パリ2024パラリンピック開幕直前! 数字で楽しむ日本代表選手のあれこれ

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【key visual by AFLO SPORT】

パリ2024パラリンピックに向かう日本代表選手は175人。自国開催の東京大会をのぞき、過去最多の日本選手が出場する大会となる。

日本代表選手団を率いる田口亜希団長は射撃のパラリンピアン。夏季パラリンピックで選手としての経歴がある女性が団長に就任したのは初めてだ。

オリンピックは日本勢のメダルラッシュに沸いたが、パラリンピックはどうなるのか。海外開催のパラリンピックで最も多く獲得したメダルは2004年アテネ大会の52個。パリ大会ではそれ以上のメダル獲得を目標に掲げている。

日本代表選手団にまつわる興味深い数字はまだまだある。開幕直前に数字のあれこれを紹介したい。

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■最年少「15」歳

水泳の川渕大耀は、日本代表選手団の最年少。2024年4月に高校生になったばかりの15歳だ。選手団には川渕を含め、7人の10代選手が名を連ねている。

ちなみに、これまでの夏季パラリピックで日本代表最年少は、当時13歳でアテネ大会に出場した山田拓朗。また、2021年の東京2020パラリンピックで当時14歳だった山田美幸は、パラリンピック日本代表で史上最年少メダリストとなった。いずれも水泳の選手だ。

15歳の川渕大耀 (写真はパラサポWEBのインタビュー取材) 【photo by Hiroaki Yoda】

■「J-STAR」出身選手「8」

選手団の特徴は、未来のトップアスリートを発掘するジャパン・ライジング・スター・プロジェクト(J-STARプロジェクト)出身の選手が8人選出されたことだ。J-STARプロジェクトは、スポーツに関わる行政機関や公益財団法人などのサポートを受けながらトレーニングを行い、世界レベルの競技大会で活躍選手を育てるプロジェクト。東京パラリンピックで聖火リレーの最終ランナーの1人でもあったボッチャの内田峻介は同プロジェクトの1期生だ。今大会でボッチャ日本代表のキャプテンとして「火ノ玉JAPAN」を率いる。

■最年長「61」歳

最年長は、61歳の陸上競技・伊藤智也。2004年のアテネ大会で初出場を果たし、北京大会で金メダル2個、2012年のロンドン大会で銀メダル3個を獲得。今大会は5回目のパラリンピックとなる。ちなみに、これまでの最年長記録は68歳9ヵ月。リオ2016パラリンピック代表の別所キミヱ(卓球)の当時の年齢だ。

伊藤智也は、東京パラリンピック(写真)では大会直前にクラス変更を余儀なくされT53クラスで出場したが、今大会はもともとのT52クラスで出場する 【photo by Jun Tsukida】

■最年長金メダリスト「50」歳

当時50歳だった東京パラリンピックで2冠を達成。日本のパラリンピック史における最年長記録をつくった自転車競技の杉浦佳子がパリ大会にも出場。自転車競技の会見では「妙齢の杉浦佳子です」と挨拶するなど、軽快なトークも魅力だ。今大会は53歳での出場となる。

■夏季大会の最多メダル獲得数「10」個

今回の選手団で最もメダルを保持しているのは、アテネ大会から連続出場している水泳の鈴木孝幸だろう。これまで金2、銀3、銅5の計10個のメダルを獲得している。現在、37歳。今年3月の代表選手選考会では「就活中」と話していたが、パリ大会でもメダル候補であることに変わりはない。

鈴木が獲得したメダルが1番多かったのは東京大会で、金メダル1個を含む5個のメダルに輝いた 【photo by Takashi Okui】

■自力出場初「2」競技

東京大会は、開催国枠でパラリンピックに初出場したゴールボール男子とブラインドフットボール。両競技とも、初めて自力でパリ大会の切符を手に入れた。ゴールボール男子は2023年8月の「バーミンガム2023IBSAワールドゲームズ」で優勝。ブラインドフットボールも同大会のなかで行われた「IBSAブラインドフットボール男子世界選手権2023」で5位となったことで、出場権獲得につながった。

■日本代表が出場「21」競技

日本代表が出場する競技は全部で21競技。実施競技は22競技だが、シッティングバレーボール(男女)は出場権を逃した。また、東京大会では銀メダルに輝いた車いすバスケットボール男子も今回は出場できない。2028年にロサンゼルスで開催される次回大会の活躍に期待!

■最初の出場枠獲得「2023年5月」

パラリンピック全競技の日本代表として最初の出場枠を獲得したのが射撃の瀬賀亜希子。2023年5月に行われたワールドカップで女子選手中2位を獲得し、パリ大会の出場枠を獲得した。ちなみに、今回が4回目のパラリンピックとなる。

アテネ大会で初めてパラリンピックに出場した瀬賀亜希子。2018年に一時競技から離れたが、2022年に復帰している (写真は杭州アジアパラ競技大会) 【photo by X-1】

■夏冬通じて最多出場「9」回目

第一線で活躍し続け、パラアスリートの多くが憧れる土田和歌子は、今回のパリ大会で夏冬合わせて9回目のパラリンピック出場になる。土田がこれまで出場した競技は、夏季パラリンピックが陸上競技とトライアスロン、冬季がアイススレッジスピードレースの3競技。9回は夏冬通じて計算すると最多になる。

なお、土田は、2000年のシドニー大会から夏季パラリンピックに出場しており、最多タイの「7回連続」の代表入り。パリ大会の日本代表選手団のなかでパラリンピック最古参の選手となり、大会最終日の車いすマラソンに登場する。

東京パラリンピックのトライアスロンで笑顔を見せる土田和歌子 【photo by Takashi Okui】

■夏季パラリンピックに複数競技で出場「4」

パリ大会の日本代表選手団には、他競技からの転向組もいる。車いすフェンシングの安直樹は、車いすバスケットボール選手としてアテネ大会に出場しており、実に20年ぶりのパラリンピック出場になる。ロンドン大会で陸上競技(短距離)に出場経験のあるゴールボールの天摩由貴は、陸上競技を引退したのち、ゴールボールでリオ大会に出場。東京大会ではキャプテンとして銅メダルを獲得した。トライアスロンの木村潤平は、アテネ大会から水泳で3大会連続出場、トライアスロンに転向後も、リオ大会、東京大会を経験してパリは3大会目。パラリンピックは6大会連続となる。そして、驚くべきことに、土田和歌子はトライアスロンと陸上競技(車いすマラソン)の2競技で東京パラリンピックに出場している。

■さいとうげんき「2」

2回目のパラリンピックを迎える水泳チームのキャプテン齋藤元希は、視覚障がいクラスで活躍する25歳。もうひとりの齊藤元希は卓球・車いすクラスの23歳でパラリンピックは今大会が初出場。ちなみに選手団には「だいき」「ともき」「しゅんや」がそれぞれ3人ずついる!

水泳の齋藤元希(左)と卓球の斉藤元希 (写真はパラサポWEBのインタビュー取材) 【photo by Hiroaki Yoda】

■有観客のパラリンピックデビュー「129」

東京大会に初出場した選手が78人、パリ大会で初出場の選手が51人いるが、前回大会は無観客だったため、合計129人が今大会で有観客のパラリンピックデビューとなる。これは日本代表選手の約7割にあたる。観客の応援を力にできるか。

数字のあれこれを知って、パラリンピックがもっと楽しみになったはず。パリで再び始まる夏のビッグイベントに、注目しない理由はない!

※年齢はパリパラリンピック開会式(2024年8月28日)時点。

text by TEAM A
key visual by AFLO SPORT

※本記事はパラサポWEBに2024年8月に掲載されたものです。
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