宮田成華、初シード獲得に向け好位置をキープ

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【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

NOBUTA GROUP マスターズGC レディース マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)第2日

 毎年、シーズン終盤になると激しい戦いが繰り広げられるJLPGAツアー。年間女王争いとシード権争いが同時に行われるからだが、今大会も第2日を終えた時点で早くもその流れになってきた。首位の小祝さくら、岩井明愛、4位の山下美夢有が、年間女王の座を狙って鎬を削る一方で、首位の宮田成華、6位の全美貞、仁井優花、10位の髙木優奈は来季のシード権を与えられる50位以内を目指す。

 「残り試合が少なくなり、出場できる試合でコツコツとポイントを稼ぐことも大切だと思いますが、一気にポイントを稼げるなら、私はそちらを選択したいですね」。現在、メルセデス・ランキング57位にいる宮田はそう語る。同ランキング55位以内なら、来季前半戦の出場権を得るが、あくまでも50位以内に入りたいという。

 先週開催の富士通レディースでは最終日を4位で迎え、一気にポイントを稼ぐつもりだった。ところが、18位に終わってしまう。その理由は明白だった。最終日に74とスコアを崩したが、31パットと思うようなパッティングをできなかったからだ。

 「カップの少し右に外すことが多かったんですけど、フェースが開いてインパクトしたわけではなかったので、ラインの読みやボールの位置、フェースの向きなどを今週の練習日にあらためてチェックしました」。ショットと違い、パッティングではわずかな誤差がすぐに影響する。パーオン率が70.3042パーセント(26位)と比較的高い宮田にとっては死活問題ともいえる。素早い修正のおかげで、今大会では第1日を27パット、第2日を26パットに収めた。

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 ショットの方は、2週前に坂詰和久コーチからアドレスの微調整を行ってもらったことで、好調さをキープ。通算11アンダーまでスコアを伸ばしているのも、単なるラッキーではなく、実力だと考えていい。坂詰コーチによれば、元々ポテンシャルは高い選手だと宮田を評する。むしろまだ一度もシード権を獲得していないことのほうが不思議なのだ。

 課題を挙げるなら、決勝ラウンドでスコアを伸ばし切れないところにある。初のシード権獲得、さらにもう一段階上のレベルアップを狙えるかどうか、残り2日間が宮田の試金石になるのは間違いない。「シード権ギリギリの戦いはもう慣れました」と笑うが、その笑顔にはどことなく自信もうかがえた。上位陣には実力者が並ぶが、今は余計なことは考えず、ただ目の前の1打に集中するだけだ。(山西 英希)
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