小祝さくら、不調の秋を乗り越えるのが課題

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小祝 さくら 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

NOBUTA GROUP マスターズGC レディース マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)第1日

 秋に対する思いは人によって異なるが、小祝さくらにとってはちょっぴり憂鬱なシーズンだという。「秋を迎えるとなぜかショットが不調に陥るんですよね。今年も先週、先々週と結構ひどくて、今もちょっと不調なんです」。確かに、今季トップテン入りが14回もあるのに、直近3試合では1度もない。さらに、ツアー通算11勝のうち、10月以降の優勝はわずか1勝だ。

 当然、小祝なりに秋対策は毎年講じている。そのうちの一つが、曲がりの大きいウッド系のクラブを微調整することだった。まずはドライバーのヘッドをスリクソンの最も新しいタイプであるZXiLSに変更。3番ウッド、ユーティリティーはシャフトを入れ替えた。今まで使ったことがないフジクラのスピーダーだ。

 「シャフトに関して、今まではしなりを感じるタイプを選んでいましたが、振ったときに曲る傾向があったので、今週からしっかり目のタイプに替えました」。おかげで、安心して振り切れるようになったという。それでもドライバーの方はまだしっくりこないのか、左右に曲ることが多く、思うようにフェアウェイをキープできなかったことが明日以降への課題となる。

 たとえユーティリティーだけでもショットが曲がる不安を抱えることなくプレーできれば、精神的にも余裕が生まれる。この日は24パットとパッティングが決まったというが、少なからずショットへの安心感が好スコアにつながったといえるだろう。

小祝 さくら 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 18年から3シーズン連続で賞金ランキングトップテンに入り、22年から2シーズン連続でメルセデス・ランキングトップテンに入っている小祝。安定感でいえばシード選手の中でも群を抜く。今年もメルセデス・ランキング4位につけているが、あと1勝を挙げてランキングをさらに上げたい気持ちもあるという。その1勝は本人の中で決まっている。

 「できればTOTOジャパンクラシックで優勝して、副賞の同社製品を獲得したいです」。同大会に優勝すると、翌年の米女子ツアー出場権を得られるが、それには興味がないとのこと。あくまでも狙いは副賞だ。ちなみに、現在、メルセデス・ランキングのトップ5にいる選手のうち、小祝以外は皆、今年の米女子ツアー最終予選会にエントリーしている。今季の全米女子オープンで9位に入っている小祝だけに、十分米女子ツアーでも通用しそうだが、本格的に参戦したい気持ちは一切ないらしい。我が道をひたすら突き進む小祝。ただ、今はとにかく秋の陣をどう乗り切ることしか頭にないようだ。(山西 英希)
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