【JMCシリーズ】長野マラソン展望:春の長野を制するのは誰だ!?東京世界選手権へ向けた戦い

日本陸上競技連盟
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【アフロスポーツ】

選手強化や日本のマラソン活性化につなげることを目的として21年に創設されたジャパンマラソンチャンピオンシップシリーズ(JMCシリーズ)は、3月31日(日)に開催された「ふくい桜マラソン2024」を皮切りにシリーズⅣの第4期(24年3月31日~25年3月)がスタートした。

JMCシリーズⅣ(23年4月~25年3月)のチャンピオンは、25年9月開催予定の「東京2025世界陸上競技選手権大会」マラソン日本代表に内定することが決まっており、東京へ向けた代表権争いが始まっている。

これまでのJMCシリーズを振り返ってみると、シリーズⅠ(20年12月~22年3月)は鈴木健吾(富士通)と一山麻緒(資生堂)が初代チャンピオンとなり、オレゴン世界選手権の日本代表に内定。シリーズⅡ(21年11月~23年3月)では其田健也(JR東日本)と松田瑞生(ダイハツ)がチャンピオンとなり、ブダペスト世界選手権の日本代表に内定した。
また、今年3月に終了したシリーズⅢは、小山直城(Honda)と前田穂南(天満屋)がチャンピオンとなり、小山は昨年10月のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)を制してパリオリンピックのマラソン男子日本代表に内定。前田はMGCファイナルチャレンジ大会に指定されていた「第43回大阪国際女子マラソン」で2時間18分59秒と日本記録を更新し、同マラソン女子日本代表に内定した。

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このようにJMCシリーズは、日本代表選考という観点からも重要な位置づけとなっている。
そのJMCシリーズ第4期の2戦目となる「第26回長野マラソン」が4月21日(日)、長野市の長野運動公園をスタートする日本陸連公認コースで開催される。この大会は男女とも第4期加盟大会のグレード3(G3)に指定されており、JMCシリーズⅣのポイント対象レースとなる。

男女3人の招待選手を中心に“サブ10”“サブ35”への挑戦

前回大会は西研人(大阪ガス)が2時間10分1秒で男子優勝、髙野温菜(PTC)が2時間42分44秒で女子優勝となった。今大会も男子は“サブ10”(2時間10分切り)、女子は“サブ35”(2時間35分切り)を目指したレース展開が予想される。

まずは国内の男子エントリー選手で“サブ10”を狙う選手を紹介しよう。
もっとも速い自己記録を持つのが、22年の別府大分毎日マラソンで2時間10分02秒をマークした男子招待選手の兼実省伍(中国電力)だ。今年の別府大分毎日マラソンにも出場し、2時間16分23秒だった。拓殖大から中国電力へ入り、実業団12年目のベテラン選手。拓殖大時代は箱根駅伝で2年連続1区を担ったこともあり、大学3年時の日本学生ハーフマラソン選手権では1時間3分19秒とハーフマラソンの自己ベストをマークした。

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もう一人の男子招待選手で、今年の延岡西日本マラソンを自己ベストの2時間12分31秒で走った川田裕也(SUBARU)もサブテンを狙う。東農大を卒業後、21年にSUBARUへ移籍。ハーフマラソンは1時間2分38秒、10000mは27分59秒66とスピードがある。

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ほかに自己ベスト2時間13分41秒の池上秀志(ライオンズ)、2時間15分24秒の稲毛悠太(プレス工業)、ハーフマラソンで1時間1分52秒の矢野圭吾(Kao)らがエントリーした。

女子は22年大阪国際女子マラソンで自己ベストの2時間25分35秒をマークした川内理江(大塚製薬)が女子招待選手として出場する。全国高校駅伝で2度の優勝、17回入賞を誇る駅伝名門校の興譲館高(岡山)では3年時に1区区間3位を獲得し、総合3位に貢献。大塚製薬に入社し、19年名古屋ウィメンズマラソンで初マラソンを踏んだ。昨年10月のMGCにも出場し、2時間31分52秒で15位。冬期は全日本実業団対抗女子駅伝、全国都道府県対抗女子駅伝などで主要区間を担い、今年1月の大阪国際女子マラソンは、2年ぶりの2時間30分切りとなる2時間28分28秒だった。今大会は自己ベスト更新も視野に入れたい。

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そのほか、ふるさと招待選手として長野県警察官で、トレイルランニング世界選手権の日本代表に選出されたことがある秋山穂乃果がエントリーしている。マラソンは前回の長野マラソンでマークした2時間49分08秒が自己ベストのため、記録更新を狙ってくるだろう。

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