今週の練習後、今季の成長や収穫について、「このリーグを知れたことが一番。WEリーグの強度、勝つためにやらないといけないことを体感できたことが一番だと思います」と話した鳥居塚伸人監督だが、まさにチームは様々なことを経験した。カップ戦こそ3勝1分1敗と好成績を残したが、リーグ戦が開幕すると、他チームのギアも一段上がり、苦戦を強いられる試合も増えた。ジェフユナイテッド市原・千葉レディースとの開幕戦は1-0で勝利したが、第2節・大宮アルディージャVENTUS、第3節・AC長野パルセイロ・レディース戦では、いずれも後半アディショナルタイムの失点により連敗。第8節からは7戦未勝利という苦しい時期も味わった。この間、ホームで迎えた三菱重工浦和レッズレディース戦では、0-4で完敗。WEリーグの高い壁を痛感したシーズンにもなった。ただし、セレッソらしいアグレッシブなサッカーで見る人を魅了する試合もあり、打ちのめされても、ただ下を向くチームではなかった。8試合ぶりの勝利を掴んだ第15節の千葉戦以降は3勝1分3敗と五分の成績を残し、前期は完敗した浦和にも、敵地で臨んだ第18節では善戦。第19節・大宮戦、第20節・長野戦では、前期の借りを返す形で今季初の連勝も飾った。「苦しいことの方が多かったですが、その中で成長できた部分も確実に見えました」とキャプテンの脇阪麗奈も振り返る。選手個々に目を移しても、もがいた中から光を見出し、自身のスタイルを確かなモノにしつつある選手も出てきた。前節、待望のWEリーグ初ゴールを決めた百濃実結香は、「うまくいかないこともあったけど、一つ一つ乗り越えることで成長できた。今が一番、楽しいです」と実感を込める。