ヌリ・シャヒン「BVBは僕にとって世界そのもの」

ボルシア・ドルトムント
チーム・協会

BVBの新しい監督は、ヌリ・シャヒン。監督として初めてのインタビューの中で、35歳でBVBの監督を務めるシャヒンが、現役を終えて指導者の道を進んだ背景や彼の哲学を明かしてくれました。シャヒンは前任者であり、半年間スタッフとしたともに仕事をしたエディン・テルジッチ前監督への感謝も語っています。

【BVB】

——ボルシア・ドルトムントの監督、ヌリ・シャヒン。この言葉の響きをどう感じますか?
とてもいいね。少し変な感じもするけど、とてもいい。ドルトムントの監督だと言えることがとてもうれしいよ。こういった機会を与えてくれて、とても光栄に思っている。

——ユースレベルからドルトムントに在籍しています。ボールボーイを経てピッチ上で歴史を刻み、今ではBVBの監督です。BVBはあなたにとってどのような意味を持ちますか?
質問自体が答えみたいなものだね。僕にとって世界そのものだよ。クラブとのつながり、街とのつながり。ドルトムントの監督になるということは、待っていて自然と起きるようなできごとではない。数年前から指導者の道を志して、良き指導者になるためにたくさんのことを費やしてきた。自分の夢を叶えるためにね。今、こうして監督になるという機会をもらって、とてもうらしく思っているよ。

——この6カ月間、すでにコーチングスタッフの一員として仕事をして、チャンピオンズリーグ決勝も経験しました。この時間で得られたものは?
すばらしい経験だった。エディンと僕は一つのチームだった。常に一緒に仕事をしていたよ。自由を与えてもらって、クラブのあらゆる面を再確認したり、いろいろな情報を得たりすることができた。エディンはどんなこともオープンにしてくれた。データも、分析も、トレーニングのメソッドも。人生最後の日まで彼に感謝し続けるよ。違った角度からこのクラブを知ることができた。僕の土台を作ってくれた時間だったね。残念ながら、チャンピオンズリーグ優勝という形で終えることはできなかったけど、最高の時間を過ごすことができたよ。

——選手としてのヌリ・シャヒンはすべてのBVBファンが知っていると思います。監督としてヌリ・シャヒンはどのようなもので、どういったことが監督としてのキャリアを進むきっかけになったのでしょうか?
2015年のケガがきっかけだね。監督になりたい、という情熱が本格的に生まれたターニングポイントだった。これまで一緒に仕事をした監督たちからのインスピレーションももちろんあったね。この道を進んで、たくさんの知識をつけようと動き始めたのは2015年だった。それから時間が経って今は2024年。ボルシア・ドルトムントの監督として、大きな情熱をもってここにいるよ。現役を引退したときに、これほど気合が入っている自分がいるとは思っていなかった。毎朝、「自分は監督なんだ」と思って、笑顔とともにベッドを出るよ。

——あなたのフィロソフィーは? どのようなフットボールを見せたいですか?
どんな監督もこの質問をされるよね。そしてほとんどみんなが同じように答える。「ポゼッションフットボール。自分たちで支配したい」と。もちろん僕らにもこれは当てはまるよ。能動的にプレーしたいし、ボールを持ってプレーしたいし、どの方向にゲームを進めるか自分たちで決められるようにしたい。それはブラッケルで毎日強調していきたいところだね。それが週末のゲームで起こることのベースになるから。チームの魂はここで形作られる。ハードワーク、ときには苦しみ、笑顔や涙もあると思う。それをすべて注ぎ込むんだ。そしていろいろな表情を見せられる必要がある。現代のフットボールではすべてが要求されるからね。ポゼッションはもちろんすばらしい。でもそれだけでは何の助けにもならない。ディフェンスだってしなくちゃいけない。結局は相手よりも1ゴールだけ多く取れるようにすることが大事だから。また、この街にふさわしいフットボールを見せたいね。ボルシア・ドルトムントとドルトムントの街が体現するものを。週末になれば、このスタジアムでボルシア・ドルトムントがプレーするんだ、ということをあらゆる人に意識してもらえるようにしたいね。
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著者プロフィール

ボルシア・ドルトムント(通称:BVB)は、1909年12月19日に誕生し110年以上の歴史を持つドイツのサッカークラブです。ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州・ドルトムントに本拠地を置き、ドイツリーグ1部(サッカー・ブンデスリーガ)に所属しています。ドイツリーグ8回、DFBポカール(カップ戦)3回、DFLスーパーカップ4回、UEFAチャンピオンズリーグ1回、UEFAカップウィナーズカップ1回、インターコンチネンタルカップ1回というタイトルを保持するドイツ屈指の名門チームです。

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