【ラグビー/NTTリーグワン】タフな試合ほど存在感を発揮する男。 「自分のプレーで日本、そして熊谷に恩返しを」<埼玉パナソニックワイルドナイツ>

埼玉パナソニックワイルドナイツ ベン・ガンター選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)が4月20日のディビジョン1第14節のビジターゲームでトヨタヴェルブリッツ(以下、トヨタV)と対戦する。埼玉WKは開幕14連勝、そしてリーグ戦1位でのプレーオフトーナメント進出を目指して、トヨタVからの勝利を狙う。

頼もしい男が戻ってきた。日本代表のベン・ガンターが第11節のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦で開幕戦以来10試合ぶりにメンバーに名を連ねると、3戦連続で先発出場。今節のトヨタV戦でも6番のフランカーとしてフィールドに立つ。

「開幕戦で負傷して約4カ月戦列を離れてしまったが、再びフィールドに戻ることができてうれしい。ゲームコンディションは試合でしか上げられないので、試合を重ねるごとに状態は良くなっている」

ベン・ガンターの離脱は、開幕直後の埼玉WKにとっては戦力的に痛手だったが、チームは連勝街道を突き進んだ。

「チームが勝ち続けたのは本当にハッピーだったものの、個人としては心苦しい部分もあった。埼玉WKは、一人ひとりがチームでの役割を理解していて、誰が出場しても機能している。個人としてプレーするのではなく、チームの一員として戦うことだけを自分も意識している」

オーストラリア・ニューサウスウェールズ州出身の26歳。2016年の高校卒業後に埼玉WKに加入し、9年目。2021年からは日本代表に選出され、ラグビーワールドカップ2023フランス大会のメンバーにも選ばれるなど着々とキャリアを積んでいる。

「高校卒業時に軍隊への加入の話が進んでいた中で、ワイルドナイツからオファーをもらってラグビーを続けることができた。本当に幸せなことだった。来日してからの、この8年間はあっという間で、専用スタジアムや新練習場ができるなど環境も大きく変わった。日本代表にも選んでもらうこともできて、すべてに感謝している。自分のプレーで日本、そして熊谷に恩返ししたいと思っている」

今節の相手であるトヨタVには、アーロン・スミス、ボーデン・バレット、ピーターステフ・デュトイら世界的な名選手もいる。「彼らは素晴らしい選手でもちろんリスペクトはしている。(トヨタVは)日本人を含めて質の高い選手がそろっていてチームとしてのレベルも高い。ただ、ラグビーは個人競技ではなく、同じジャージーを着て戦うチーム競技。自分たちもチームとして戦っていくことが重要になる」

今節の結果によって、リーグ首位通過が決定する可能性もある。そんな大切な試合でも、ベン・ガンターはチームの一員としてピッチに立つ。タフなゲームになることは確実だが、フィジカリティーな戦いになればなるほど、彼が存在感を発揮する。

(伊藤寿学)
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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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