堀琴音 連日のおめでとうに『不思議な気分』
【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
優勝には手が届かなかったものの、堀琴音は今大会を大いに盛り上げた。最終日のベストスコア66をマークして、笑顔のホールアウトである。「きのう、森コーチからショットの切り返しのタイミング、それからパッティングのボールの転がりを-と2つのポイントのアドバイスを受けた。きょうは、その2つを十分に注意。いいプレーができました」と満足そうだ。
3連続を含む6バーディー、ノーボギーの内容。とりわけ、自身が高評価していたのが、16番の第2打だった。「いいイメージがなかったホールです。しかも、第2打は右ラフから、残り156ヤード。6Iできょうのベストとも胸が張れるような、いいショットでした。1.5メートルのバーディーです」と振り返る。
一方、第2日のホールインワンが最終日を迎えても、話題に取り上げられた。14番の一挙手一投足は正面のカメラから、ばっちりととらえられていた。打球を見守る様子→驚き→歓喜。テレビ中継などで何度も映像が流された。
「えぇ、拝見しました。ただ、もうちょっとスマートにできたらと感じます。ちょっとダサかったかなぁ」と、苦笑しながら語っている。当日、ホテルへ戻るとフロントでお祝いのカードを手渡され、翌日のスタート前にはホールインワン賞の贈呈式があった。
「優勝をしたわけでもありません。それなのに、お会いする皆さんが、おめでとうと祝福の言葉をくださった。すごくいい気持ちです。だけど、ちょっと不思議な気分ですけどね」が、偉業の後日談である。
また、プレーではパナソニックオープンレディースから導入した、ノールックパットが板についてきた。「ボールを見ないで打つことは最初、とても勇気がいることでしたけど、ここ1カ月ぐらいでかなり慣れた感じがする。一番の要因は前週、資生堂 レディスの2位。優勝できなかったのは残念でしたけど、すごく自信になりました」と分析する。
その上で、「オープンウィークは、後半戦へ向けてトレーニングをします。それから、もうひとつ、きょう、新たに優勝するには-というテーマをじっくり考えたい」と続けた。それはそうだ。「おめでとう」のひとことは、優勝した時が最も似合うから-。
(青木 政司)
【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
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