【マッチレポート】JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦・2部リーグ第13節

チーム・協会

【©慶應義塾体育会ソッカー部】

立教大学 1(0-0)1 神奈川大学 @立教大学富士見総合グラウンド


 5位・神奈川大学と、前節は落雷のため試合が中止となった9位・立教大学は、前後半で試合の主導権が移動。前半は神大が積極的にゴールを狙うが、決めきれず0-0のままハーフタイムに。神大は後半、細田優陽を投入して攻撃のギアを上げると、56分には藤田仁朗が決めて先制する。1点を追う立教大は神大から主導権を奪い、何度となくチャンスを作るがどうしてもゴールを割ることができない。だが試合が終盤に差し掛かった85分、立教大は鮮やかなカウンターで攻め上がると今井祐樹のクロスに本木紀慶が頭で合わせて同点に追いつく。試合は1-1のままドロー決着。勝点1を分け合った両チームは順位の変動なく中断期間を迎えることになった。立教大は未消化試合が1試合残っているだけに、勝点14で並ぶ8位~10位グループを抜け出して一気に中位に抜け出せるか注目したい。

【©立教大学体育会サッカー部】

法政大学 2(1-1)2 早稲田大学 @法政大学城山サッカー場


 前節の勝利で3位に浮上した法政大学は、ホームに7位の早稲田大学を迎えて対戦。試合は開始早々にスコアが動いた。4分、法大は大畑凜生がゴールを決めて先制。幸先のよいスタートを切る。対する早大は38分に山市秀翔が2枚目の警告を受けて退場に。早大は攻撃のキーマンを失ったうえ、残る60分近くを10人で戦うことになった。しかし前半終了間際の45+1分、左サイドから本保奏希がカウンターを仕掛けると、ゴール前に上がっていた佐々木奈琉が勢いよく蹴り込んでネットを揺らす。早大が試合を振り出しに戻して前半は終了した。
 早大は後半、林奏太朗と柏木陽良を同時に投入するが、数的不利な状況は覆せず防戦一方に。それでも攻めあぐねる法大に対して数少ないチャンスを窺い、80分にはサイドチェンジのパスに抜け出した本保がそのままペナルティーエリア内に侵入。鮮やかな切り返しからゴール右隅にシュートを決めて逆転に成功する。だが法大も87分、コーナーキックの流れから小池直矢が押し込んで再び同点に。奇しくも早大ホームでの対戦のときと同スコアでの引き分けとなった。

【©早稲田大学ア式蹴球部】

拓殖大学 2(1-1)2 立正大学 @拓殖大学八王子国際キャンパスサッカー場


 6位・立正大学と11位・拓殖大学の試合は、最後の最後まで目が離せない接戦となった。最初にスコアを動かしたのは連勝を狙う拓大。序盤の8分、松村拓実がペナルティー外から鮮やかなミドルシュートを突き刺して先制点を挙げる。しかし立正大も16分、左サイドを中村優斗が突破してそのままペナルティーエリアに侵入。GKを引き寄せると、すかさず逆サイドにパスを送る。これを宮崎海冬が冷静に流し込んで同点に追いつく。立正大は後半開始早々の51分にも、スローインを西脇虎太郎がつなぎ、田中誠太郎が頭で押し込んで追加点。立正大が逆転に成功する。ビハインドを負った拓大だが、ここから反撃を開始。吉原優輝が何度となくチャンスを作るが、どうしても立正大ゴールを割ることができない。拓大は早めのタイミングで選手交代を行うと、終了間際の86分に途中出場の選手が躍動する。左サイドから攻撃を仕掛けた拓大は、ペナルティーエリア内で途中出場の岡本岳が、DFに囲まれながらもボールをキープ。最後は、こちらも途中出場の寺島啓太が蹴り込んで同点に。両チーム勝点1を分け合う形となったが、拓大は同勝点となった産業能率大学に得失点差でわずかに上回り10位に。自動降格圏内から脱することに成功した。

山梨学院大学 3(1-0)2 城西大学 @山梨学院大学川田ツインサッカー場


 リーグ序盤は好調な滑り出しも、ここ5試合白星がなく8位に沈む山梨学院大学は、ホームに最下位の城西大学を迎えて対戦。リーグ戦も折り返し地点を過ぎ、残る試合数を考えるとどちらにとっても落とせない一戦だ。がっぷり四つの展開となった試合で、先手を取ったのはホームの山学大。31分、中田開人の右コーナーキックを原田蓮斗が頭で合わせてネットを揺らした。
 後半は激しくスコアが動いた。1点を追う城西大は後半序盤の55分、佐藤遼がゴール前に抜け出したところをGKに倒されてペナルティーキックを獲得。これを石倉潤征がゴール左に沈めて城西大が試合を振り出しに戻した。だが山学大はその1分後、金津力輝がペナルティーエリア右角から放った浮き球のシュートは、GKの頭上を越えてそのままゴールへ。山学大が瞬く間にリードを奪い返した。対する城西大もその3分後の59分、斉藤涼優の左コーナーキックに、福元竣がヘディングシュートを叩きつけて2-2に。城西大が再び同点に追いついた。両チームの激しいゴールの奪い合いに終止符が打たれたのはその5分後の64分。山学大・池田悠夢が放ったシュートは相手DFにあたり、コースを変えてゴール左隅へ。これが決勝点となり、山学大が3-2で接戦を制した。第6節以来、6試合ぶりの勝利を収めた山学大は順位をひとつ上げて7位に。城西大は11位との勝点差が7に開く結果となった。

【©山梨学院大学サッカー部】

日本体育大学 0(0-0)1 順天堂大学 @日本体育大学 横浜・健志台キャンパスグラウンド


 落雷のため2週連続で試合が中止となった2位・日本体育大学。3週間ぶりの試合は勝点1差の4位・順天堂大学との上位対決となった。前半は20分すぎに順大のキーマン・岩井琢朗が脳震盪のため、また30分すぎに日体大右サイドの佐藤恵介が負傷交代を余儀なくされるなどのアクシデントが続き、落ち着かない展開に。その影響か日体大が何度かチャンスを作るものの、ゴールを割るまでにいたらず0-0で試合を折り返した。
 後半、順大は早い時間に交代カードを切り、50分過ぎには齊藤慈斗、松本琉雅を立て続けに投入。交代したふたりはアグレッシブにゴールを狙うが、なかなか得点に結びつかない。一進一退の攻防戦が続く中、ようやくスコアが動いたのは78分。順大は日体大のスローインを奪取すると金子遼太郎が前線にスルーパス。最終ラインから猛烈な勢いで上がってきた入江羚介がこれに追いつき、右足を振り抜いてシュートを突き刺す。順大の会心の一撃が決勝点となり、試合は0-1で終了。順大はホームでの対戦に続いて日体大に連勝。また3試合ぶりの勝利で4位から2位に浮上した。日体大は順大と入れ替わる形で4位に後退。しかしながら未消化試合が2試合残っているため、延期日程中に首位奪還の可能性もある。

【©juntendo_football】

慶應義塾大学 2(2-1)1 産業能率大学 @慶應義塾大学下田グラウンド


 前節はどちらも引き分けに終わった首位・慶應義塾大学と10位・産業能率大学の試合は、前半に大きくスコアが動く展開となった。先制したのはホームの慶大。16分、田中雄大のコーナーキックを、ゴール前に飛び込んできた西野純太が頭で合わせる。慶大は37分にも、茅野優希のパスに抜け出した齋藤真之介が一気呵成にペナルティーエリア近くまで持ち上がり、鮮やかなミドルシュートを突き刺して追加点。産能大もたびたび決定機を作るものの、慶大の試合巧者ぶりに失点を重ねる形となった。しかし前半終了間際には、慶大がハンドのファウルからペナルティーキックを献上。産能大は杉山佳宏がこれを冷静に沈めて2-1で試合を折り返した。
 後半は1点を追う産能大が押し込む展開となった。対する慶大は堅固な守備で産能大にゴールを許さず、両チーム追加点のないままアディショナルタイムに突入。すると90+3分、産能大はゴール前に抜け出した選手が倒されてペナルティーキックを獲得。同点に追いつく絶好のチャンスだったが、慶大GK・村上健がシュートを弾き出して産能大はゴールならず。2-1のまま試合終了の笛が鳴り、慶大が勝点3を重ねて首位を堅持した。

【©慶應義塾体育会ソッカー部】


※表示スコアはホーム対アウェーのスコアで表示。

(文・飯嶋玲子)

【©JUFA】

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著者プロフィール

一般財団法人関東大学サッカー連盟は、関東地域における大学サッカーの水準向上と普及、加盟チーム相互の親睦共励、そして広く社会に貢献できる学生を育成することを目的に、1924年に創設されました。主要大会のひとつである『関東大学サッカーリーグ戦』では関東7地域から36大学が参加し、1部~3部のカテゴリーで熱戦を繰り広げています。近年は日本代表にも多くの選手を輩出するなど、通年でレベルの高い試合を展開しています。また主管大会として、大学の日本一を決める『全日本大学サッカー選手権大会』(インカレ)などの全国大会も実施しています。

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