シーズンの勝者を決する正真正銘のファイナル。伝統の一戦「エル・クラシコ」を制すのはレアルか、バルサか
現時点で首位レアル・マドリーと２位バルセロナの間には８ポイントの差がある。そしてクラシコ後に残る試合はわずか６節、勝ち点にして１８ポイント。レアル・マドリーが勝ち、その差を１１ポイントまで広げることができれば、実質的にタイトル争いは決着したと言えるだろう。逆にバルセロナがチャマルティンでの決戦を制し、その差を５ポイントに縮めることができれば、逆転優勝への希望は大きく膨らむことになる。
昨年１０月２８日に行われた第１１節、エスタディ・オリンピクでのクラシコはレアル・マドリーが２ー１で制している。主役となったのは２ゴールを挙げ、逆転勝利の立役者となったジュード・ベリンガム。２０歳のイングランド代表MFは初出場のクラシコでトップレベルの才能を世界に示し、参戦１年目のラリーガ EA SPORTS に大きなインパクトをもたらした。この勝利によりレアル・マドリーは宿敵に勝ち点４の差をつけ、今節に至るまで独走体勢を維持している。
バルセロナの攻撃の鍵を握る一人、ラミン・ヤマルは３月にスペイン代表の一員としてサンティアゴ・ベルナベウでプレーした際、マドリーの地元ファンから賞賛の拍手を受けた。そのラミンと共に新世代を代表するパウ・クバルシ、フェルミン・ロペスら若い力に加え、中盤を担うペドリとフレンキー・デヨンクの回復も間に合った。ロベルト・レバンドフスキ、マルク＝アンドレ・テアシュテーゲンらベテランも尻上がりに調子を上げており、逆転優勝への希望を抱くべき理由は十分にある。
両チームを率いるカルロ・アンチェロッティ監督とシャビ・エルナンデス監督はお互いのことをよく理解している。バルセロナはボールポゼッションを通してゲームをコントロールし、両サイドに突破口を見出そうとしてくるはず。レアル・マドリーは前線のスピードを生かしたカウンターが最大の脅威となる。相手の長所を消しつつ、自分たちの強みを最大限に引き出す戦いができた方が勝利を手にすることになるだろう。
クラシコにはいつだって全３８節の中の１試合を超えた、勝ち点３以上の重みがある。しかも残り数節となったシーズンの大詰めで、タイトルを争う２チームの直接対決となった今回のクラシコは、２０２３／２４シーズンの勝者を決する偉大なるファイナルとなるはずだ。
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