早大水泳部 日本選手権で加藤が優勝! 水野、亀井も表彰台

チーム・協会
第66回日本選手権(25m) 10月19日 東京アクアティクスセンター
【早稲田スポーツ新聞会】記事・写真 神田夏希

短水路の日本選手権が開幕。パリ五輪代表選手も多数出場し、短水路ならではの迫力あるレースが続いた。1日目の今日、予選競技には早大から10人が出場し、うち7人がB決勝、決勝に登場した。ルーキー・加藤心冨(スポ1=埼玉・春日部共栄)が100メートル平泳ぎで見事優勝。200メートル背泳ぎで水野柚希(先理1=埼玉・栄東)が銀メダル、50メートル背泳ぎでは亀井涼子(スポ3=東京・淑徳巣鴨)が銅メダルを獲得した。

決勝を泳ぐ加藤 【早稲田スポーツ新聞会】

★平泳ぎで加藤が優勝

9月に行われた日本学生選手権(インカレ)で、1年生ながら二冠を達成した加藤が100メートル平泳ぎに登場。予選を1位で通過し迎えた決勝は、前半を1位で折り返すとそのままリードを保つ。1分04秒54と、日本記録におよそ0.4秒迫るタイムで見事優勝を果たした。パリ五輪で4位に入賞した鈴木聡美(ミキハウス)を制しての優勝となった。「目標としていた日本記録やベストタイムよりは遅かった」と悔しさをにじませたが、日本のトップスイマーが集うこの舞台でも、圧巻の強さを見せつけた。

表彰式後の加藤(写真中央) 【早稲田スポーツ新聞会】

★女子背泳ぎ陣が奮闘

短距離を得意とする亀井涼子(スポ3=東京・淑徳巣鴨)は、50メートル背泳ぎの予選を2位で通過。パリ五輪代表の高校生・平井瑞希(ATSC.YM)の隣のレーンでの決勝は、前半25メートルを平井に次ぐ2位で折り返す。最後わずかに競り負け3位でフィニッシュとなったが、自己ベストを更新した。水野柚希(先理1=埼玉・栄東)は50メートル背泳ぎでは決勝進出は叶わなかったものの、B決勝で自己ベストを更新し1位を獲得した。200メートル背泳ぎでは予選を1位で通過して決勝へ。序盤から頭一つ抜け出すが、「結構きつかった」と振り返ったラスト50メートルで長岡愛海(神奈川大)の追い上げを許し、わずかの差で銀メダル。昨年はこの種目で優勝している水野だが、2連覇とは惜しくもならなかった。

勢いよくスタートする亀井 【早稲田スポーツ新聞会】

★山口の勢い止まらず、小原は惜しくも表彰台逃す

インカレから自己ベストの更新が続く、好調の山口遼大(スポ2=東京・暁星)が50メートルバタフライに登場。予選で自己ベストを更新して決勝に臨んだ。得意のスプリント力を活かした力強い泳ぎで、自己ベストをさらに塗り替え6位でフィニッシュ。日本のトップ選手たちに引けをとらない泳ぎを見せた。800メートル自由形に出場した小原天寧(スポ4=東京・目黒日大)は、安定の泳ぎで前半の400メートルまで3位をキープ。しかし後半から高校生の竹澤瑠珂(東京SC)が追い上げ、熾烈な3位争いを繰り広げた。最後まで結果の読めない展開となるが、ラストで小原がわずかに競り負け4位となり、惜しくも表彰台を逃した。

スタート台に立つ山口 【早稲田スポーツ新聞会】

インカレを終え新体制が始動した早大水泳部。表彰台や決勝進出という結果が見られ、日本のトップレベルで戦える力を証明した。世界水泳選手権(25m)の選考も兼ねた今大会。明日はさらに早大選手の活躍が見られることを期待したい。

表彰式後、笑顔を見せる水野(写真左) 【早稲田スポーツ新聞会】

表彰式後の亀井(写真右) 【早稲田スポーツ新聞会】

結果

◇予選

女子100メートル個人メドレー

船越彩椰 1分02秒82【16位】

女子50メートル背泳ぎ

亀井涼子 27秒22【2位】決勝進出、JAPAN OPEN突破、日本選手権突破
水野柚希 27秒77【13位】B決勝進出、JAPAN OPEN突破、日本選手権突破
柴田菜摘 28秒18【18位】JAPAN OPEN突破、自己ベスト

男子50メートルバタフライ

山口遼大 22秒85【4位】決勝進出、JAPAN OPEN突破、日本選手権突破、自己ベスト

女子50メートル自由形

船越彩椰 25秒54【15位】JAPAN OPEN突破

女子200メートル背泳ぎ

水野柚希 2分06秒82【1位】決勝進出、JAPAN OPEN突破、日本選手権突破

男子200メートルバタフライ

入江崇也 1分54秒95【11位】B決勝進出、JAPAN OPEN突破、日本選手権突破

女子200メートルバタフライ

松崎りん 2分10秒35【11位】JAPAN OPEN突破

女子100メートル平泳ぎ

加藤心冨 1分05秒17【1位】決勝進出、JAPAN OPEN突破、日本選手権突破

◇B決勝

女子50メートル背泳ぎ

水野柚希 27秒44【1位】JAPAN OPEN突破、日本選手権突破、自己ベスト

男子200メートルバタフライ

入江崇也 失格

◇決勝

女子50メートル背泳ぎ

亀井涼子 26秒77【3位】JAPAN OPEN突破、日本選手権突破、自己ベスト

男子50メートルバタフライ

山口遼大 22秒78【6位】JAPAN OPEN突破、日本選手権突破、自己ベスト

女子200メートル背泳ぎ

水野柚希 2分05秒11【2位】JAPANOPEN突破、日本選手権突破

女子100メートル平泳ぎ

加藤心冨 1分04秒54【1位】JAPAN OPEN突破、日本選手権突破

女子800メートル自由形

小原天寧 8分23秒31【4位】JAPAN OPEN突破、日本選手権突破、自己ベスト
青木虹光 8分36秒48【7位】JAPAN OPEN突破、日本選手権突破

コメント

亀井涼子(スポ3=東京・淑徳巣鴨)

--決勝の結果を振り返って

26秒台は絶対に出ると思っていたので、出たのは良かったんですけど、ターンした時に多分私より速い2人が見えて、これはもしかしたらいけたんじゃないかと思ったんですけど、結局やっぱ負けちゃったので、そこが弱かったかなと思います。

--決勝は予選から結構大きくタイムを上げました。調子が良さそうに見えましたが、最近のご自身の調子は

オフから開けたばかりで、ちょっと体力面に不安があったので、50メートルでやるしかないなと思っていました。

--今後の意気込み

とりあえず明日100メートル背泳ぎがあるので、今できるだけの自分の力を出しきりたいと思います。

水野柚希(先理1=埼玉・栄東)

--200メートルの決勝の結果を振り返って

前半100は結構イメージ通りかそれ以上に入れたんですけど、やっぱラスト50結構きつくて。そこで少しバサロキックが減ってしまったので、後半をもうちょっと強化していきたいなと思います。

--50メートルの方は自己ベストを更新されました。振り返って

50メートルは後半のバサロキックが結構上手くなって、前半少しターンが流れてしまったかなと思ったんですけど、そこを後半しっかりカバーできました。

--今日は2種目レースがあって、結構タフな1日でしたがいかがでしたか

やっぱりインカレとかでも1日4本になってくると思うので、こういう大きい大会でですけど、しっかり決勝でタイムを上げられたっていうのは良かったかなと思います。

--明日の100メートルの意気込み

50メートルでベストが出て、スピードも上がってきてると思うので、100メートルも自己ベスト更新を目指して頑張りたいと思います。

加藤心冨(スポ1=埼玉・春日部共栄)

--1分04秒54という結果でした。いかがですか

目標にしていた日本記録やベストよりは遅かったので悔しいです。目標にしていたのは1分04秒を切るくらいのタイムか、ベストタイムは最低でも切りたかったんですけど、すごい絶好調なわけじゃなかったので、まあまあまあのタイムかなと思います。

--五輪経験のある鈴木聡美選手との勝負になりました。その勝負を制しての優勝はいかがでしたか

勝つことを目標にしてたので、(鈴木選手は)本調子ではないと思うんですけど、勝ててよかったと思います。

--結構前半から積極的に行かれてるように見えたんですが、どんなレースプランでしたか

予選で思ったよりスピードが出なくて、自分のレースができなかったんですけど、短水路なので後半きつくなることはあんまりないと思うので、決勝は前半から行こうと思っていました。

--次の目標に向けて一言お願いします

3月の日本選手権で世界選手権の代表になれればいいなと思います。

--3月の選考会に向けて今取り組んでいる強化とこれから取り組みたい強化は

この夏やってきた通りの練習を強化して、新しく強化するとしたらウエートを週に2回に増やしたり、もう練習中からインカレで出したタイムを最低でも出せるような練習をしたいです。

--ウエートトレーニングはどんな内容をする予定ですか

今は基本的な初心者っぽいことしかしてないんですけど、来週からトレーナーさんに教えてもらったメニューを新しく実施する予定です。上半身が弱いのでそこを強化できればなって思います。

--代表に選ばれたと仮定して、世界短水路選手権への意気込みは

世界短水路選手権は2回目で、前回は体調を崩してしまってと出場できず終わってしまったので、目標は決勝に行けるように頑張りたいと思います。
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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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