【ラグビー/NTTリーグワン】新しい強さを生み出した1年前の敗北 浦安DR史上最高の80分で歴史を塗り替える<浦安D-Rocks>
【©ジャパンラグビーリーグワン】
すべてが決まる運命のD1/D2入替戦第2戦。第1戦で先勝した浦安D-Rocks(以下、浦安DR)は、東大阪市花園ラグビー場に乗り込む。悲願達成の条件はシンプルだ。勝てばディビジョン1昇格となる一戦が、金曜日の夜にキックオフする。
選手、スタッフ、ファン、その誰に昨季の入替戦のことを聞いても返ってくる答えは同じだった。「昨季はチームがバラバラでしたね──」。クラブ創設1年目、レギュラーシーズンを全勝で駆け抜けたが、肝心の入替戦で弱さと脆さを露呈。自分たちから、D1昇格のチケットを手放した。
迎えた今季、一貫して選手たちは口をそろえた。「本番は入替戦」。決してそれはレギュラーシーズンを甘く見ているわけではなく、どんなに勝とうが最後に勝てなければ意味がないことを分かっているからこその戒めの言葉だった。だから、開幕戦で負けようが、それを引きずらず、糧に変え、前に進んできた。勝っても内容に満足できなければ、トレーニングから全員で話し合い、突き詰め、上だけを見てきた。
その根底に常にあったのは、昨季に味わった屈辱だった。ヨハン・アッカーマン ヘッドコーチは落ち着いた口調で今季のここまでを振り返り、最終戦に向けた思いを口にした。
「昨季は新しいチームで難しいところがありましたし、もしかしたら昇格するための準備が足りなかったかもしれません。ただ、その入替戦の敗北を経て、今季のチームは(戦いの場に)戻ってきましたけど、(シーズンのスタートから)いい状態で合流できました。間違いなく、あの敗北の経験が自分たちに生きていて、新しい強さを生み出したと思います。次の試合もほかの試合と同じように、一つひとつのプレーに集中して、リセットして、また次をやるだけです。できることはそれしかないので、選手たちがそれをやってくれればどんな結果でも受け入れる準備はできています」
第1戦を終えた直後、決勝トライを決めた石井魁は第2戦に向けて共闘を呼び掛けた。
「今日は多くのファンが来てくれて、楽しくラグビーができました。来週はビジターでのゲームですけど、多くのファンに足を運んでもらえたらうれしいですし、テレビで応援してくれる人たちにも楽しんでもらえる試合ができたらと思います」
今季の14試合目であり、このメンバーで戦う最後の試合は、2023-24シーズンの道のりの答え合わせの時間となる。もちろん、浦安DRに関わるすべての人が望む答えはただ一つ。浦安D-Rocks史上、最高の80分を過ごし、クラブの歴史を塗り替える。
(須賀大輔)
選手、スタッフ、ファン、その誰に昨季の入替戦のことを聞いても返ってくる答えは同じだった。「昨季はチームがバラバラでしたね──」。クラブ創設1年目、レギュラーシーズンを全勝で駆け抜けたが、肝心の入替戦で弱さと脆さを露呈。自分たちから、D1昇格のチケットを手放した。
迎えた今季、一貫して選手たちは口をそろえた。「本番は入替戦」。決してそれはレギュラーシーズンを甘く見ているわけではなく、どんなに勝とうが最後に勝てなければ意味がないことを分かっているからこその戒めの言葉だった。だから、開幕戦で負けようが、それを引きずらず、糧に変え、前に進んできた。勝っても内容に満足できなければ、トレーニングから全員で話し合い、突き詰め、上だけを見てきた。
その根底に常にあったのは、昨季に味わった屈辱だった。ヨハン・アッカーマン ヘッドコーチは落ち着いた口調で今季のここまでを振り返り、最終戦に向けた思いを口にした。
「昨季は新しいチームで難しいところがありましたし、もしかしたら昇格するための準備が足りなかったかもしれません。ただ、その入替戦の敗北を経て、今季のチームは(戦いの場に)戻ってきましたけど、(シーズンのスタートから)いい状態で合流できました。間違いなく、あの敗北の経験が自分たちに生きていて、新しい強さを生み出したと思います。次の試合もほかの試合と同じように、一つひとつのプレーに集中して、リセットして、また次をやるだけです。できることはそれしかないので、選手たちがそれをやってくれればどんな結果でも受け入れる準備はできています」
第1戦を終えた直後、決勝トライを決めた石井魁は第2戦に向けて共闘を呼び掛けた。
「今日は多くのファンが来てくれて、楽しくラグビーができました。来週はビジターでのゲームですけど、多くのファンに足を運んでもらえたらうれしいですし、テレビで応援してくれる人たちにも楽しんでもらえる試合ができたらと思います」
今季の14試合目であり、このメンバーで戦う最後の試合は、2023-24シーズンの道のりの答え合わせの時間となる。もちろん、浦安DRに関わるすべての人が望む答えはただ一つ。浦安D-Rocks史上、最高の80分を過ごし、クラブの歴史を塗り替える。
(須賀大輔)
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