【マッチレポート】JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦・8月10日延期日程

チーム・協会

【©明治大学体育会サッカー部】

【1部第6節】日本大学 1(1-2) 明治大学 @日本大学アスレティックパーク稲城 サッカー場

 明治大学の『天皇杯 JFA 第104回全日本サッカー選手権大会』出場のため延期となっていた第6節の試合が、8月10日(土)に行われた。現在2位の明治大学は先週、首位・筑波大学との直接対決に快勝。首位に勝点2差に迫った。対する5位の日本大学もここ3試合は負け無しで、4位に勝点1差と肉薄している。好調同士の対戦は、早い時間帯からスコアが動いた。10分、日大はスローインからチャンスを作ると、すかさず平尾勇人がシュート。これはDFに弾かれるものの、こぼれ球を大久保帆人が蹴り込んで日大が先制する。その後は日大がボールを保持して試合を優位に進めていたが、明大も厳しいプレスでボールを奪い、次第に攻撃を仕掛け始める。すると23分、明大は左サイドでボールをキープした島野怜がゴール前にクロスを入れる。これを熊取谷一星が頭で合わせてゴール。明大が同点に追いつき、試合を振り出しに戻した。明大はさらに37分、中盤で小澤晴樹がボールを奪い前線にパス。これを受けた中村草太が鮮やかなドリブルでGKをかわしてシュートを放つ。シュートは日大DFがクリアーしたものの、こぼれ球を拾った島野が右足シュートを突き刺して追加点。明大が逆転に成功する。
 後半は両チーム攻めあぐね、チャンスを作りながらもゴールを割ることなく1-2で試合終了。明大が開幕以来の無敗記録を11に伸ばした。首位・筑波大も勝利したため、勝点差は2のまま。しかし第13節までの全試合を消化した筑波大に対し、明大は2試合を残しているだけに、残りの延期試合に勝利すれば首位奪還の可能性も。次週の試合に注目したい。

【©明治大学体育会サッカー部】

【1部第6節】筑波大学 3(1-0)2 流通経済大学 @筑波大学第一サッカー場

 筑波大学の『天皇杯 JFA 第104回全日本サッカー選手権大会』出場のため、延び延びとなっていた"茨城ダービー"が8月10日に開催された。ホームの筑波大は首位ながら、先週の試合で2位の明治大学に完敗。首位の座を守るためにも連敗するわけにはいかない。一方の流経大も昨年の"茨城ダービー"は筑波大に全敗。順位も9位と降格圏が近づいているだけに負けるわけにはいかない。そんな、意地とプライドがぶつかりあう"茨城ダービー"は、開始早々の6分に筑波大が先制。池谷銀姿郎の右からのクロスを前線に上がっていた安藤寿岐が突き刺してネットを揺らした。その後も試合は筑波大が主導権を握り、1点リードのまま前半を終了した。
 だが、後半に入ると流経大も反撃を開始。52分に鈴木奎吾、59分に清水蒼太朗を投入して攻撃のギアを上げる。すると66分、左からのアーリークロスに鈴木が頭から飛び込んでシュート。これはポストに阻まれるものの、跳ね返りを清水が押し込んで同点弾。交代選手ふたりが得点に絡み、流経大が試合を振り出しに戻した。勢いに乗った流経大は71分にも松永颯汰左サイドを突破。ゴール前に入れた速いクロスを大氏凛州がダイレクトで合わせて逆転に成功する。試合の流れは流経大に傾きかけたが、ここで筑波大ベンチが動いた。77分に小林俊瑛と沖田空を投入すると、84分に相手GKのキャッチミスを小林が蹴り込んで2-2に。こちらも交代選手の活躍で筑波大が同点に追いつく。筑波大はここから一気に流れを引き寄せ、試合終盤の87分に田村蒼生の右からのクロスに内野航太郎が頭で合わせて3点目をマーク。わずか3分間で筑波大が同点、そして勝ち越し点を挙げ3-2で試合終了。粘る流経大を引き離して、筑波大が"茨城ダービー"を制した。
 勝った筑波大は明大に勝点2差をつけたまま首位をキープ。ただし、この試合で第13節までの全試合を消化した筑波大に対し、明大は未消化試合が2試合残っている。延期試合の結果次第では、首位戦線に変更がありそうだ。

【1部第11節】中央大学 2(0-0)1 国士舘大学 @中央大学多摩キャンパスサッカー場

 落雷のため中止となった第11節の試合が、8月10日に会場を中央大学多摩キャンパスサッカー場に移して行われた。ともに2連敗中の4位・中央大学と11位の国士舘大学。中大は5位の日本大学に勝点1差にまで詰められ、国士大も自動降格圏内に沈む厳しい状況。なんとしても勝点3がほしい両チームの試合は、国士大が主導権を握る展開に。国士大は須藤太一、本間凜がたびたび決定機を作るものの、中大のゴールを割ることができないまま0-0で前半は終了した。
 前半の半ばから降り出した雨が、激しくピッチを濡らす中で始まった後半。均衡が破られたのは開始直後の49分だった。中大は水たまりを回避し浮き球でボールをつなぎ、左サイドバックの鈴木登偉が逆サイドにクロスを入れる。これを加納大が頭で合わせて中大が先制。しかし、その後は雨がいっそう激しくなり、両チームなかなかゴールに結びつけることができない。70分過ぎから少しずつ雨が弱まると、1点を追う国士大が積極的に攻撃を仕掛け、84分には途中出場の村上竜規がペナルティーエリアに侵入したところを倒されてペナルティーキックを獲得。これを東川続がゴール右下に沈めて国士大が同点に追いつく。試合は1-1のままアディショナルタイムに突入。ドロー決着かと思われたが、最後の最後にスコアが動いた。90+5分、中大はGK岩瀬陽のロングキックを北浜琉星が前線でキープ。ペナルティーエリアに侵入すると、すかさずマイナスのパスを送る。これを受けた持山匡佑が鮮やかなミドルシュート。ボールはバーを叩きゴールとはならなかったが、跳ね返りを岡崎大智が蹴り込んで中大が追加点。このゴールが決勝点となり、試合は2-1で終了。日大が敗れたことで、中大は5位との差を勝点4に広げて中断期間を迎えることとなった。

【©中央大学学友会サッカー部】

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《2部第11節》日本体育大学 3(2-0)1 山梨学院大学 @日本体育大学 横浜・健志台キャンパスグラウンド

 落雷のため開始5分で中断となった第11節の試合が、8月10日に90分間の再試合として行われた。2部リーグで唯一、2試合の未消化試合を抱える日本体育大学は現在5位に後退。しかしながら未消化試合で連勝すれば首位を奪取できるポジションにある。対するは7位の山梨学院大学。第7節以降白星のない状況が続いていたものの、先週に行われた第13節で6試合ぶりとなる勝利を収めた。ここで勝てば一気に上位グループに食い込むことができる。
 どちらも負けない試合は、互いに譲らない、実力伯仲の一戦となった。拮抗が崩れたのは31分。日体大はゴールまで距離のある位置でフリーキックを獲得。しかし菅野隆星が放ったキックを、宮木優一が頭で合わせるとバウンドしたボールはそのままゴールへ。日体大は38分にも、相手DFのクリアミスを拾った吉崎太雅が、そのままゴールに蹴り込んで追加点。わずかな間に日体大が2得点を挙げ、2-0とリードして前半を終えた。
 後半に入ると、山学大は藤田夏寿丸と斎木大和を、日体大は岡﨑大志郎を投入して攻撃のギアを上げる。チャンスは五分と五分ながらも、ゴールネットを揺らしたのはまたもや日体大だった。63分、日体大は菅野のフリーキックを小林隆が押し込んで試合を決定づける3点目をマーク。先制点と同じく、菅野の正確なキックが日体大に貴重な3点目を引き寄せた。一方の山学大も78分、斎木の左からのクロスを村田智哉が合わせて1点を返すが反撃はここまで。試合展開的には互角ながらも、セットプレーなどで得点チャンスを逃さなかった日体大が3-1と快勝し、2位に浮上した。日体大は次週の延期試合に勝てば、首位奪還の可能性も。注目の一戦となりそうだ。

【©日本体育大学学友会サッカー部】

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《3部第9節》東京経済大学 3(1-0)2 中央学院大学 @東京経済大学武蔵村山キャンパスサッカーグラウンド

 勝点2差の8位・東京経済大学と10位・中央学院大学の試合は、両チームよくボールを動かしながらも決定機に欠き、ゴールに結びつけることができない。しかし前半アディショナルタイムの45+4分、東経大は岡田倫太朗の左からのクロスを佐瀬祐人が合わせて先制。1-0で試合を折り返した。
 だが後半に入ると中院大も反撃を開始。64分、中院大は北村大からのパスを中心に東経大守備ラインを崩すと、最後は根本大生のヒールパスを受けた北村が突破しシュート。これがゴール右下に決まり1-1に。試合は降り出しに戻った。追いつかれた東経大は70分過ぎから立て続けに選手を交代。するとこの起用が的中。82分、東経大は古畑広太郎の右コーナーキックを、途中出場の熊倉大翔が右足で合わせて追加点。再びリードを奪うと、その3分後にはスローインからチャンスを作り、最後はこちらも途中出場の小尾丞斗が決めて3-1に。交代選手が両得点に絡む活躍で中院大を突き放した。中院大も終了間際に柴山大希がフリーキックを直接決めて1点差に詰め寄るが、ほどなくしてタイムアップの笛が鳴り東経大が3-2で勝利。この結果、東経大は8位から5位に大きく躍進した。

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《3部第9節》共栄大学 1(0-0)1 青山学院大学 @共栄大学サッカーグラウンド

 4位の青山学院大学は、『「アミノバイタル®」カップ』以降負けなしで最下位からの脱出を狙う共栄大学と対戦。前半は両チームともなかなかシュートまでもちこめず、0-0のまま試合を折り返した。
 しかし後半に入ると共栄大が主導権を握り、77分にはカウンターからチャンスを作り、馬場翔太のクロスに安倍颯汰が飛び込んでネットを揺らす。先制点を挙げた共栄大がこのまま逃げ切るかと思われたが、終了間際の90分に青学大もペナルティーキックを獲得し、これを森夲空斗が沈めて1-1のドロー決着となった。青学大は4位のままだが、共栄大は勝点1を積み上げたことで亜細亜大学を勝点で上回り11位に。第3節以来となる最下位からの脱出に成功した。

《3部第9節》國學院大学1(1-0)0 明治学院大学 @國學院大學たまプラーザキャンパスグラウンド

 『「アミノバイタル®」カップ』による中断明けから負けなしでここまで4連勝と絶好調な3位・國學院大学と、降格圏内まで1ゲーム差と厳しい状況にある6位・國學院大學の対戦。試合は早い時間にスコアが動いた。9分、國學大はスローインからチャンスを作ると、大澤昌也がボールをキープ。ゴール前に入れたクロスは相手DFに弾かれたものの、こぼれたボールを拾った成田翔紀がゴールに突き刺す。成田の豪快な一撃で國學大が先制点を挙げるが、その後は膠着状態となり両チームゴールのないまま前半を終える。
 後半に入っても試合は停滞状態が続き、國學大はシュートチャンスを作れないまま。だが國學大は集中した守備で序盤に挙げた1点を守りきり、1-0で試合終了。國學大は連勝を5に伸ばすとともに勝点を25とし、首位・東京農業大学の勝点を超えてついに初となる首位の座についた。

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※表示スコアはホーム対アウェーのスコアで表示。

(文・飯嶋玲子)

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著者プロフィール

一般財団法人関東大学サッカー連盟は、関東地域における大学サッカーの水準向上と普及、加盟チーム相互の親睦共励、そして広く社会に貢献できる学生を育成することを目的に、1924年に創設されました。主要大会のひとつである『関東大学サッカーリーグ戦』では関東7地域から36大学が参加し、1部~3部のカテゴリーで熱戦を繰り広げています。近年は日本代表にも多くの選手を輩出するなど、通年でレベルの高い試合を展開しています。また主管大会として、大学の日本一を決める『全日本大学サッカー選手権大会』(インカレ)などの全国大会も実施しています。

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