牝馬6勝も、近年の賞金増額で牡馬優勢に変化か!?/佐賀・カペラ賞データ分析
2023年優勝ウルトラノホシ 【撮影:佐賀県競馬組合】
10月6日佐賀6レース 18時05分発走
昨年はネクストスター佐賀の後にカペラ賞が組まれたが、今年は順番が入れ替わった。2歳世代では2つ目の重賞で、全馬が1800m初経験。
ここでは当レース2014年~23年の過去10回のほか、ダート1800mで行われるようになった18年~23年の過去6回のデータを元に分析する。
2、3着には伏兵も、3連単は1万円未満になりやすい
表1では2着、3着には6番人気以下の馬も入り、一見すると波乱傾向に思えるが、3連単万馬券は2回のみ。いずれも1番人気の馬が4着以下に敗れた年だった。
上位人気馬が1着になるため、ヒモ荒れしても3連単は落ち着いた配当になりやすい点は頭に入れておきたい。
単勝人気別成績 【表1】
データは牝馬優勢も、理由によっては今年は牡馬優勢!?
ただ、近年の傾向として気になるのは、直近3年すべてで牡馬が勝っていること。賞金が上がり、これまでより素質ある牡馬が佐賀に在籍していることが一因だとすれば、表2に反して今年は牡馬優勢と考えるべきか。
性別別成績 【表2】
先行・差し馬が好成績
このコースは向正面に入ったところからスタートし、コーナー6回のコース。スタートから最初のコーナーまでの距離が短いため、逃げるにはそれなりのダッシュ力が求められる。全距離を通しては逃げ馬の勝率は約20%だが、当レースでは序盤で脚を使わされる分もあってか14.3%。先行集団や中団で脚を溜めた馬が台頭する頻度が上がっている。
脚質別成績 【表3】
理想は真ん中の枠
馬番別成績 【表4】
データからの推奨馬は?
②先行・差し馬
③できれば5番~7番
※1着は3番人気以内。2、3着は手広く。
ウルトラピースは門別未勝利から佐賀に移籍して無敗の2連勝中。移籍初戦は逃げて、2戦目は1コーナーで砂を嫌がったのか大きくポジションを下げるシーンがありながらも挽回して勝った。折り合いがつきそうで、距離延長もこなせそう。父ウルトラカイザーは佐賀で活躍した馬で、中島記念を2勝。1回目は2000m、2回目は1800mだったという点も嬉しい材料だ。①②に当てはまる。
ポリスヴィークルは重賞・九州ジュニアチャンピオンで2着。2番手に控え、コーナーではややモタつく場面があったが、直線も渋く伸びていたことを考えると、距離延長も何とかならないか。②に該当。
ダイメイヒロインは前走、やや行きたがる素振りを見せながらも3コーナーから後続を引き離しにかかり、最後は流して5馬身差の完勝。不良馬場とはいえ、1400mで1分30秒6は同日C1クラスと同タイムでかなり優秀。九州ジュニアチャンピオンでは逃げて4着でスピードタイプのように映るだけに、距離延長をこなせるかがポイントか。①~③のデータには該当しないが、能力はこのメンバーの中でも高そう。
シスアールは門別1勝で、佐賀移籍初戦を勝利。ゲート内でチャカつき、やや出遅れて馬群の後ろからとなったが、ゴール前で差し切った。よく届いた、というレースぶりで、距離が延びた方がいいのかもしれない。②③に当てはまる。
第12回カペラ賞 【出馬表】
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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