早大男子バレー 順大に勝利し秋季リーグ優勝が決定! 完全優勝に王手をかける

チーム・協会
秋季関東大学リーグ戦 10月13日 小田原アリーナ
【早稲田スポーツ新聞会】記事 井口瞳、写真 町田知穂、矢野吉乃
  秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ)10戦目の相手となった順大は速い攻撃を武器とするチーム。春季関東大学リーグ戦(春季リーグ)では敗北した相手だったが、序盤は押され気味だったものの、後半からの追い上げで1セット目を先取する。続く2セット目もそのままの流れで獲得するが、3セット目は相手の速い攻撃に追いつけずに落としてしまう。順大も最後まで食らいついてきたが4セット目は早大のものに。セットカウント3-1(25-23、25-17、21-25、27-25)で勝利をおさめた。勝敗数により優勝が決定し、完全優勝にもリーチをかけた。

  第1セットは自分たちのミスも重なり、4−8と序盤から押され気味の展開からスタート。中盤、OH徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)のバックアタックがさく裂するなど、良いプレーも見られたが点差は縮まらない。しかし、前衛に上がってきた徳留がライトからの強打、そしてサービスエースを決めると流れは早大へ。MB菅原啓(教2=山形南)もサービスエースを決め、そのままの流れでOP畑虎太郎(スポ3=福井工大福井)が4連続得点。23−23の場面では、徳留が相手のスパイクをシャットし、会場が盛り上がりを見せた。布台聖(スポ2=東京・駿台学園)の正確なアウトジャッジによって25−23で第1セットを先取した。

バックアタックを打つ徳留 【早稲田スポーツ新聞会】

 菅原の速攻が2連続で決まるところから始まった第2セット。菅原の速攻、徳留のパイプ、3枚ブロックによって3連続得点を獲得。OH佐藤遥斗(スポ2=東京・駿台学園)も相手のブロックアウト、ブロックで2連続で得点し、11−5となる。順大も速さのある攻撃で応戦するも、徳留のライン際の強打やブロック、畑のクロススパイクがさく裂し、19-10と相手を追い込む。MB麻野堅斗(スポ2=京都・東山)のダイレクトが決まるなど、ブロックでもプレッシャーをかける。相手のミスをおびき寄せ、流れを渡さないまま25ー17でセットを連取した。

佐藤のスパイク 【早稲田スポーツ新聞会】

 続く第3セット。徳留の軟打から始まり、序盤は両者ともにミスが目立った。佐藤が2枚ブロックの間にスパイクを打ち込むなどいいプレーが出るも、中盤まで接戦が続く。15-15の場面で相手に2連続得点を許し、ミスも重なって挽回することができないまま第3セットを献上する。 なんとかしてこの流れを打開したい第4セット。畑のスパイク、菅原のダイレクト、セッター前田凌吾主将(スポ3=大阪・清風)のサーブの場面で3連続得点し序盤からいい流れを掴む。しかし、相手のブロックにつかれて決めきれない場面が続き、10ー10となる。中盤、佐藤のストレートに打ち込むスパイクや相手の目の前に打ち込むスパイクなど多彩な攻撃を見せる。しかし、相手もライン際へのスパイクやコートの空間にプッシュを送り込むなど均衡した戦いを見せる。後半にはMB板垣慧(政経3=京都・洛南)がコートに入り、緊張感走る空気を温めた。最後の最後まで拮抗(きっこう)したが、麻野の速攻が連続して決まり、27-25で勝ち切った。

チームを鼓舞する板垣 【早稲田スポーツ新聞会】

 この試合で早大は秋季リーグ10戦全勝とし、優勝を決めた。春季リーグでは8勝3敗と苦しむ試合も多かったが、厳しい夏を超えた早大はこの秋季リーグでその強さを見せつけることができた。しかし、試合後に選手から聞こえた言葉は「ここで気を緩めてはいけない」。結果だけにはとらわれない早大らしい言葉であった。次戦の最終戦である中大戦に勝利すれば、完全優勝でリーグ戦を終えることができる。また、天皇杯、全日本大学選手権大会と今シーズンもまだまだ試合は残っている。有終の美を飾るために勢いを止めることなく、前進し続けてほしい。

コメント

セッター前田凌吾主将(スポ3=大阪・清風)

――優勝を決めた今の気持ちを教えてください

 まずタイトルを取れたのがチームの中で自信になってよかったです。あまり自分的に優勝を取れたという意識はなかったのですが、試合に今日1つ勝てたというのがよかったです。次回につながる課題も出ました。

――次にチームとして、試合を振り返ってみていかがでしたか

 相手チームがいいバレーをしてきて難しい試合になったのですが、自分達のバレーをするということが大事でした。春は劣勢になると負けたりしてたので、劣勢で2点差を勝ち切るということが最後の4セット目もそうですし、しっかりできたところがチームとして成長しているなと感じました。

――3セット目を取られた原因をどのように考えますか

 こっちからスパイクのミスを出してしまったり、サーブでは狙うべきところを狙えていなかったりとか、気を抜いたわけではないですが、勝てるのではないかとチームの全員が思ってしまったのがあると思います。しっかり最後までやり切るというのを大事にこれからやっていくべきかなと思います。

――次の4セット目への切り替え面で意識したことは

 スタートで点数を離すじゃないですが、しっかりスタートからやっていくと話していたのですが、また追いつかれてしまいました。チーム全体でしっかりまとまるということが大事なので、そこをしっかりやっていこうと思ってやっていました。

――前田選手個人として試合を振り返って

 相手チームが粘り強くレシーブしてきていたので、こっちもラリーの展開が多くなりハードな試合になり息切れとかもしていたのですが、トレーニングを日頃からしっかりしてきたので、走り負けなかったのだと思います。トスワークはもう少しいいトスワークができたと思うので、しっかり映像を見て振り返ろうと思います。

――ディグを拾っていたことが多かったと思うのですが、守備面ではいかがでしたか

 守備は自分の中での強味になっているので、そこは自信持ってやっているのですが、トスがあまりよくなかったです。ディグは当たり前の基準にして、しっかりやっていきたいなと思います。

――ここまでの秋リーグを振り返って、チームとしての成長や収穫はどのようなことですか

 春リーグでは劣勢で勝てなかったり、点数を離されて負けるシーンが多かったのですが、自分たちが2点差でしっかり取り切れたり、スパイカー一人一人の能力が上がったり、やはりよくなっていた部分があったので、しっかり課題を見つけてやっていく必要があるかなと思います。

――天皇杯(天皇杯全日本選手権大会)への意気込みをお願いします

 課題が多く見つかったので、もう1回しっかり自分たちで話し合って、1週間何をすべきか明確にした上で、また富士通さん(富士通カワサキレッドスピリッツ)とも当たる可能性があるので、黒鷲旗(黒鷲旗全日本男女選抜大会)でやられた分をしっかりやり返す気持ちでやっていこうかなと思います。

――最後に秋リーグ最終戦への意気込みもお願いします

 中央大学さんも春に負けているので、しっかりそこを勝てるように、自分達のバレーがまずしっかりできるように取り組んでいきたいと思います。
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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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