功を奏した配置転換。杜の都の新守護神・則本昂大の変化に迫る
新たな持ち場で見事な適応力を見せている今シーズン
当初はエースのリリーフ転向を不安視する声もあったものの、現時点でセーブ失敗は1度のみで、リーグ2位の17セーブをマーク。見事な適応力で役割を果たしており、今では新たな持ち場もすっかり板についてきた。今季の則本投手の投球で注目したいのが、1イニング当たりに許した走者の数を示すWHIPが低い点で、このことが安定した成績につながっている。
与四球による余計な走者が減少
リリーフ転向を機にストレートの球威が復活
ただ、例えば昨季両方の役割をこなしたオリックス・山岡泰輔投手と福岡ソフトバンク・藤井皓哉の先発時とリリーフ時の平均球速差が、それぞれ1.6キロと1.8キロであることを踏まえれば、役割の違いだけが影響しているわけでもなさそうだ。クローザーを務めるにあたってキャンプから瞬発系のトレーニングを増やすなど、意識して球速アップに取り組んでいたという則本投手。こうした努力の成果が数字として表れているといえるだろう。
自信を持ってストレートをストライクゾーンへ投げ込める
リーグで最もストライクを奪える球種に
先日まで行われていた「日本生命セ・パ交流戦2024」では、球団創設20年目にして初優勝を果たした東北楽天ゴールデンイーグルス。中心選手として長年チームを支えてきた則本昂大投手は、守護神という新たな役割で快進撃に貢献した。今江監督が全幅の信頼を寄せる右腕は、今後も力強いストレートを武器に最終回のマウンドに君臨するだろう。
※文章、表中の数字はすべて2024年6月25日終了時点
文・データスタジアム
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