敗けるのは悔しいものですが、攻撃の起点となるエースが不在だからこそ、どの選手もいつも以上の責任を背負ってチャレンジし、強豪チームを相手に下級生が多くのプレータイムを得ながら1試合を戦い抜きました。スコアが示すように思い通りにいかないことも多々ありましたが、成功も失敗も貴重な経験となります。

【©U18日清食品リーグ】

主力の欠場は、ベンチメンバーや下級生にとってはチャンスにもなります。「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」でそのチャンスをつかみ、トライ&エラーを繰り返しながら急成長している一人がシューターの菊池志歩選手です。1年生ながらインターハイから出場機会を得るようになった菊池選手は、昌平戦でも出だしから積極的にシュートを狙っていく姿勢が印象的でした。

菊池選手は自身の持ち味を「3ポイントシュートと、2対2からクイックで放つジャンプシュートです」と語ります。また、相手ディフェンスが3ポイントシュートを止めようと詰めてくると、その隙をついてゴール下へのドライブを仕掛ける思い切りの良さも持ち合わせています。

インターハイの京都精華学園戦で自分の思い切りの良いプレーが通用したことで得た自信は、「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」の試合を重ねる中でより大きなものになっています。1年生で荒削りの部分はありますが、インサイドの選手のスクリーンを上手く使ったコンビプレーもこなせるようになり、シュート力だけでなく視野の広さと判断力の成長も目立ちます。

【©U18日清食品リーグ】

今回も、戸塚選手の不在による得点力不足を補わなければならないプレッシャーの中でのプレーは、菊池選手にとって大きな経験となりました。「キャプテンの戸塚さんがいない中で、自分がどれくらいチームの力になれるのか、チャレンジする試合でした。これまではずっと戸塚さんに頼ってばかりでしたが、来年以降のことも考えなければいけないですし、私がチームを救える選手になりたいと思います」

1年生が上級生に頼るのは当たり前のことですが、頼ることのできない状況を経験することで初めて得られる刺激もあります。「まずはディフェンスで1対1でしっかり相手を止めて、そこから持ち味である3ポイントシュートとかジャンプシュートでたくさん得点を取りたいです。相手の大きい選手がスイッチして自分のマークに付いても、もっと良い判断をして攻められるようになりたいです」

「前橋市立前橋はディフェンスからすぐに攻撃に切り替える、『走るバスケ』のチームです」と菊池選手は言います。そのチームのスタイルに自分の得意なプレーを組み合わせて得点を増やす姿をイメージしながら、「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」を戦う中で日々成長を続けています。
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著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

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