オールスター大会の裏で選手がしていたこと/大会コラム

チーム・協会

【全日本大学準硬式野球連盟】

 大会最終日。試合のないチームの選手は自分たちが次にやるべきことに、行動していた。昨年も行った地元中学生への野球教室と、海ごみ削減プロジェクトの清掃活動だ。

 野球教室では、準硬式についての説明や、将来の進路の選択肢として考えてもらえるように保護者へ魅力ややりがいをPRした。選手たちは中学生と一緒に守備練習など技術交流を楽しんだ。
 海ごみ削減プロジェクトは昨年に引き続き福島中央テレビスタッフのリードのもと、環境問題を考えたごみ拾いを行った。その様子は福島中央テレビ様の番組で放映予定で、準硬式のPRの一環につながる。選手たちは野球をすることだけでなく、準硬式野球の普及や社会、地域貢献活動を行うことによって大学生自身が社会人に向けて人間的に成長していくことに繋がることを学生委員とともに考え、自らが「広報部隊」となって行動していた。

昨年に引き続き行った海ゴミ削減プロジェクトでの集合写真。山のゴミは海につながっている 【全日本大学準硬式野球連盟】

2年連続の地元中学生との交流。楽しむ野球の原点を準硬式を通じて伝えた 【全日本大学準硬式野球連盟】

3役を務めた経験。そこで得たもの

 今大会を通して、筆者を含めた学生委員は、横の連携と計画性をもって行動することの重要性を再確認した。筆者自身、3日間のスケジュールを幸い天候の乱れもなく終えることができ、非常に達成感を得ている。一方で、大会までには連携、連絡の不足や大会へ向けた準備の見通しの甘さが出るなど今後への課題を残した。今年は11月に開催の第42回全日本大学9ブロック対抗準硬式野球大会の運営を関東地区が主管となって行うこととなっている。今大会の成功と反省を踏まえ、より選手が輝ける環境をつくるために学生委員も成長し続けなければいけない。
 また、今大会で学生委員、選手、チームの主務という計3役を兼ねる貴重な経験ができた。振り返ると、選手としては2試合出場し、自分の野球人生においてもハイレベルな環境で野球をすることができ非常に有意義な経験となった。
 チームの主務としては、チームをまとめ上げていくことの大変さを感じた一方、コミュニケーションを積極的に図っていくことによって、チームの雰囲気づくりを大切にして過ごした。北関東連盟に所属する多くの選手・スタッフと交流を図ることができ、非常に充実した3日間となった。
 学生委員について、今大会は他の学生委員に比べ仕事の量をチーム帯同のため少なくしていてだいていたが、少し距離を置いて他の立場、視点に立って考えたときにやはり学生委員の存在が連盟・大会を支えているのだとリスペクトの気持ちが湧いた。私自身も今後連盟の仕事にさらに注力していき、よりよい準硬式野球界を、そして高校生やそのほか多くの方々に興味を持ち、愛される学生競技にしていけるよう精進していきたいと思う。

選手、主務、運営委員の3役を務めた山中選手。プレーヤーとマネジメントの両方の楽しさを味わい、課題反省の学びを得た 【全日本大学準硬式野球連盟】

学生委員もチームワークが重要である。互いのリスペクトと、長所の掛け算でより良い大会運営を目指していく 【全日本大学準硬式野球連盟】

(文╱埼玉大3年・山中達也=県川越)
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著者プロフィール

準硬式野球は大学軟式野球競技として昭和20年代にスタートして以降、大学スポーツとして歴史を重ねてきました。2023年現在は約270校、約9400人が加盟。『学業とスポーツの両立』を体現するため、文系・理系・医歯薬系を問わず学生は活動しており、大学の講義・実験・実習を最優先にしてから本気で野球に取組んでおります。また、野球経験を問わず、未経験者、ソフトボール経験者、軟式経験者、女子選手などを積極的に受け入れ、ダイバーシティ・インクルージョンを実現しております。

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