【U18日清食品トップリーグ2024 (男子) 大会レポート】「強豪相手にも戦えている感触はある」 京都精華学園 #23 東郷然

U18日清食品リーグ
チーム・協会

【©U18日清食品リーグ】

東洋大学赤羽台キャンパス HELSPO HUB-3アリーナ(東京都北区)で2日間にわたって開催された「U18日清食品トップリーグ2024」。その最終戦となったのが福岡大学附属大濠(福岡県)と京都精華学園(京都府)の対戦です。

振り返ると、両チームは昨年度のウインターカップで対戦しており、当時は初出場だった京都精華学園を福岡大学附属大濠が後半で圧倒。あれから9か月──京都精華学園としては福岡大学附属大濠を相手に、自分たちの成長を見せる絶好の機会です。

そんな一戦は京都精華学園のリードで進みます。#13 新開温矢選手(3年/182cm)のジャンパーや #23 東郷然選手(3年/186cm)の3ポイントシュート、#77 ソロモン レイモンド選手(3年/203cm)のゴール下での活躍がそれを支えていました。

【©U18日清食品リーグ】

対する福岡大附属大濠は #8 渡邉伶音選手(3年/206cm)が留学生とのマッチアップで積極的にドライブを仕掛けて得点し、#13 湧川裕斗選手(3年/181cm)も効果的に3ポイントシュートを射抜いて応戦。第2クォーターは、得点後にオールコートプレスをかけ、ハーフコートでは2-3ゾーンとマンツーマンを使い分けて京都精華学園の攻撃を封じ、前半は福岡大学附属大濠が1点リードで折り返します(36-35)。

後半に入ると福岡大学附属大濠はさらにギアを上げます。渡邉選手がドライブからのダンクや3ポイントシュートと多彩なオフェンスでチームをけん引すると、ディフェンスでも京都精華学園からターンオーバーを誘発。一気に点差を2桁に拡大するかと思われました。

しかし、その流れを個人技で断ち切ったのが東郷選手でした。第3クォーター残り2分59秒にショットクロックぎりぎりのタフな3ポイントシュートをねじ込むと、続くオフェンスでは3ポイントラインから1〜2m離れた位置からディープスリーをヒット。最終的には57-73で敗れたものの、点差を一時1桁に押し戻す原動力となりました。

【©U18日清食品リーグ】

「サイズのある大濠さんのゾーンディフェンスを打開できなかったのは、ポイントガードである自分の反省点でした。でも、ここまで『U18日清食品トップリーグ2024』で3試合を戦って大きい相手との試合も経験してきたので、サイズのある相手との対戦にも慣れも出てきたと思います。これまでは少し点差が離れると、そのまま一気に離されてしまうことが多かったです。でも、最後の踏ん張りというか、粘りの部分はこの大会を通してできるようになってきました」

そう試合を振り返った東郷選手。彼の言葉にもあるように、第3クォーターで12-26と一気に突き放されたウインターカップと比較すると、この試合は後半戦に確実なステップアップが見られました。昨冬の対戦では4得点に封じ込められた東郷選手自身もトータル18得点(3ポイントシュート4/6)と躍動。3ポイントシュートを1本も打たせてもらえなかった当時からの成長を見せ、本人も「最近はプルアップからの3ポイントシュートが伸びてきていると感じています。レンジが広がったからこそ、シュートフェイクに相手が引っかかってくれますし、たとえスピードがなくてもドライブまでいけていると思います」と手応えを得た様子です。

3試合を終えて、強豪相手にも「戦えている感触はある」と自信を見せる東郷選手。実力は過去3試合で証明済み。彼らに必要なのは“経験”です。強豪チームの胸を借りて高みを目指す京都精華学園は、「U18日清食品トップリーグ2024」で確実に強くなっています。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント