立ち上がりは甲府の攻勢をしのぐ展開に。5分に舩木翔が警告を受けるなど落ち着かない入りとなったセレッソだが、10分過ぎからボールを握り、自分たちの時間を作ると、為田大貴、柴山昌也、クルークスが両サイドからクロスでゴールに迫る。ただし、決定的な形は作れずにいると、24分、26分と自陣左サイドから仕掛けられ、ピンチも迎えたが、ここはCBとGKが体を張って防いだ。前半セレッソの最大のチャンスは35分。この試合、1トップで先発した渡邉りょうのプレスバックからボールを奪うと、香川のサイドチェンジを受けたクルークス、そして最後は奥田のクロスに渡邉がヘディングで合わせたが、決定的な形も枠を捉えることはできなかった。0-0で迎えた後半開始早々、46分に失点。自陣左サイドでボールを失うと、ピーター ウタカに抜け出され、ドリブルで運ばれ、決められた。試合前、「(甲府には)1人、2人でゴールを奪える選手がいる。カウンターをどう防ぐかはポイントになる」と指揮官も警戒していた形でやられてしまった。53分にも、ウタカのスルーパスから決定機を作られたが、この場面ではGKヤン ハンビンがビッグセーブで2失点目は許さない。すると守護神の活躍に攻撃陣が応える。1分後の54分、相手のミスを突き、渡邉が遠めの位置から右足を一閃。目の覚めるミドルシュートを叩き込み、同点に追い付いた。ここが勝負所と見た小菊監督は61分に3枚替え。レオ セアラ、ルーカス フェルナンデス、カピシャーバを同時投入し、試合を決めにかかる。すると70分、再び相手のパスミスからセレッソに決定機。バックパスがズレたところを拾ったセアラがGKとの1対1に持ち込んだが、シュートはわずかに枠を外れた。その後は73分、79分、80分と甲府に立て続けに決定機を作られるも、DF陣も懸命に体を寄せて失点は阻止。試合は1-1で90分を終え、延長戦に突入した。