【#スタジアムを繋ぐ】#001 デマンゴンさん一家(鎌倉インテルサッカースクール・チアダンススクール在籍)ー 子供たちは鎌倉インテルとスタジアムに育てられている

鎌倉インターナショナルFC
チーム・協会

【Kazuki Okamoto (ONELIFE)】

 684の個人と企業の支援を通して完成した「みんなの鳩サブレースタジアム(鳩スタ)@湘南深沢」は3年間の歴史に幕を閉じ、2024年9月(予定)に終わりを迎える。そして今、「みんなのスタジアム構想プロジェクト」の第二歩目となる新しいスタジアム建設に向けてクラブは動き出した。未来への夢を繋ぎ、場所を繋ぎ、文化を繋ぐ。みんなでスタジアムを繋ぐため、プロジェクトの第二章へ向けてみんなの思いを綴っていく。
今回は、一家でクラブを応援する鎌倉市在住のデマンゴン絵理世さんの思いを聞いた。

(文・本多辰成/スポーツライター)

息子の幼稚園近くにできた「鳩スタ」、一家でクラブを応援

【DAN IMAI】

 デマンゴンさん一家と鎌倉インテルとの出会いは、長男のドミニクくんがクラブのサッカースクールに入ったのがきっかけだった。

 ドミニクくんが幼稚園の年中だった2021年。その幼稚園の最寄り駅である湘南深沢駅前の広大な空き地に「鳩スタ」ができることを知ったと母の絵理世さんは振り返る。

「毎日通っている場所だったので駅前に何かできているなと気になっていたんですが、そこにはサッカー場ができてサッカースクールも始まるということをママ友から聞いて知りました。ちょうどその夏、夫が働いている横須賀で行われたサッカーキャンプにドミニクが参加してサッカーに興味を持ったようだったので、こんなに近くにサッカースクールができるならぜひ入れたいなと。その日のうちにホームページを見て、すごくいい印象だったのですぐに申し込みました」

 ドミニクくんに続いて、妹のエミリアちゃんも鎌倉インテルのチアダンススクールに入会。絵理世さんもアメリカ出身の夫・トニーさんも、もともとサッカーには興味がなかったが「鳩スタ」で行われるトップチームの試合にも一家で足を運ぶようになった。

「ドミニクがサッカーを始めたのでJリーグの試合を見に行ったんですけど、いい席でもけっこうピッチが遠いじゃないですか。でも、インテルの試合はすごく間近で見られるので面白くて私もハマっています。普段教えてくれているコーチたちが真剣にプレーするところを見られるのもインテルのスクールのすごくいいところだと思っていて、ドミニクも刺激を受けて将来はサッカー選手になりたいと言い始めています。ああいう試合を目の前で見せられたら、子供は憧れないわけがないですよね」

世代を超えて人がつながる大切な場所

 金曜日のスクールに日曜日のリーグ戦。デマンゴンさん一家にとって鎌倉インテルと「鳩スタ」は、すっかり日常の一部となった。

 これまで鎌倉市内にはあまりなかった、思いっきり芝生の上を走り回ることができる安全な環境。そこに行けばみんながやさしく声をかけ、迎え入れてくれる「鳩スタ」という場所がドミニクくんもエミリアちゃんも大好きだという。

「ふたりとも鳩スタにいる人たちが大好きなんです。ドミニクが行くと皆さんが『おう、ドミ!』と声を掛けてくれますし、スクールのコーチや選手、GMの吉田さんなどスタッフの皆さんが相手をしてくれて。妹のエミリアのことも覚えてもらって、ふたりともすごくうれしいんだと思います。エミリアは吉田さんを『エミちゃんの大人の友達』と言っていたり。幼稚園や学校ではない場所で親以外の信頼できる人たちがいて、試合ではかっこいい場面も見られる。子供たちにとってすごく大事な場所になっていますし、本当にこういう場所があってよかったと思っています」

【Kazuki Okamoto(ONELIFE)】

 日曜日の試合観戦では、スクールの練習時とはまた違った人のつながりも生まれる。「親でも先生でもないけど、ドミニクはそこにいる大人たちからいろいろと教えてもらって吸収しているみたい」と絵理世さんは話す。

「いつも試合を見に来られている60代か70代くらいのご夫婦がいるんですが、ドミニクとエミリアの名前を覚えてくれていて。昨年のオクトーバーフェストの時にも鳩スタでばったりお会いしたんですが、エミリアがチアをやっているとお話ししたら、翌日のチアの発表をエミリアを応援しながら見てくれていました。同じ地域に住んでいても鳩スタがなければつながることはなかったと思いますし、なんかいいなと。そういった世代を超えた出会い、つながりがこれからもスタジアムで広がってくれたらと思います」

【鎌倉インターナショナルFC】

子供たちは鎌倉インテルとスタジアムに育てられている

【Kazuki Okamoto (ONELIFE)】

 デマンゴンさん一家にとってもさまざまな出会いや思い出のつまった「鳩スタ」は今年9月に終わりを迎え、新たな場所へと移転する。絵理世さんはそのことを知った時、当初はまだ移転先も決まっていなかったこともあり驚きと不安があったと振り返る。

「鳩スタが今年の夏くらいで終わってしまうみたいだということを聞いて、エミリアは『鳩スタを壊さないで』と怒っていた感じで、ドミニクの方は『鳩スタがどんなに遠くに行ってもおれは行く』と言っていましたね。私としては最初は市外になる可能性もあるみたいな噂も聞いたので、鎌倉にいてほしいと。もう私は子供たちを鎌倉インテルにすべてお任せしますというくらいの気持ちなので、とにかくいなくならないでほしいと思っていました。移転先が決まって、実は家に少し近くなる場所だったのですごく喜んでいます」

 サッカーの枠を超えて地域のつながりや子育ての場としても重要な役割を果たしてきた「鳩スタ」。鎌倉インテルのホームスタジアムは新たな場所、新たな姿で第二章を迎えることになるが、絵理世さんは新スタジアムにも大きな期待を寄せる。

「うちの子供たちは本当に鳩スタでインテルに育ててもらっていると思っています。新しいスタジアムも、ドミニクにとってそうであるように、子供たちの大切な居場所の一つとして、広い場所でのびのびと過ごせる大事な育ちの場として、鎌倉の日常風景になってくれたらいいなと思っています。」

【Kazuki Okamoto(ONELIFE)】

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著者プロフィール

鎌倉インターナショナルFC(通称:鎌倉インテル)は、世界で最もグローバルなスポーツであるサッカーを通じて未来の日本を国際化していくため、2018年に設立された新しいサッカークラブです。現在は神奈川県社会人リーグに所属していますが、プロサッカークラブ(Jリーグ参入)、そして世界を目指して活動をしています。『CLUB WITHOUT BORDERS』をビジョンに掲げ、日本と世界を隔てる国境をはじめ、性別、年齢、分野、そして限界、あらゆる“BORDER”(境界線)をもたないサッカークラブを目指しています。

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