DeNAが「起死回生」の下剋上。セリーグ3位から日本シリーズ進出。嫌な流れが漂う中、3連続長短打で同点。九回に相手エースを攻略してCS最終ステージ突破

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【これはnoteに投稿されたセイノさんによる記事です。】
「起死回生」の下剋上。DeNAがセリーグ3位から日本シリーズ進出を決めた。クライマックスシリーズ(CS)最終ステージ最終戦。巨人の「勝ちパターン」で試合が進んだが、DeNAは五回に3連続長短打で同点に追い付き嫌な流れを断ち切った。そして九回に相手エースを攻略して競り勝った。見応えのある好ゲーム、勝者にも敗者にも拍手を送りたい。

21日に東京ドームで行われた最終ステージ最終戦。シリーズの流れは巨人にあった。DeNAに3連敗した後、2連勝。リーグ優勝によるアドバンテージの1勝を含めて計3勝。勢いに乗って最終戦に臨んでいた。

DeNAにとっては、逆風にさらされる中での最終戦だった。第4戦では相手にタイムリーヒットなしで4失点。第5戦では相手の伏兵によるホームラン一発で0-1と敗れた。

こういう流れは最終戦でもDeNAを苦しめた。初回2死一、二塁から詰まった当たりのショートゴロ。これを森敬斗選手が一塁へ悪送球。相手に1点を献上する形となった。

四回には1死一、三塁から打席に立った相手投手にセーフティースクイズを決められて、さらに1点を失った。

相手にタイムリーヒットが出るわけでもない。それなのに2失点。まるで第4戦のような「不思議な敗戦」になりかねなかった。

そんな嫌な流れを断ち切ったのが五回表。DeNAはこの回先頭の梶原昂希選手がヒットで出塁。ここで打席に立ったのが初回にタイムリーエラーを喫した森選手だ。汚名返上とばかりに、右中間を抜ける適時三塁打を放ち1点差に詰め寄る。

さらに代打フォード選手がセカンドの横を抜けるセンター前ヒット。これでDeNAが2-2の同点に追い付いた。3連続長短打。DeNAは逆風を振り払った。

八回から巨人は今季15勝で最多勝に輝いた菅野智之投手がマウンドに上がる。DeNAは八回こそ三者凡退に倒れたが、九回にチャンスが到来した。

九回2死三塁。ここで今季の打率、打点ともにリーグ3位の牧秀悟選手が三遊間を抜ける適時打を放った。相手エースを攻略。ついに勝ち越した。そして、この一打で勝負あり。DeNAが7年ぶりとなる日本シリーズ進出を決めた。

最終ステージでは3連勝後の2連敗。しかも最終戦では味方のエラーなどでリードされていた。嫌な流れを振り払って、「起死回生」の下剋上を成し遂げた。

7年前も今回同様リーグ3位からCSを勝ち上がって日本シリーズに駒を進めた。今回、頂上決戦で戦うのは7年前と同じソフトバンクだ。今回はリベンジを狙うことになる。

最終ステージであと一歩及ばなかった巨人もたたえたい。決して打線が好調とは言えなかった。それでもセリーグ王者の意地を見せて3連敗を喫した後に最終戦まで粘った。

勝者のDeNAにも、敗者の巨人にも拍手を送りたい。激闘を制したDeNAが26日に始まる日本シリーズでどんな戦いを見せてくれるのか楽しみだ。
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