真夏の短距離重賞!「夏は芦毛」の噂の真相は?/佐賀・吉野ヶ里記念データ分析
2023年優勝リュウノシンゲン 【撮影:佐賀県競馬組合】
なお、当レースは19時15分発走と、従来の重賞より1時間遅い時間帯のため、お気を付けいただきたい。
ここでは2013年から23年の過去10回のデータを元に分析する。
※2019年は大雨のためレース取りやめ
3連単万馬券は過去10回で4回
単勝人気別成績 【表1】
逃げ・先行有利も、差し馬の大幅割引が不要な理由
当レースでも過去10回で差し馬が2勝、2着3回、3着4回で、小回りの短距離だからと言って差し馬の大幅割引は不要だろう。
脚質別成績 【表2】
大挙5頭出走の7歳馬の成績は?
今年の最高齢は7歳で、5頭が出走。7歳馬は過去10回で1勝、2着3回、3着3回だった。
馬齢別成績 【表3】
「夏は芦毛」の都市伝説は?
毛色別成績 【表4】
前走、短距離好走組が好成績も、今年は…
今年は前走で勝利を挙げた馬が7頭と、例年以上に多く、そのうち該当するのは5頭。馬によって良馬場や不良馬場など、前走の馬場状態が異なるため単純比較はできないが、テイエムフェロー、フェブキラナの勝ち時計が速かった。
前走別成績 【表5】
データからの推奨馬は?
②前走、1300mか1400mで2着以内(クラスは「オープン」「A1」「A1・A2」)
③上記のうち走破タイム上位馬
テイエムフェローは重賞2連勝中。重賞初勝利こそ1800mだったが、前走・佐賀がばいスプリントは1300mでの勝利で、勝ち時計1分21秒3(不良)も優秀。JRA時代に挙げた2勝は1200m以下のように、短距離は好材料だろう。
①②③すべてに当てはまる。
フェブキラナは佐賀がばいスプリントではテイエムフェローの3着と後塵を拝したが、前走の準重賞(1400m)を1分27秒6(不良)で勝っており、こちらも好時計。佐賀移籍当初は1800m以上で3連勝を果たしたが、それ以降は短距離を中心に使われている。
②③に該当。
アビエルトはJRA3勝クラスから佐賀に移籍して3戦目の馬。佐賀がばいスプリントで1馬身1/4差で2着、前走の準重賞は4馬身差で快勝だった。
③に当てはまる。
第26回吉野ヶ里記念 【出馬表】
文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日や週末は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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