【ラグビー/NTTリーグワン】いつもどおりを貫く堀江翔太が迎える 通算200キャップ目と熊谷での最後の発表会<埼玉パナソニックワイルドナイツ>

埼玉パナソニックワイルドナイツ 堀江選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)が4月27日のディビジョン1第15節のホストゲームで花園近鉄ライナーズと対戦する。今季限りで現役引退を発表している“ラスボス“こと堀江翔太のワイルドナイツ通算200キャップのメモリアルゲームは、堀江にとってホストスタジアムの熊谷スポーツ文化公園ラグビー場でのラストマッチとなる。

堀江が今季限りでの引退を発表したのは開幕直前の2023年12月6日だった。クラブが急きょ、記者会見を設定。その時点では内容は明かされていなかったが、会見の場で堀江自身が、今季でジャージーを脱ぐことを伝えた。

「開幕前に発表したのはファンやお世話になった人にプレーを観てほしいから。まだやり切った気持ちではないですが、恩返しの意味を込めて一戦一戦をプレーしたいです」

埼玉WKの“ラスボス”は、開幕戦からこれまでと変わらぬプレーを披露し、チームを勝利へと導いた。ドレッドヘアの風貌からは荒々しいプレーが想像できるが、一つひとつのプレーは実に繊細でファンタスティック。相手の圧力を巧みな身のこなしで吸収して、アイデアあふれるプレーで突破口を切り拓く。

今季、取材エリアでスポットライトを浴びるたびに引退について問われてきた。堀江は「引退?あー、忘れていました。まだシーズン中ですし、実感はないですね。本当に今季で終わるのかなって感じなんです(笑)」とおどけてみせた。

チームが無敗での進撃を続ける中でリーグ戦も残すところあと2試合となった。「僕自身は、まだ実感がないです。次の試合へ向けて、『こうすれば成長できるかな』とか、そんなことをずっと考えています。最後のホストゲーム?もちろんありがたいですし、大きな感謝はありますけど、個人的な最終戦のことよりも、ホストゲームなのでチームとして良いゲームを見せたいです」

堀江は、ラグビーの試合を「ピアノの発表会」という独特の言い回しで表現してきた。公式戦は、日ごろのトレーニングで積み上げてきたものを発表するための場だという。そして今節は熊谷スポーツ文化公園ラグビー場での最後の“発表会”となる。

「みなさんから(引退を)惜しんでもらえるようなプレーを見せて、喜んでもらいたいですね。しっかりと自分の役割をやり遂げたいです」

埼玉WK、そして日本ラグビー界のレジェンドである堀江は、気負わず、いつもどおりに、熊谷スポーツ文化公園ラグビー場のピッチに立つ。熱狂のスタジアムが、彼を迎え入れる。

(伊藤寿学)
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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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