「インサイドストーリー夏草の賦」 第5回 熊本宇城ボーイズ(熊本県支部)〜シリーズ 選手権大会出場チーム紹介~
このシリーズでは開幕に先立ち、各地の予選を勝ち抜き選手権大会への出場を決めたチームのインサイドストーリーを紹介する。
題して夏草の賦(はなし)。
最終回となる第5回は、部員不足によるチーム存続の危機を乗り越えてみごと選手権大会出場を果たした熊本県支部代表の熊本宇城ボーイズ。
コールド負けした相手に見事リベンジし、全国大会出場を決める!
熊本宇城は、この日対戦する熊本光の森に昨秋コールド負けを喫し、その悔しさをバネに練習に励んできた。
対する熊本光の森ボーイズも悲願の全国大会出場を目指し、並々ならぬ決意でこの一戦に臨んでいる。
試合は両先発投手の見事な立ち上がりから開始する。2回まで両チームとも無得点で進む。
3回に熊本宇城ボーイズ打線が爆発。連打で一挙4点を先制。一気に試合を優位に進める。
勢いにのる熊本宇城打線は続く4回にも3点を追加。7−0と大量リードで試合は中盤へ。
攻撃の良いリズムは守りにつながり、熊本光の森の攻撃をシャットアウト。
昨秋のリベンジを果たし5回コールドで全国大会出場を決めた。
優勝した熊本宇城ボーイズ 【撮影:公益財団法人 日本少年野球連盟】
野球の神様が味方する人になれ!優勝の立役者は3年生の控え選手。
この5人、試合に出られないことに決して腐ることなく、常に全力で仲間に声をかけ、ヒットが出ると我がことのように喜んだ。
試合に出ている選手がいつも通り野球を楽しめるよう、雰囲気作りに取り組んできた。
「野球の神様が味方する人になれ」というのがチームのテーマであるのだが、彼らは常にこれを具現化してきた。
まさに全国出場の陰の立役者なのである。
田㞍茂敏(現チーム代表)に請われ、現監督の大嶌健太郎が赴任したのが8年前。
選手は中学2年の2名だけしかおらず、存続の危機にあったと聞く。翌年に9人の新入部員が入り、なんとか公式戦に出場できるようになるが、コールド負けの試合も多く苦しい時期を過ごした。
そんな中、挨拶や道具を大切にすること、声出しや全力疾走など、「野球の神様が味方する人になれ」をテーマに、野球以外の日頃の行いから自分自身と向き合うように、大嶌は選手に伝え続けたという。
ベンチ入りメンバー含め全員で勝ち取った全国の舞台。
「予選同様に全員全力野球で愉しみたい」と大嶌は話す。
田㞍と大嶌の育てた「野球の神様が味方したくなる選手」たちが、全国大会の舞台でも全員全力野球を見せてくれることだろう。
※文中敬称略
(原稿:日本少年野球連盟 広報委員会)
ベンチ入りメンバー含め全員で勝ち取った全国の舞台 【撮影:公益財団法人 日本少年野球連盟】
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